基礎的読解を欠いているらしい、ふ~ん。~宮台真司(笑)そして信者襲来~ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

先日 、まあ、別に宮台氏自身には今や何の期待もしていないけれど、お便り申し上げたら返事を頂けたよ。

MIYADAI.com「またまた基礎的読解を欠いたトラックバックが…」

もうタイトルからワクワクさせてくれますね(先に煽ったのは自分でもね)。

私は誰よりも早い段階(酒鬼薔薇事件直後)から、各書において少年犯罪の「凶悪化」や「激増」が曲解であると指摘し続けてきました(『透明な存在の不透明な悪意』『脱社会化と少年犯罪』など)。

へ~不安醸成言説に加担していると指摘された際には、自分より先に不安言説があったと弁解しておきながら、今度は誰よりも早い段階で指摘していたと言うのですね。別に揚げ足をとりたくもないので、確認ですが例に挙げている書物はそれぞれ97年、2001年刊行です。そこで宮台氏が「凶悪化」「激増」は曲解であると指摘したのが最初なんですね?ふーん。

>その上で、そうした曲解の背後には不安が存在すること。不安の背後には動機の不透明化が存在すること。動機の不透明化の背後には……と思考を進めてきました。「虫を殺すように人を殺す」というのは「動機の不透明性ゆえに感情が壊れた存在に見える(問題は動機の不透明性だ)」という喩え。そんなことは文脈的に自明じゃないですか。

へー、そんな内容の本だったんですか?当時のラジオや対談含め「仲間以外は皆風景」「底抜けした」とか凶悪犯罪にいたる少年の動機の敷居が低下したと少年の変化について「見える」という社会側の眼差しの変化ではなく、少年側の変化をこそさんざん強調されていたと思うのですが、それはあくまでも「見える」ということを指摘していたと仰るのですか?

とすると、『透明な存在の不透明な悪意』(1997.11) なんて著作はもう編集者が最悪ですね、宮台大先生の意図とはまったくかけ離れたタイトルですもん。これではどう読んでも少年が変化したみたいですから!少年ではなく、社会の側が変化したとそれが宮台先生の伝えたかったことだなんて、今回の指摘を受けるまで全く気付きませんでした!

ちなみにこれまでに宮台先生ご自身がお書きになられている↓のような文章はどう解釈すればいいのか教えていただけません?もしかして密教にでもなっていると言われるのでしょうか?

藤井;この間、ぼくがある都立高校のイベントで話をしたときに、300人くらいにアンケートをとったんです。そうしたら、そのうちの5~6人の子が「酒鬼薔薇のやり方は格好いい」というような意見を書いていました。それは全員男の子たちですが、女の子はそういうことを書きませんでした。

宮台;300人のうちの5~6人、あるいはそれ以下という見当でいいと思います。パーセントでいうと1~2パーセントくらいかな。これは割合としては少ないけれども、絶対数としては膨大な数です。1~2パーセントしかしない彼らのさらに一割が実際に事件に及ぶとしても、とんでもない数の事件が発生してしまいます。 (『学校が自由になる日』P112)

これも少年側の変化ではなくて、社会の側の少年を見る目が変わったということについて語っているというんですよね?

人格障害者すなわち「脱社会的存在」が生み出される原因を探り、そうした原因が分布しないような社会を実現するためのプログラムを考えるということです。いったん生み出されてしまうと極めて対処が困難であるがゆえに、そのようにせざるを得ないわけですね。……そうはいっても既にかなりの数の「脱社会的存在」が広く分布していることでしょう。……既に生み出された「脱社会的存在」が社会を生き続けます。そうした人たちに人を殺さないでおいてもらうには、どうしたらいいのか」(『「脱社会化』と少年犯罪』P19)

これも今回の補則説明によると、少年「が」脱社会的存在になるから教育プログラムを弄れということではなくて、そんな風にしか見えない大人たちこそ「が」脱社会的存在であると指摘したかったということなんでしょうね?いやー、わたくしめ本当に読解力に欠けていました!


