プロ野球チームの経営も頑張る西武鉄道 | 新田鉄人「久慈だョ!全員集合」

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難病と闘いながらピンの鉄道芸人、その他で活動する、元本物の鉄道の駅員と電気部、さらに保線の経験を持つ、新田鉄人のブログへようこそ!岩手県久慈市公認、北三陸久慈市ふるさと大使。潜水士の資格取得済。

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かつては、数々の鉄道が系列会社としてプロ野球チームを経営していた時代がありました。最近はすっかり減り、オリックスと近鉄が合併してから、球団名に鉄道会社名が残るのは阪神タイガースと埼玉西武ライオンズのみとなりました。
伝統もあり根強いファンに支えられている阪神に対し、まだ30年ほどの歴史しかなく本拠地球場が大都市からやや離れており、地域性の高い埼玉西武。一時は経営危機もありましたが、あの手この手で再び経営に力が入ってきました。
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西武ドームの最寄り駅は、狭山線と山口線が接続する西武球場前駅。試合のない通常運用の日も使われる1番ホームからは、こんな工夫も見られます。また山口線の車両は「レオライナー」と呼ばれ、黄金期のユニフォームと同じカラーに塗装されています。
また、狭山線の始発と終着の西所沢と西武球場前の発車メロディは球団の応援歌。各駅では球団ファンクラブの入会の受付も行われています。
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駅を出ると各選手の旗が掲げられています。左は、ケガから復帰の岡本篤志投手、右は強気な投球が持ち前で、少年野球時代に、お笑いのたむらけんじさんとバッテリーも組んだ「タニチュン」こと谷中真二投手です。
かつては西武電車や、系列会社の伊豆箱根鉄道や近江鉄道の電車で頻繁にライオンズの吊り下げ広告が見られましたが、現在はそれは見る機会は減ったものの、選手と触れ合えるイベントなどリピーターを増やすような経営に転換されています。
プロ野球の歴史を振り返ると、かつてはヤクルトは国鉄、ソフトバンクは南海、オリックスは近鉄と阪急、日本ハムは東急、そして埼玉西武も西鉄と、鉄道会社の球団が多く見られましたが、いずれも経営が芳しくない状態でした。
ライオンズが優勝するとバーゲン、というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、西武百貨店などはセブン&アイホールディングスに吸収されてから球団に絡めたセールには消極的で、西武鉄道の系列会社のぺぺなどで開催するようになりました。
環境が厳しくなった反面アイデア性の強い営業活動に富み、今後どういった発展を続けてゆくのか、どう鉄道事業と絡めるのか、鉄道会社の球団が少なくなっただけに経営手腕に注目されます。