1周目の評価はイマイチ FE風花雪月 攻略と感想11 | 司法書士のゲームブログ

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■アンヴァル総力戦

 

この章のはじめ、ジェラルトから貰った指輪を誰に渡すかを尋ねられる。早いよ。エンディングまでまだ2章もあるじゃん。

 

ここで選択したキャラクターがクリア後に支援Sを達成できる相手となり、特別な会話を見ることができる。せっかく色んなキャラのペアエンディングを見るためにほぼ全キャラ(アロイス、ギルベルト含む)の支援レベルをAまで上げておいたのに、これじゃあ支援Sを見る→リセットして別キャラの支援Sを見る、というインチキ技が使えないじゃん

 

スタッフ的には「そんなインチキしてないで、本当に支援Sにしたい相手だけを選ばんかい」という事なのかもしれないが、少しでも多くの支援会話を集めたいというプレイヤーだっているだろうし、そこはこっちの自由にさせて欲しかった。ここから先の2章は終盤だけあってどうしてもクリアに時間がかかるし、支援Sを集めたいなら周回プレイを重ねて味方ユニットを強化し、短時間でクリアできるようになってからのほうがいいかもしれない。

 

 

 

 

というわけで終章1つ手前の決戦マップだが、ストーリーの都合で市街戦となっているため、烈火の「背水の戦い」や蒼炎の「激突」のような「広大なマップでの総力戦!」という感じではなく、それなりに入り組んで移動しづらいマップになっている。そのため地形を無視できる飛行ユニットはここでも強いが、相変わらず弓兵やマップ兵器が至るところに配備されているため、敵の攻撃範囲に注意したい。

 

1番きついのは序盤戦。戦力が半分に分断された状態で敵の攻撃を食い止めなければならない。右のほうがマップ兵器も多く厳しい戦いになりがちなので、戦力的には左:右=4:6ぐらいにして、若干右翼側に主力を寄せるようにしておくと戦いやすい。あるいは、パーティを2分するのが戦力的に厳しいようならすぐ下の宝箱だけ回収して、さっさと左翼側に合流してしまう手もある。

 

 

 

そこから先はあまり急ぐ必要もないので、マップ中央の歌劇場のあたりで一時待機し、やってくる増援を順次迎え撃つ形で周囲の状況を落ち着かせる。しばらくすると盗賊が現れ宝箱の中身を盗もうとしてくるが、時間には余裕があるうえ、マップ中央にある宝箱の中身は「ゾルタンの弓」とかいう銀の弓とほとんど差のないショボい武器なので、盗られたところで別に惜しくもない。

 

 

 

ちなみに歌劇場のあたりでドロテアを待機させると特殊会話が発生するという芸細演出が。

 

 

ペトラは相変わらず強敵だが、やはり魅力が低めなので計略で削って弱体化させるのがおすすめ。

 

 

増援を片付ければ残るはマップ下のヒューベルト達のみ。攻撃力、必殺率ともに高い闇魔法使いだが、所詮は射程3どまりであり、応撃スキルもないのでボウナイトら長射程ユニットがいれば反撃を受けることなく安全に倒せる。

 

 

 

■ベルナデッタ、シャミア

魔法ユニットが多く、魔獣も飛行タイプのこのマップでは大活躍できる。魔法ユニットは防御力が低く、魔獣には特攻で大ダメージとなるため、パワー不足も気にならない。

 

 

 

MVP:ベルナデッタ

 

 

 

 

■帝都決戦

 

いよいよ最終面。ボスである「覇骸エーデルガルト」はぱっと見のステータスこそ大したことないようだが、アーマーによるダメージ半減、スキルによる2回行動もあり数値以上に強い。

 

 

中でも厄介なのが装備している「炎の紋章の力」であり、なんと射程が30もある。これはマップのほぼ全域を占める射程であり、例の2回行動もあって、毎ターンのようにエーデルガルトの攻撃に晒されることになる。これの威力自体は大したことないが、後衛のHPを削るには十分。リシテアのような打たれ弱いユニットだと一撃で半分近いHPを持っていかれることもある。

 

幸い、エーデルガルトは2回続けて同じユニットを狙うことはない(ディミトリを優先して狙う?)ようなので、後衛のHPをしっかり管理してさえいれば倒される危険は少ないが、何しろ射程が広すぎるので攻略の大部分はこの攻撃に悩まされることになる。本作の終盤は超射程のマップ兵器が頻繁に出てくるが、まさか最終面でラスボス自らマップ兵器と化してくるとは思わなかった。回復役は多めに連れていきたい。

