来年も「欧米か?」
■タカ&トシではありません
おいおい、「欧米か?」はタカ&トシの今年の流行語じゃないの? という方も多いと思います。本当面白いですよねぇ。来年も売れるかな?(*´∀`)ノ
でも来年も「欧米か?」が流行るというのは、お笑いの話じゃないんです。皆さん「三角合併」という言葉はご存知ですか?
企業が吸収合併を行うとき、買いたい会社の株を現金で買い付けて手に入れる(TOB)方法以外に、買いたい会社の株主に自社株を交付(株式交換)して買収することも可能なんですね。
不成立に終わった「王子製紙→北越製紙の買収」はTOBでしたが、SBIホールディングスがマザーズ第一号銘柄のインターネット総研を買収するのは株式交換方式です。
で、「三角合併」というのは、買いたい会社の株主に「買う側の親会社の株」などを交付(交換)して買収する方法のことです。文字だとちょっと分かりづらいかな?
来年にも解禁 三角合併(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/47/naruhodo194.htm
■NECだって買収されちゃうかもしれないんです
株式交換での買収は今まで日本企業同士に限って許されていたんですが、この三角合併が解禁されたことで、外国の会社が日本に100%子会社を作って、そこが日本企業を買収し、親会社である外国会社の株と交換するなんていうことが大いに想定されてるというわけですね。
イメージでいうと、「サムソン電子が自社株を原資としてNEC」を買収する、みたいな感じです。
読者の中には、「まぁそんなこたぁ無いでしょ」と思う方もいらっしゃると思うんですが、理屈上はあながちあり得ない話ではないんですよ。
最近、テレビ東京の「オープニング・ベル」でやっていたんですが、アジア・日本の電機企業時価総額というのが出てまして、
サムスン電子(韓国):955億ドル
TSMC(台湾):467億ドル
・
・
日立製作所(日本):194億ドル
富士通(日本):168億ドル
NEC(日本):104億ドル
ニコン(日本):76億ドル
カシオ(日本):54億ドル
てな感じで、NECの時価総額はサムスンの10%ぐらいしかないんですなぁ・・・
(´・ω・`)
ということで、つまり理論上日本企業は簡単に買収されちゃうわけです。
■どうすりゃいいのさ?
一番分かりやすいのは、「日本株をみんなで買って値を上げる」という方法ですが、さすがにNEC株が10倍になるということは考えにくいですよねぇ。
そもそも株式交換に応じないというのが一番良さそうなんですが、そうなると今度は株主が黙っていられません。というのも、買収側(外国企業)が高い交換比率で持ちかけてきた場合、株主側から見れば完璧に経済価値の損失になるわけですから、下手をすると株主総会で取締役が全員退陣されられるなんてことにもなるわけです ( ゚Д゚)・・・
となると昔の日本企業が行ってきた仲良し経営のように、安定株主を増やして簡単に株を売らない体制を作るということになるわけですが、現在日本株のかなりの率は外国人株主・個人投資家ですし、NECの場合は3割が個人投資家、3割が外国人投資家で、実態としては割とシンプルな経済原則で動く人が多数派になってる可能性が高いです。
確かに「NEC=住友系」ということで、住友系列の金融機関が保有する株もそれなりにあるわけですが、買収相手のプランによっては北越製紙のときのように「情があるから守ってやるぞ」という気持ちになるかどうか、誰にも保証はできません。
最終的な方法としては、MBO(マネージメントバイアウト)と言って、経営者が自社株を購入し上場廃止する方法もありますが、それ自体株主が応じるかという問題以外にも資金調達の道も少なくなるわけで、日本の大手上場企業ではあまり現実的な解ではありません。
■自由なグローバル社会ではあるが・・・
まぁ、実際にNECが買収されるということはいろいろな理由もあって考えにくいのですが、携帯事業で支えられてきたNECも最近のシェア低下で苦しい経営を迫られていて予断を許さないと思いますし、そもそも数年後の景気動向やIT業界事情なんていうものは誰にも分からないわけですから、NECでなくとも自分の会社がどうなるかは予想できないというのが本音では? ??(`Д´≡`Д´)??
確かに国境の無い社会や自由で健全な競争のある社会を実現する第一歩とも言えなくはないのですが、日本企業の場合は比較的家族的経営・年功序列社会で進んできた背景もあって、ある種特殊な労働環境ですので、外国資本傘下に入って本当に従業員が生産性の高い結果を生み出すことができるか、という点では懐疑的な感じもします。
とはいえ、競争力のある企業でないとそもそも生き残りさえできないわけで、時代としてはこのグローバル競争社会の中で生き残るしか方法がないということなのでしょう・・・。
■突然「欧米か?」を言う日が・・・
地道に会社勤めしていたのにいきなり外国の会社の子会社になってしまった、というシチュエーションが今後増えるでしょう。「欧米か?」と社長相手にツッコミを入れようかどうか悩むわけです。
(´・o・)/オーベーカ
先日のTVで、勤務先が外資に買収されていきなり業績評価方法が変わってうつ病になった人が登場していましたが、これまでの仕事のあり方や評価の良し悪し、はたまた職種や業務内容が激変することで、コツコツやってた人が犠牲になる可能性が考えられます (´・ω・`)ショボーン
なので、予め「変化に対応できる力」「どこに行っても自分らしさを保つ力」「どこでも実力をアピールできる力」などを身に着けていく必要がありそうです。それは資格かもしれませんし、自分自身のモチベーションかもしれませんし、マインドや気の持ちようかもしれません (`・ω・´)シャキーン
30代も残り少なくなった自分も、何をどう変えていけばいいか悩ましい限りですね。。。
おいおい、「欧米か?」はタカ&トシの今年の流行語じゃないの? という方も多いと思います。本当面白いですよねぇ。来年も売れるかな?(*´∀`)ノ
でも来年も「欧米か?」が流行るというのは、お笑いの話じゃないんです。皆さん「三角合併」という言葉はご存知ですか?
