こんばんは、hataです(´∀`)
年が明けてからも暖かさが続いていましたが、
いよいよ寒くなってきましたね・・・・・・真冬の到来です。
今日は昼前からぶわーっと雪が降ってきて、ブログ用の撮影も中断。
こんなだったのが、
20分ほどで、たちまち雪景色に。
明日、明後日も、かなり冷え込むとの予報ですので、庭仕事はいったんお休みかも。
-12℃予報は、私たちが引っ越してきてからは初めてです。大丈夫かなあ・・・・・・。
さて。
庭は生活空間の一部ですし、那須のような寒冷地では冬が長いので、
できれば一年中寂しくならないのが理想的です。
うちのように自然風に寄ったガーデンでは、四季の変化を演出したいので、、
植える植物は、どうしても落葉樹や宿根草に比重が偏ります。
そのため、冬の庭景色は、春~秋の様子からは信じられないくらい閑散としてしまいます。
ベージュと茶色が基本になる。
日陰エリア。見通しが良くなって、隣のエリアが見通せる。
ミニ・ウッドランドの小道。こちらも寒々しい。
それでも、各エリアに「色」がある。
今回は、久しぶりに「読者の皆さまにご参考にしていただけるような記事を」ということで、
冬の庭が荒れ地になるのを防いでくれる常緑の植物をいくつかご紹介です。
もちろん、冬もモリモリ茂っている庭にしたければ、常緑を大量に導入すれば良いのですが、
紅葉などで色は変わるとしても、形は四季の変化がほとんどなくなってしまうので、
「自然風」からは遠ざかってしまい、公園のようになりがち。量の配分が難しいところです。
たくさんの魅力的な常緑植物が(かなり華やかなものも)園芸的には存在しますが、
今回は、「自然風」&「寒冷地向け」ということでピックアップしてみたいと思います。
※ちなみに、うちは標高350mほどに位置します。冷涼地と寒冷地の中間。冬の夜の最低気温は、-9℃くらい。
なので、より北国や、山の上にお住まいの皆さまは、どうか鵜呑みにせずにお読みいただけましたら幸いです。
A.常緑のグラウンドカバー・プランツ
グラウンドカバーの最大のポイントは、とにかく「手間いらず」であること。
都市部はともかく、自然がいっぱいの土地の場合は、びっしりと密集してくれないと、
隙間から雑草が生えてきて、かえって面倒なことになります。
また、勢いよく群生しすぎて、蒸れて腐ったり傷んだりしてしまう種類も避けたいところです。
春夏秋冬、姿がほとんど変わらず、軽くなら踏みつけても大丈夫、
ついでに花も咲いてくれるようなものがベストです。
●アジュガ・レプタンス
アジュガは斑入りなどの品種が多いのですが、最も頑丈なのはやはり、紫葉の基本種。
半日陰~日陰の植物として扱われますが、蒸れに弱いので、雨だれが激しい樹木の下には不向きかも。土も好みがあるようで、植えてみて弱っていくようでしたら、消滅する前に別のエリアに移植したほうが無難です。合う環境だと、たちまち広がっていきます。春に青い花穂がびっしりと立ち上がって、とても美しい植物です。
海藻みたい。
●ヒメツルニチニチソウ(ビンカ・ミノール)
大型のツルニチニチソウ(ビンカ・マヨール)のほうが流通が多いですが、こちらはうちの辺りでは冬に宿根してしまい、グラウンドカバーとしては使い勝手が良くありませんでした。
ヒメのほうが小型で、どんな暑さでも寒さでも葉がまったく傷まないので重宝します。ツヤのある濃緑の葉は、荒れて見える冬景色にメリハリを与えてくれます。春の花も可愛いです。
成長がやや遅いのであらかじめ密植すると良いのですが、地味すぎて人気が出なかった→生産量も減った→流通が少ないため、現在はやや値上がり気味。広いエリアを埋めるには、時間もしくはお金がかかるかもしれません。
雨だれOKで高木の下も平気ですが、あまり暗すぎると、光を求めて間延びしてしまうので、林の中ではまばらになってしまうかも。
ベージュの枯れ姿はフウチソウ。これも彩りのひとつになる。
●セキショウ
緑葉、斑入り葉などありますが、黄金葉の品種が鮮やかでおすすめです。成長はゆっくりですが、極めて強健で、土が湿ってさえいれば、日向でも日陰でも、砂利でも粘土でも耐えます。びっしりとは蔓延らないので、株間の雑草取りが少し必要ですが、軽くなら踏んづけても大丈夫なので、たまに頑張って草取りを。肥料は多いほうが良く茂る印象です。