 

ちなみにマップ上には帝国兵だけでなく「闇に蠢く者」の兵たちもいる。スタート直後、イングリットが彼らについて言及する(なんでイングリット?ちなみにイングリットが出撃していない場合はギルベルトが言及する)が、別に倒さないままクリアしてもストーリー進行に支障はなく、彼らについて触れられることもない。何だったのやら

 

 

 

中央から強行突破しようとすると複数の敵から挟み撃ちにあうので、左右どちらからか攻め上がって玉座を目指すのがおすすめ。特に左ルートは守るのに適した小部屋があり、信頼できる壁役を1人配置しておくだけでマップ中央からやってくる敵を全て迎え撃つことができる。

 

 

 

さらに有難いのは、この小部屋のすぐ近くに魔道砲台があり、魔法レベルの高いユニットならこれを利用して有利に戦える。いつもは苦しめられる一方の魔道砲台だが、ここでは壁役を務める前衛に対してこの上ない援護射撃となる。さらに小部屋は壁で隔たれているが、ボウナイトなど射程の長いユニットがいれば壁越しに敵のHPを削ることも可能。

 

 

 

マップ中央の敵を倒せば残るはエーデルガルトのみ。玉座の間に入ると敵の攻撃方法が変化し、射程1~6の「双紋章の力」で攻撃してくるようになる。射程1~6といっても、敵はどのみち応撃スキルを持っているので後衛ユニットに攻撃させるのは危険。

 

敵の攻撃に耐えられる前衛ユニットを選りすぐって向かわせたいが、玉座の間は狭く、細い階段を上らなければならないのでユニットが混雑しがち。飛行ユニットがいれば地形を無視して攻撃しつつ、すぐさま玉座の間から離脱できて便利。後衛ユニットをエーデルガルトの攻撃範囲内に入れるのは得策ではないので、回復役はリブロー持ちを優先して連れていきたい。

 

 

 

MVP:ベルナデッタ

 

 

 

 

■1周目終了

 

これで最後にムービーとナレーションが流れてストーリーは終了。マジで終わっちゃったよ。せめて物語の真相を明かすためにもう1章はあるだろうと思ってたのに。

 

何だろう、このモヤモヤ感は。クリアしたというのに全然スッキリしないぞ。ナレーションだけ流れてこれでディミトリの物語は終了です、大団円!などと言われても全く釈然としない。

 

 

 

その要因は色々とあるが、まず物語の根幹をなす部分として、エーデルガルトが何をしたかったのかがよく分からない。結局彼女は何のためにセイロス教会を潰そうとするのか、ちゃんとした説明がないせいで最後までよく分からなかった。ラスボスの動機が不明なまま終わるFEなんて前代未聞である

 

何か事情がありそうな雰囲気は漂わせていたが、「ここでセイロス教会を潰しておかないと未来にはもっと大きな犠牲が云々」とかざっくりした話だけされても、具体的に何がどうなって大きな犠牲が出るのか説明してもらわないと、聞いてるこっちは同感も反論もできない。

 

 

ディミトリとの会談でようやく真相が明かされるのかと思いきや、相変わらず一向に要領の得ない話をするばかりで、結局彼女の目的が何なのか、最終的に何がやりたいのかさっぱり伝わってこないのである。

 

そのせいでエーデルガルトの話を聞いても「本当に戦争するしか手段はなかったのか?」「事情を打ち明けてディミトリ達と協力する道はなかったのか?」という思いは拭えず、彼女1人で勝手に盛り上がって突っ走ってしまっただけという印象になってしまう。というかディミトリも抽象的な話ばっかりしてないでそこのところをもっと追求しようよ。何のための会談だよ

 

 

 

 

モヤモヤの最たる要因はエーデルガルトの動機のせいだが、もしそれが無かったとしても、本作への腑に落ちない印象は変わらなかっただろう。というのも、解決しないまま丸投げされた伏線や端折られたままの描写があまりにも多すぎる

 

結局「闇に蠢く者」とは何だったのか?途中で消えたクロードはどこで何やってたのか?ダスカーの悲劇の真実って、結局ディミトリの継母が帝国に帰りたかったってだけ?死神騎士ってこいつ帝国兵なのか、それとも闇に蠢く者なのか、どっちなのか?エーデルガルトは闇に蠢く者と繋がっていたはずなのに、第2部では全く音沙汰がないのは何故なのか?第2部冒頭でソティスがちょっと喋ってたのは何だったの?第2部ではずっとレアの捜索が物語の焦点の1つになっていたはずなのに、最後ナレーションでちょっと触れられるだけで、姿も見せないまま終わりって適当すぎないか?など、消化不良な点を挙げていったらマジでキリがない

