文化が違ーーう! | ゲーム後進国日本

文化が違ーーう!

ついに世界待望の期待作、StarCraft2が発売された。アメリカだけで80万本の予約があり、初週で世界売り上げ500万本はいくだろうと予想されている。発売日には世界中のゲームショップでイベントが行われ、大行列を作っている。この世界的人気を誇るタイトルの発売に、世界中の人々は皆大喜びだ。

もちろんこの「世界」には、日本は含まれていない。

別に日本人全員がSC2をやれという話ではない。自分もRTSは少し苦手だ(買ったけど)。だからといってここまで世界中と日本で温度差があるのはどうしたものだろうか。代わりに日本で同等のゲームが売れているのなら話は別だが、日本で今最も話題のゲームは初音ミクの音ゲーだ。どちらが優れているかは人の趣向や文化によるものだから言わないが・・・・ いや誰が見ても明らかだからはっきり言おう。こんなゲームが売れてSC2が売れない日本のゲーム市場は劣っている。規模的な意味ではなく、性質的に。

ネット上でこういった意見を見ると、決まって同じような反論が返されている。「洋ゲーは日本人に合わない」というものだ。これには一切同意を感じられない。そもそも日本人に合うゲームとは何だ?FFか?マリオか?脳トレか?どれも日本人である自分にとってはまったく合わないとしか思えないが、他の日本人に合っているというのならそうしよう。だがこれらのソフトは、海外でも大いに売れている。日本で売れているタイトルは、海外でも評価されているのだ。つまり「日本人に合うゲーム」=「海外の人に合うゲーム」と言っていいだろう(一部除いて)。ゲームの面白さに国境なんてないのだ。ならばその逆もまた然りではないのだろうか。メタルギアやバイオなんて、雰囲気的にはほとんど洋ゲーだし。

日本人は他国の文化を許容できない繊細な民族、というのなら理解はできる。しかし映画も音楽も小説も車もみんな、日本人は海外製のものを許容している。そんな状態で、海外製のゲームは日本人には合わないと言われても納得できるわけがない。

日本人はみな、海外のゲームの良さを理解できるはずだ。ただ、理解する時間がまだ足りないのだ。100年以上の歴史がある海外の映画や音楽と違って、海外のゲームが幅を効かせてきたのは(家庭用機に限って言えば)ここ10年ほど。海外のゲームは一瞬にして日本のゲームを追い越し、そして日本のゲームは一瞬にして地に落ちた。日本人はまだ、そのことを理解していない。

日本で海外のゲームが正当に評価されるようになれば、閉鎖された市場でゴミを売りつけるというビジネスも終わり、日本のメーカー各社も少しは変わる、もしくは消えるだろう。どちらにしろいいことだ。

まあ、いくら日本人が海外のゲームの良さに気づいたところで、PCというプラットフォームのゲームが流行るとは思えないが。日本のPCゲームはPC98の時代で止まっている。いや、PC98が時代を止めたと言うべきか。PC98のエロゲーが。