水路付近でよく茂る。冬はより鮮やかな色に。
●ベアグラス(カレックス・エバーゴールド)
大型のカレックスで、最も強健な品種でしょう。日なた~日陰どこでもOK、土も選びません。数年で直径1mほどの立派な株になるので、単体で植えて、フォーカルポイントにも。
以前は笑ってしまうほど安かったのですが、最近は、高級なカレックスたちと(消費者が)混同するような形で出荷されるようになったため、悲しいほど値上がりしてしまいました。
株が大きくなるので、最初はなるべく株間を取って点々と植えておいたほうが良いかも。雨だれも気にしないので、高木の下でもOKです。
色付いたコニファー・コーナーの足元に。
株張り1mほどの大株は、フォーカルポイントになる。
落葉樹の下のどうしようもない空間に、緑葉のカレックス。春の新芽が白い品種。
●ヤブラン
野生のヤブランは傷まず便利なのですが、濃緑の葉が、植え方次第では和風に見えてしまうことも。
斑入り品種がおすすめです。冬の終わりには少し葉が傷んでいるので、春の新芽が見え始めたころに、古い葉はすべて刈り取って更新します。夏の青い花穂と、秋の紫色の実も美しいです。雨だれにも耐えるので、高木の下でも大丈夫。
時期をずらせば比較的安く手に入ることもあるので、ケース単位で入手して、庭の空隙をとりあえず埋めておくと、後に吉。
中央が斑入りヤブラン。今年は早くに葉を傷めてしまったが、春に刈り取れば問題ない。
●ツルマサキ
こちらもヒメツルニチニチと同じく、人気が出ない→生産・流通減→苗サイズのわりに高価という残念な状況。しかし、現実的なガーデニングでは極めて有効で、強健なうえ、秋~冬の紅葉も美しく、品種もいろいろ。カラーリーフの庭の骨格にはおすすめです。
寒冷地ではややゆっくり成長します。壁を登らせても良いですが、刈り込めばこんもりとボール状になるので、小低木として使いやすいです。日向~半日日陰だと、がっしりと育ちます。
黄色斑の品種はオレンジに紅葉、白斑の品種はピンクに紅葉します。
オレンジに紅葉するタイプ。園路沿いなので、刈り込んでコンパクトに抑えている。
●クランベリー
小低木ですが、成長がややゆっくりなので、群植してグラウンドカバーにできます。小さな花と、赤い実、ボルドー色の紅葉が美しいです。
テレビで、アメリカの実の収穫の様子が紹介されたことがあり(田んぼのように水を張って浮かばせる)、湿地の植物→泥土が好きだと誤解されていますが、日本の湿地とは根本的に土質が違います。原産地はミズゴケの群落があるような土地で、ピート質です。粘土ではありません。
根が通気性を好むので、土が重たい日本では、むしろ水はけが良い状態にしたほうが無難かも。立ち上げ花壇のような、水がたまらないけど乾きすぎない場所が適地です。酸性土を好むので、那須にはよく合います。乾燥が苦手なので、鉢の場合は乾きすぎないように。
生産者たちの都合(出荷量)で、価格がかなり変動します。まずは、うまく育つか試してみて、1年間、元気に生存するかを確認→お得な時期にまとめ買いすると失敗がなくてよろしいかと。
手前の赤紫色がクランベリー。中央はクサツゲ。オレンジ色に色づく低木。
●ハツユキカズラ
白とピンクの斑が美しいツタの仲間です。寄せ植えなどによく使われますが、生産量が多くて比較的安価なので、まとめ植えしてグラウンドカバーにも。寒冷地ではゆっくり茂りますが、特に傷むわけでもなく、使いやすいです。新芽に斑が入る植物で、暑い時期に成長するので、那須では暖地よりやや遅れて、夏に華やかになります。
古い葉はくすんだ緑色になりますが、寒くなると赤く紅葉します。
サークルの中央がハツユキカズラ。ピンクの花が咲いているように見える。
●アイビー(ヘデラ)
那須ではオカメヅタがうまくいかない(寒すぎる)ので、空隙を埋めるにはアイビーが重宝します。成長は暖地よりかなり遅いものの、いつのまにか茂ってくれます。たくさんの品種がありますが、広い面積では斑入りはガチヤガチャとうるさく感じられるので、緑葉の基本種がおすすめ。