 

特に「闇に蠢く者」に関する丸投げっぷりは酷い。第1部ではあれだけ出張っておきながら第2部では全く出番がなく、終章でちょろっと兵が出てくるだけ。ボスであるタレスが出てくることもなく、こいつが結局どうなったのか触れられることすらない。そりゃないだろ

 

 

 

考えられる要因としては、まず物語のボリュームが少ないこと。終章である「帝都決戦」はエピソード22、つまり全22章構成であり、歴代のFEの中でみても短いほうである。しかもその内12章は第1部の学園パートなので、残りは10章しかない。このわずかな章だけで帝国との決着まで描かなければならないわけで、後半の展開が非常に駆け足だったことや、ディミトリの足跡が大陸を右へ左へ移動するとんでもない強行軍になったのも、これが原因だとみて間違いない。

 

そんな駆け足にして描写を端折るぐらいなら、蒼炎のようにたっぷり30章使って丁寧にやればよかったのにと思わなくもないが、それも難しかったのだろう。というのも、3つの学級の中からどれを選ぶかによって第2部の展開が変わるため、それぞれの学級に30章ものストーリーを用意するとスタッフの労力が尋常じゃなくなってしまう。

 

そのため1つの学級あたりのストーリーが短くなってしまうのは理解はできるのだが、だからといって風呂敷を広げた挙句、畳み切れないまま終わってしまうのはいただけない。例えばレアの救出についても何か1つ描写を入れて補完しておけばいいわけで、それすら怠ってナレーションだけで済まそうとするのは適当すぎる。本作の終盤はとにかく力尽きた感が強いが、これは学級選択というシステムを採用したことの弊害でもあるだろう。

 

 

 

まあ、まだクリアしていないストーリーが少なくとも2編あるので、この時点でストーリーに最終的な評価を下すことはできない。上述した闇に蠢く者やクロード関連の描写についても、黒鷲や金鹿編をプレイすれば何らかの進展はあるだろう。実際、(小耳に挟んだ程度の噂だが)本作はストーリーが面白いという評判も耳にする。続きが気になるので、早速2周目を遊んでみる予定である。

 

しかしそれは、自分がFEシリーズが大好きで周回プレイも毎度のようにやっているプレイヤーだから思うことなのであって、SRPGの周回を苦痛に感じるプレイヤーだったらどうか。1周目をクリアした時点では分からないことばかりで「何だこれ?」と思うか、あるいは1周クリアするだけでちゃんとストーリーの全貌が分かるようにしておいてくれよ、と思う人もいるのではないか。

 

周回前提のゲームというのはそういう危険性も孕んでいるわけだが、そこにあって本作はあまりにも周回前提の作りをしすぎている。少なくとも、1周目を遊んだ時点ではそう感じた。

 

 

 

と、ここまでだいぶネガティブ寄りのことばかり書き連ねたので強くフォローしておきたいのだが、何も自分は本作がつまらないと言いたいのでは断じてない。良いところも本当にたくさんある。

 

それは1周目のプレイ時間が90時間を超えていることからも分かる。ブログを書きながらだったので間延びしている分もあるが、それでも1周でこれほど遊べたFEは今までなかった。しかもここから更に、新しい学級で1周目の伏線回収を楽しみながら最低もう2周は遊べるというのだからたまらない。

 

本作がこれほど時間泥棒になったのは、やはり散策やミニマップによって幕間の時間を長く使うようになったからだろう。特に散策に関しては、キャラクターの魅力が大幅に増したおかげで、会話を聞いて回っているだけでも楽しい。それは自分だけではなく、月のはじめに散策を選ぶプレイヤーが全体の9割を超えていることが何よりの証左である。

 

というか、(比べて悪いが)自分の中では蒼炎・暁以来久しぶりのヒットである。覚醒・ifも好きだけど戦争を扱うテーマとしてはちょっとノリが軽すぎた、という人には是非おすすめしたい。

 

ストーリーの悪い点ばかりを書き連ねたが、これは現時点で特にツッコミどころが目立ったのがこの部分だったということに過ぎない。久しぶりに硬派で真面目なFEに出会えただけに、後半の丸投げぶりが余計に気になって勿体なく思えてしまったというのもあるだろう。他にも良い点・悪い点は色々あったが、それは一通りストーリーを全てクリアしてからまとめて書きたいと思う。

 

 

 

まあ、何はともあれ残るは戦績発表である。