企業が吸収合併を行うとき、買いたい会社の株を現金で買い付けて手に入れる(TOB)方法以外に、買いたい会社の株主に自社株を交付(株式交換)して買収することも可能なんですね。
不成立に終わった「王子製紙→北越製紙の買収」はTOBでしたが、SBIホールディングスがマザーズ第一号銘柄のインターネット総研を買収するのは株式交換方式です。
で、「三角合併」というのは、買いたい会社の株主に「買う側の親会社の株」などを交付(交換)して買収する方法のことです。文字だとちょっと分かりづらいかな?
来年にも解禁 三角合併(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/47/naruhodo194.htm
■NECだって買収されちゃうかもしれないんです
株式交換での買収は今まで日本企業同士に限って許されていたんですが、この三角合併が解禁されたことで、外国の会社が日本に100%子会社を作って、そこが日本企業を買収し、親会社である外国会社の株と交換するなんていうことが大いに想定されてるというわけですね。
イメージでいうと、「サムソン電子が自社株を原資としてNEC」を買収する、みたいな感じです。
読者の中には、「まぁそんなこたぁ無いでしょ」と思う方もいらっしゃると思うんですが、理屈上はあながちあり得ない話ではないんですよ。
最近、テレビ東京の「オープニング・ベル」でやっていたんですが、アジア・日本の電機企業時価総額というのが出てまして、
サムスン電子(韓国):955億ドル
TSMC(台湾):467億ドル
・
・
日立製作所(日本):194億ドル
富士通(日本):168億ドル
NEC(日本):104億ドル
ニコン(日本):76億ドル
カシオ(日本):54億ドル
てな感じで、NECの時価総額はサムスンの10%ぐらいしかないんですなぁ・・・
(´・ω・`)
ということで、つまり理論上日本企業は簡単に買収されちゃうわけです。
■どうすりゃいいのさ?
一番分かりやすいのは、「日本株をみんなで買って値を上げる」という方法ですが、さすがにNEC株が10倍になるということは考えにくいですよねぇ。
そもそも株式交換に応じないというのが一番良さそうなんですが、そうなると今度は株主が黙っていられません。というのも、買収側(外国企業)が高い交換比率で持ちかけてきた場合、株主側から見れば完璧に経済価値の損失になるわけですから、下手をすると株主総会で取締役が全員退陣されられるなんてことにもなるわけです ( ゚Д゚)・・・
となると昔の日本企業が行ってきた仲良し経営のように、安定株主を増やして簡単に株を売らない体制を作るということになるわけですが、現在日本株のかなりの率は外国人株主・個人投資家ですし、NECの場合は3割が個人投資家、3割が外国人投資家で、実態としては割とシンプルな経済原則で動く人が多数派になってる可能性が高いです。
確かに「NEC=住友系」ということで、住友系列の金融機関が保有する株もそれなりにあるわけですが、買収相手のプランによっては北越製紙のときのように「情があるから守ってやるぞ」という気持ちになるかどうか、誰にも保証はできません。
最終的な方法としては、MBO(マネージメントバイアウト)と言って、経営者が自社株を購入し上場廃止する方法もありますが、それ自体株主が応じるかという問題以外にも資金調達の道も少なくなるわけで、日本の大手上場企業ではあまり現実的な解ではありません。
■自由なグローバル社会ではあるが・・・
まぁ、実際にNECが買収されるということはいろいろな理由もあって考えにくいのですが、携帯事業で支えられてきたNECも最近のシェア低下で苦しい経営を迫られていて予断を許さないと思いますし、そもそも数年後の景気動向やIT業界事情なんていうものは誰にも分からないわけですから、NECでなくとも自分の会社がどうなるかは予想できないというのが本音では? ??(`Д´≡`Д´)??
確かに国境の無い社会や自由で健全な競争のある社会を実現する第一歩とも言えなくはないのですが、日本企業の場合は比較的家族的経営・年功序列社会で進んできた背景もあって、ある種特殊な労働環境ですので、外国資本傘下に入って本当に従業員が生産性の高い結果を生み出すことができるか、という点では懐疑的な感じもします。
とはいえ、競争力のある企業でないとそもそも生き残りさえできないわけで、時代としてはこのグローバル競争社会の中で生き残るしか方法がないということなのでしょう・・・。
■突然「欧米か?」を言う日が・・・
地道に会社勤めしていたのにいきなり外国の会社の子会社になってしまった、というシチュエーションが今後増えるでしょう。「欧米か?」と社長相手にツッコミを入れようかどうか悩むわけです。
(´・o・)/オーベーカ
先日のTVで、勤務先が外資に買収されていきなり業績評価方法が変わってうつ病になった人が登場していましたが、これまでの仕事のあり方や評価の良し悪し、はたまた職種や業務内容が激変することで、コツコツやってた人が犠牲になる可能性が考えられます (´・ω・`)ショボーン
なので、予め「変化に対応できる力」「どこに行っても自分らしさを保つ力」「どこでも実力をアピールできる力」などを身に着けていく必要がありそうです。それは資格かもしれませんし、自分自身のモチベーションかもしれませんし、マインドや気の持ちようかもしれません (`・ω・´)シャキーン
30代も残り少なくなった自分も、何をどう変えていけばいいか悩ましい限りですね。。。