雨だれにも強いので、大型の落葉樹の下を埋め尽くすことができます。
●ワイヤープランツ
寄せ植え用、暖地向けと思われがちですが、かなり耐寒性が強く、うちのあたりでは地植えしてよく茂ります。成長が早く、小さな苗からでも簡単にモリモリします。ちっちゃな丸い葉が可愛らしく、遠目に眺めてもオシャレに見えるので嬉しいです。
成長が早すぎるので、年に2回ほど刈り込んで、周囲のものを覆いつくさないように気を付けます。大雪に埋もれっぱなしになると少し葉が落ちますが、茎は生きているので、春にはすぐに回復します。
ベンチの下に茂っているのが、ワイヤープランツ。
●ペンステモン・ハスカーレッド
大きな冬芽が残るロゼット型の草花なら、群生させることで常緑グラウンドカバーになります。
例えばペンステモンの最強品種ハスカーレッドは、赤紫の大きな葉が冬も残って、カッコイイ彩りになります。春に立ち上がる花も美しく、人気の植物です。
栽培は簡単ですが、日当たりが必要で、日陰には向きません。
●クリーピング・タイム
這って広がるタイプのタイムの総称になります。小さな植物ですが、草ではなく樹木なので、一度根が下りてしまえば、とても頑丈。価格も比較的安く、カーペット状に広がるので、使いやすいグラウンドカバーです。
よく日の当たる、乾いた土が好き。暗い場所や湿った場所ではうまく育ちません。砂利の中に植えても育つほどなので、駐車場の隅などにも便利です。
あらかじめシート状(マット状)で販売されていることもありますが、大量の挿し木でマット状に作ってあるものは、密集しすぎて蒸れて腐る場合もあります。ポット苗で、株間をしっかり取って植え付けたほうが安心な気がします。
●ハイゴケ
苔にもいろいろありますが、頑丈で、グラウンドカバーになりやすいのはハイゴケかなと思います。湿ったところに生えるイメージですが、じとじとした土は意外と苦手でて、通気性も好みます。那須ならどこにでも生えているので、コロニーを根こそぎにしないように一部だけ採集して、庭で繁殖させます。つるつるでない、肌の荒い石材や木材に載せて、乾燥しないように水をかけていれば、やがて根付きます。土に直接敷く場合は、軽く土を振りまいて、活着するまではたまに押し付けてあげます(ただ置いておいても生きられますが、過乾燥や霜柱で浮き上がって干からびてしまうことがあります)。
いったん活着すれば、たまに踏んで歩いても平気です。調子が良いと胞子でもよく増えるので、大量に持ち込む必要はありません。
石かなにかを、きれいに覆いつくした。
※
ちょっと話がそれますが、那須の林の中での注意点がありますので、この場をお借りして。
那須の別荘地に庭を造ろうとして、なかなかうまくいかない例をよく耳にしますが、主な原因は土にあります。
林は腐葉土がたくさんあって肥えていると思われがちですが・・・・・・昔、別荘地にするために一度切り開かれてしまった那須の林は、関東以西の古い林とは状態が異なります。長年放置されて雑木が繁茂し、落ち葉が分厚く積もり続けた結果、土はよく肥えるどころか、未熟な腐葉土ばかりでスカスカ。植生が単純になって、栄養分も乏しくなり、ササやシノダケだけしか生存できない状態です。
そのまま庭を造っても、まずうまくはいきません。上に挙げたような、かなり強健な植物たちですら、何もしなければジワジワと弱って、やがて消滅してしまいます。
簡単にですが、対策を挙げてみました。ヒントにしていただけましたら幸いです。
対策1・・・・・・ 全体に植栽するのをあきらめて、本来の「林の庭」を楽しむ。
ガーデニングが存分にできなくても、ウッドランド・ガーデンをすでにお持ちなわけですので、都会の住宅地より恵まれているのだと発想を変えてはいかがでしょうか。
木々を眺めるための庭として、足元のササやシノダケを定期的に刈り込みます。ちょっと寂しいようなら、木々の間を縫うように園路を張り巡らせて、要所要所に大きなプラ鉢を埋め込んで、大型のギボウシなどを植えます。そうしたフォーカルポイントを点々と配置するだけで、ただの林が庭に見えるようになります。
その一方で、建物周りなど、生活に密着したエリアで園芸を楽しみます。