今回の宮台先生のご指導、ご鞭撻に戻ります。

>動機の不透明性の上昇は、各国における「人格障害」概念の人口膾炙、各国における「人格障害」鑑定の激増によって、事実上「証明」されています。

そんな証明初めて知りました!その証明とやらは一体どこにあるのでしょうか?

子どもの犯罪データベースさま「異常事件」 なんてことはとうにご存知の宮台大先生が、まるで少年の群単位での突然変異みたいな非科学的言説を説くなんてことはあろうはずがなかったということですね、へ~

>こうした感情のポリティクスが支配する空間では、感情が壊れていると“見える”、社会の向こうに突き抜けたと“見える”,と表現するだけで不安が惹起されることもあり得ます。

ようするに、慧眼な宮台大先生は、読解力が不足している人間が勝手に少年たちが変化したとか大騒ぎしている、その大騒ぎしていることについて指摘し続けておられたということですか、とっても納得です。

『美しき少年の理由なき自殺』1999.10
『サイファ覚醒せよ!―世界の新解読バイブル』2000.10
『援交から天皇へ』2002.11

とすると、これらの本はそれまでの言説では、少年を意味から強度へと救えない(別に革命が次の段階に入ったということでもいいですよ)という動機に基づいて書かれたというように仰られていましたが、それも、そうでなかったことは文脈的に明らかなんですね?宮台先生の仰るところによるならば、少年たちにガス抜きやら新たな意味を提示する必要などないですもんね。必要なのは大人たちの方ですから。もう、目から鱗もいいところです><

>そうした不安に全く加担しなかったとは断言していませんよ。しかし、必要な議論の応酬という観点から言えば、「その程度の加担」など大したことはないと申し上げているのです。

それはその程度の加担など大したことないです!全部悪いのは読解力の乏しい読者!しかし、だとすると当時、自分の本は若者に届いている(小林よしのりなどと比較して)とか豪語していたのは完全なるマーケティングミスですね、少年ではなく、少年に対する評価を変えた大人側に届かないと無駄だったんですから…同情申し上げます!

>トラックバックをつけてくださる皆さん。たいへんありがたいのですが、できれば「早漏的な表出」ではなく「じっくりとした表現」をお願いしたいと思います。

「早漏的な表出」なんて、上品な言葉まで賜って光栄の限りです。さて、私が最初にトラックバックをおくらせていただいた文中で、宮台大先生はこう書かれています。

>平気で虫を殺せる子がいるのと同じ意味で平気で人を殺せる子が出てくる蓋然性が上がるのは当然だと主張したかった。この僕の主張したかったことが妥当だったかどうかを議論するべき


この部分の妥当性については不当だったと宮台大先生自らこうもあっさりと認めていただけるとは全く思いも寄りませんでした!ありがとうございました。


コメント
 遊鬱さん、こんばんわー。・・・おもしろいですね(笑)

 そういうふうに少年が「見える」だったんですね(笑)。それは「ホラーハウス社会」の解釈と同じなんで何も異論はないんですけどね(笑)

>私は誰よりも早い段階(酒鬼薔薇事件直後)から、各書において少年犯罪の「凶悪化」や「激増」が曲解であると指摘し続けてきました

 誰よりも早いかどうかはわかんないですけど、かなり早い段階で「少年の質の変化」をいってるような気がしますが・・・。国語力ないのかしら、私。

97.8.29 週間朝日 の宮台真司×林真理子の対談

宮台 僕が意見を聞いた中学生の半分が“透明な存在であるボクたち”に共感してるわけだから、僕が調べたところ「人を殺したいと思ったことがあるか」という抽象的な質問だと6、7割の子は「ある」と答え、さらに「殺人計画を立てたことがあるか」という質問では五人に一人が「ある」と答えてる。多いですよ、これは。
林 どの程度、具体的な計画なんですか。
宮台 たとえば、漫画の「金田一少年の事件簿」とか見ますと、完全犯罪プロットが出てますね。自分だったらあいつを殺すときにどうするだろうか、という計画を立てる。絶対にこれだったら人に気づかれず殺せると思うと、スーッと胸のつかえが下りる。
林 でも、「君たち大変だね。人を殺したいと思うときない?」と持ちかければ子供は単なる自己顕示欲から「ある」と答えることもあると思うんですけど・・。
宮台 だだ自己顕示欲はどの時代にもあるけど、それを人殺しに同情する形で示す人間がこれだけいるとすれば問題がありますよ。そういう方法で自己顕示をしてしまう子供たちをなんとかしなければならない。
 