①花壇の形を決める→➁もとの土は期待できないので、ササ類を抑えるために防草シートを敷く→③花壇の縁を、レンガやブロックなどの資材で20㎝以上立ち上げる→④園芸用の土を入れる。
立ち上げ花壇は、およそ植栽不可能と思われる硬い地盤でも有効です。資材を倹約したい場合は、無料で手に入る古タイヤでもOK(側面は土を盛ったり、何かで隠します)。枕木は那須の林ではたちまち朽ちてしまうのでおすすめできません。
対策2・・・・・・ 林を残しつつ、本気で全力を傾けて、園芸家をめざす。
数年がかりになりますが、土地全体を園芸に適した環境へ変えていきます。
①余分と思われる雑木を伐採して、光を入れることから始めます。簡単な図面を描いて、残す木と切る木をじっくり検討。園路や広場もライン取りして、構造を決定します。
大木を自力で切り倒すのはとても危険ですので、良心的な業者さんを探します。本数が多い場合、業者さん選びで数十万円もの差がでてきますので注意。タダ同然でやってくれる人もいます。伐根までするとお金がかかるので、必要がなければ切り株は残しても良いでしょう。
➁ササやシノダケを駆除しますが、これも自力では困難です。除草剤の散布を繰り返せばなんとかなるのかな? ただし、樹木以外の他の草もすべて枯れます。土地を汚染するほどの薬害はありませんが、なんとなく自然を破壊したような罪悪感が残るので、使用はほどほどに。
ササの駆除は、業者さんにとっても、かなり厄介な仕事です。樹木の伐採よりもお金がかかることもあります。
③土壌改良をします。表面の分厚く積もった腐葉土をいったん取り除いて、完熟堆肥を大量投入します。那須エリアでは、牧場さんから格安で手に入るので、お金はさほどかかりません(しかも、市販のものより良品です)。庭全体に分厚く敷き詰めて、1年ほど放置します。
④しっかり土がよくなってから、少しずつ植栽を始めますが、樹木が残っている場合、毎年晩秋には大量の落ち葉が積もるので、小型の植物は避けたほうが賢明です(埋もれて枯れたり、春に落ち葉を突き破れず、ヒョロヒョロに育ってしまう場合があります)。また、春には多すぎる落ち葉を取り除きたいので、レーキが使いづらいツル・ツタ植物は不便です。雨だれ、落ち葉に耐えられて、半日陰~日陰でも生きられる、大型の植物を使います。
対策3・・・・・・・ 林をあきらめて、更地から庭を造り直す。
どうしても「園芸」を存分に楽しみたい場合、林ごとすべて伐採・掘り上げ・整地してしまうほうが早いかもしれません。専門業者さんが大型ショベルカーで入れるので、対策2よりはやや安上がりかも。ただし、傾斜地は林を伐根することで土が隣地に流れる危険がありますので、よく検証してください。
土壌改良は同じように必要になりますが、陽射しがたっぷり得られれば、那須の林の中では難しいバラの栽培までも可能になる?(湿気が多い土地の場合、保証はできません)。
もし景色が寂しくなってしまった場合は、新たに樹木苗を植え直して、ウッドランド・ガーデンを造っていきます。この場合、樹種の選択が要になるので、できれば那須の環境に詳しい園芸店や植木屋さんにご相談を。
さて。話を戻しまして。
B.常緑の低木
常緑の高木は、那須エリアのように、冬に冷たい暴風が吹き荒れる地域には適しません。
ボロボロになって夏になっても回復しなかったり、下手をすると冬の暴風で倒れます。
本来は耐寒性の強い常緑低木であっても、ローズマリーやオリーブのように、
乾いた寒風や降雪に弱い種類も多く、品選びが難しいところです。
使える種類は限られるとはいえ、冬の閑散とした庭を彩るにはやはり必要な素材ですので、
ポツリポツリと点在する程度であっても、庭全体に散りばめておくと、華やかになります。
見分け方の簡単なコツですが、ワックスで磨いたようにつややかな葉のものは寒風に強く、マット感のある葉のものは傷みやすいとご記憶いただくとよろしいかもしれません。
●イングリッシュ・ラベンダー(ラバンディン系)
人気の高い低木ですが、タイプがいろいろなので選ぶ際に注意が必要です。
フレンチ・ラベンダーは、寒冷地では冬越しが難しいので避けます。
イングリッシュ・ラベンダーは耐寒性は強いのですが、耐暑性(蒸れに耐えるか)が問題なので、雨の多い関東地方ではラバンディン系の品種を選んでいただくと安心です。
どんなタイプでも、日当たり・水はけ・風通しが絶対条件ですので、林の中や住宅と塀の隙間のような場所ではうまく育ちません。土はやや痩せているくらいのほうがガッシリと健康に育ちます。何度植えても枯れてしまうという場合は、品種選びか、植え場所が原因です。
明るいブルーグレーに染まる。こちらはラベンダー・グロッソ。ラバンディン系の優良品種。
●ビバーナム・ダビディ×ティヌス
ビバーナムの交配種で、「ダビヌス」とか「ダビディヌ」とか呼ばれています。花が大きいわけでもなく、葉も個性は薄いのですが、意外と丈夫で安定感があり、ちょっとした穴埋めに入れておくと、冬に濃い緑を提供してくれます。
右下の緑。日陰エリアへの入口に添えてある。
●西洋イワナンテン
いろいろな品種が出回っていますし、どれも強健で使いやすいです。品種によって、仕上がりのサイズがかなり異なるので、植え場所を決めてから購入したほうが良いかも。最初の2年ほどは姿が変わらず心配になりますが、根が張った3年目くらいから急に調子が上がって、立派になります。
暖かい季節は決して華やかではありませんが、秋・冬は美しく色づいて、植えておいてよかったと思わせてくれる植物のひとつです。
右側。小さな株が、数年でけっこう育った。中央はスゲ(カレックス)の仲間で、よく増える。
●アオキ
「和」のイメージが強く、人気も低いようですが、英国の庭にはよく植えられていて驚きました。
とんでもなく強健で、暗い日陰でも元気。枝がよくしなるので、大雪もへっちゃらでした。
艶やかな葉はほかの植物と合わせづらい感もありますので、とりあえず奥のほうに突っ込んでおくという感覚で良いかと思います。赤い実が可愛いです。
黄色い斑入り葉と、緑葉の品種を寄り添わせてある。左奥はベアグラス。
●ロニセラ・ニティダ・オーレア/エドミーゴールド/バゲッセンス・ゴールド
当店がおすすめしている常緑低木のひとつです。
ロニセラというとツル植物の「ハニーサックル」を思い浮かべますが、低木状のロニセラもあります。上に書いた3品種は明るい黄金葉で、枝が密集してこんもりとした姿になります。日なたであれば土を選ばず、よく育ちます。萌芽力が強いので、刈り込みによって形を整えることもできます。
ニティダ・オーレアとエドミーゴールドはわずかな枝ぶりの差でほとんど見分けがつきませんが、バゲッセンスゴールドはけっこう大きくなる品種で、単植でもフォーカルポイントになります。緑葉の基本種や、斑入りのレモンビューティーという品種もおすすめです。
刈り込んで低い生垣にしたり。
園路沿いのフォーカルポイントにしたり。
植栽の奥にも入れてある。銅葉や紫葉と似合うので、使いやすい。
●ピラカンサ・ハーレクイーン
こちらも、当店がおすすめしている常緑低木のひとつ。
春~秋は白い斑入りの明るい葉、冬は鮮やかなピンク色に紅葉します。春に白い小花がびっしりと咲くのも魅力です。ただし、実はほとんどつきません。
湿った場所に植えたことがないのですが、乾燥には非常に強く、よほどの粘土でなければ土は選びません。刈り込みにも耐えます。
長く鋭いトゲが唯一の難点で、かなり危ないので、通路際に植えるのは避けてください。
家の近くに4本見える。大好きなのであちこちに入れている。
さきほどのベアグラスの写真。両側のピンク色がピラカンサ・ハーレクイーン。
●コトネアスター・グラウコフィラス
コトネアスターの中でも、ちょっと変わり種。春~秋はくすんだ灰緑色ですが、冬は金属のようなグレーに染まって、大人びた雰囲気に。枝張りが粗くて、やや枝垂れるように伸びるため、樹形を整えるまでに数年かかりますが、じっくり育てる価値はあると思います。
柔らかいうちに枝を支柱で立ち上げて、こんもり仕立てることもできますので、普通の低木として使えます。こちらも乾燥に強くて、日当たりさえよければ、まず枯れる心配はないです。
中央のグレーのかたまり。ピラカンサ・ハーレクイーンと合わせて、色の違いを目立たせた。