 漫画出されてもなあ・・。永山則夫に感情移入しまくってた知識人はどうすんじゃって気もするんだが・・・。林さんのつっこみのほうがマトモに見えるんですけど・・。これも読み間違ってるのかしら。ちなみに酒鬼薔薇の年って戦後4番目に少年事件の殺人件数下がった年ね。71件。

遊鬱さんには「感情表出」を「早漏的」って責めてましたけどさらに「早漏的」(きゃー赤面)宮台さんこそ98年にすでに・・。

藤井「欧米では怒りを暴発させないでコントロールし、相手と共有したり認め合うというプログラムが学校に入れられているそうです。そこでも繰り返し自分が何者であるかと問いつづけ、相手にも問い掛ける・・・」
宮台「アメリカよりも日本が危機的だと思うのは、アメリカは感情表出のトレーニングや感情コントロールのトレーニング(アサーティブ・トレーニング)を問題にできるのですが、日本はそれ以前の段階です。」「学校的日常を生き抜け」 宮台真司 藤井誠二

 感情表出訓練だ!と。先般私のブログにアップした会議で大声で叫んでたやつなんだけどなあ。。あれがいいんかな。

commented by 安原
posted at 2006-08-20 21:29:17
安原さん、こんばんわー。

基礎的読解を欠いている私には宮台大先生の先の記事と今回の記事の結論が既に矛盾しているようにしか読めないので困惑中です><

>かなり早い段階で「少年の質の変化」をいってるような気がしますが・・・。国語力ないのかしら、私。

あーあ、安原さんも基礎的読解を欠いた人(・∀・)人(・∀・)ナカーマ入りですね。むしろどのように読めば、宮台大先生の仰る通りに読めるのか、分かる方がいらっしゃればもう膝を折って教えを乞いたいところ。少年自身の変化ばかり明けても暮れても主張されているように思うのですがねー。

安原さんそんな容赦なく引用しなくても…まるで宮台さんが記憶に障害をおもちみたいじゃないですか!失礼ですよ!ぷんぷん(笑)
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-20 23:43:57
はじめまして。

>少年側の変化ではなくて、社会の側の少年を見る目が変わったということについて語っているというんですよね?

ちゃいます。「見える」というのは、感情が壊れたように「見える」という意味ですわな。社会の変化(生活世界の空洞化)が、凶悪犯罪にいたる少年の動機の多様化、不透明化をもたらしたために、大人(社会)の側からはあたかも少年たちの振る舞いが感情をとみに失っているかのように「見える」(でもよく見るとべつに感情が壊れてるわけでもなさそうだよ)、という話。

>これではどう読んでも少年が変化したみたいですから!
>少年ではなく、社会の側が変化したとそれが宮台先生の伝えたかったことだなんて

だから社会の変化が少年の変化を惹起したという話ですわな。それに気づいてない無邪気な大人の側からは奇妙な現象に「見える」という話ですな。

>そんな風にしか見えない大人たちこそ「が」脱社会的存在であると指摘したかったということなんでしょうね?

ぜーんぜんちゃいます。そーんな解釈は宮台氏のどの文章からも成り立ち得ませんよ。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-21 08:17:15
こんにちはー。横入り失礼します。

>感情が壊れたように「見える」という意味ですわな。

ではなぜ宮台大先生は「感情表出トレーニングだ!」っていってるの?「見える」だけならしなくていいんじゃないかしらねえ。
commented by 安原
posted at 2006-08-21 17:38:38
感情表出トレーニングは聞いたことないですなあ。読んでみたいんですが、どこで言ってました?
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-21 19:38:38
PVGO佐藤さん、はじめまして、解説ありがとうございます。