もっと刈り込んで、枝を密にすることもできます。
●コニファー類
小型の針葉樹の総称で、広く愛されている樹木・・・・・・・だったのですが、最近は趣味家でコニファー大好きという方が減ってしまった印象です。品種も多く、姿形もいろいろで、コレクション・ガーデンの素材にはぴったりなのですが。
「多肉植物」と同じく、「コニファー」という総称で気を付けたいのは、品種によって性質が違うということ。那須では、ブルー葉・細長いペンシル型やロケット型がやや難しい印象で、冷たく乾いた暴風で、ゆっくり傷んでいく感じです。ゴールドクレストは大きくなりすぎて、冬の暴風で倒れやすいので避けます。逆に、高級なドイツトウヒの仲間は、どこの庭で見ても元気に育っている印象です。
たいていの品種は、日当たりと水はけの良い土が好きなので、那須の林にいきなり植えると失敗する危険があります。また、蒸れに弱いので、密植しすぎないようにしましょう。
●サンゴミズキ(コルヌス)
お正月近くになると、お花屋さんで真っ赤な枝が売られています。
春~秋は普通の低木なのですが、寒くなると、枝が真紅や黄色、オレンジ色に染まります。
ウィンター・ガーデンの主役のひとつです。
苗を植え付けると、生産者が挿した枝(本体)が、環境の変化に耐えられず、黒くなって枯れることが多いです。ただ、根っこや基部は生きていて、やがて新しいシュートが伸びてきて、それが新しい主木になりますので、慌てて捨ててしまわないようにしましょう。
樹木にしては珍しく、粘土質の重たい土を好みます。ふかふかの良い花壇では生育が衰えますので、うまくいかない場合は、もっと土が悪い場所に移してみて。
毎年、剪定をして、枝を増やしていくのがコツです。時間はかかりますが、やがて見事な木になり、冬を楽しくしてくれます。
こちらはサンゴミズキ。赤い枝がアクセントになる。
黄金ミズキ。青い扉と合わせて植えた。ずいぶん育った。
オレンジ色に染まる、コルヌス・ミッドウィンターファイヤー。樹形が整うまで、あと数年。
他にも・・・・・・・
ミッドウィンターファイヤーに似ているが、こちらはモミジの「美峰」。植えたばかりで小さい。
斑入りのアセビ。コンパクトで、成長か遅いので放置できる。
ヒメイチゴの木。数年前の大雪でボキボキにへし折れたが、ようやく回復してきた。
冬に活躍する低木は、いろいろあるかと思います。 でも、疲れたのでここまです。
どれもこれも、暖かな時期は「地味」と思われがちな植物たちですが、
「きれいな植物」と「実用的な植物」の違いを把握してしまえば、
ガーデニングの可能性は一気に広がります。
冬の庭が寂しいなと感じたら、ぜひお試しくださいませ。
冬景色の仕上げは、白い雪。軽く積もると、葉の色彩がよりはっきりする。
落葉樹だけではモノクロの世界になってしまうが、常緑樹の色が少し入れば幻想的に。
それでは、今週はこれで。
来週はnamiさんです・・・・・・・が、来週、再来週は、個人的な用事でちょっと忙しくなりそう。
もしかしたら、よほどのネタがない限り、2週間ほどブログはお休みいただくかもしれません。
ではでは。
皆さま、寒さに負けないよう、暖かくお過ごしくださいませ≧(´▽`)≦
namiさんのお父さんがカットしてくれた廃材ステンレス板を、店内装飾を兼ねた商品POPに。
お父さ~ん。他にもいろいろ作ってみてますよ~。
軒下・外気管理で冬越し実験してきた、例の多肉寄せ。さすがに土曜日の夜は取り込むかも。
あくまで普通の冬に耐えるかどうかの耐寒実験。わざわざ凍死させる必要はない・・・・・・。
つーか、NHKの天気予報が当たったらどうしよう!
-12℃は経験ないぞ。
水道管とか、住宅設備のほうが心配だわ・・・・・・。
※12月5日(月)から冬季休業に入らせていただいております。
屋外向けの植物は、すべて栽培場に移動してしまいましたので、ご覧いただけません。
屋内向けの植物と雑貨は、そのまま店内にて管理しておりますので、
もし冬季休業中にご来店をご希望の場合は、お手数ですが10日くらい前までに
お電話にてお問い合わせくださいませ。
TEL:0287-74-3795 リーフハウス