>大人(社会)の側からはあたかも少年たちの振る舞いが感情をとみに失っているかのように「見える」(でもよく見るとべつに感情が壊れてるわけでもなさそうだよ)、という話。

そうですね、こういう妥当な主張を宮台氏が今までしていたというならばこんな皮肉たっぷりのトラックバックは返しません。私が「基礎的読解力」を欠いているなら宮台は「根本的記憶力」を欠いていますねという指摘ですから。

宮台はこれまでの言説を通して、当該記事で指摘した以外にも青少年の「底が抜けた」「14歳」「脱社会的存在」とか、まさに壊れた若者がでてきた、教育プログラムをなんとかしないとこの種の犯罪はとまらないなどとさんざん煽っていたからこそ、今になっていけしゃーしゃーと「見える」だけーとばかりに、問題の所在を若者側から社会側へと根本的に宗旨変えしているので笑ってしまったということです。

>感情表出トレーニングは聞いたことないですなあ。読んでみたいんですが、どこで言ってました?

に関しては、安原さんがすぐ上のコメントで引用してくれています。「学校的日常を生き抜け」ですね。まあ、私の読解力が欠けているか、宮台の記憶力が欠けているかはそれこそ記事であげたような宮台氏の本を一読されてみたらいかがですか?

あと、これは予測ですが、たぶん今後、宮台は「底が抜けた」などの言説は恥ずかしくて使わないはずですよ。犯罪統計一つ読めていなかったことが明らかになってしまったのですから。わけの分からない犯罪?そんなものは共同体が崩壊する前の方が頻発しています(笑)
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-22 00:19:19
どうも。感情表出トレーニングについては下の方の引用だけでは前後の文脈がはっきりしないので憶測ですが、まあ好意的に解釈すりゃあ、社会の変化によって「まともな感情(人格)」の定義も変わるということ、そして現代の社会状況を鑑みて少年の振る舞いがその動機の次元においてそれほど狂っているとも言えないということ、そして(しかし)理解可能であるとはいえ現実問題としてそのような安易に殺人へと至る感情(人格)を看過するわけにはいかず、したがって殺人を感情的に思いとどまらせるためのある種の感情教育が必要だ、という話でしょうな。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-22 06:29:01
もう少し補足しときましょうか。つまりそこでは殺人犯の少年の感情は別段おかしなものじゃないとしている(あるいはその価値判断を避けている)んだと思います。でもだからといって現に人を殺人へと至らしめている感情を相対主義的に肯定してもしょうがないので、社会の側をなんとかするまではとりあえず感情教育で対処すべぇという話をしているんだと愚考します。ポイントは、殺人犯の少年の感情が「悪いから」ないし「狂っているから」感情教育で矯正しろ、という目的刑論的な主張をしているのではないという点です。この点に対する誤読が貴殿を壮大なる誤解(誤界)へと誘ったんでしょう。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-22 07:23:35
こんにちわん。安原です。

大体、「(しかし)理解可能であるとはいえ現実問題としてそのような安易に殺人へと至る感情(人格)を看過するわけにはいかず」って、そんな数人レベルの殺人者を出さないために、学校教育が総力をあげて↓こんな自己を見つめる反復練習する教育をしなきゃいけないわけでしょうか(笑) 

宮台 「あなたは誰ですか」という相手の問いに「私は誰です」と答えるという問答を反復し続けるエクササイズが欧米にあります。最初自分はどこに住んで、どういう職業をしていてと答えるですが、しばらくすると答えが尽きてしまう。そこから先は質問されることがつらくなってくる。そうやって自分の中に下りていくエクサイズを学校に導入するのはいいかもしれない。学校的日常を生き抜け 253ページ

昔、寺山修司とかも言ってたけどね・・。反復しろとまでは言ってなかった気が。これかなり追い込むけど?「自分って何?」「自分って何?「自分って何?」「自分って何?「自分って何?」「自分って何?「自分って何?」・・・おやりになったら?まあどうせご本人は「試行錯誤」の言説だ!とか言い訳するんじゃない?

↓でもね、かわいそうなのよ。宮台さんはこんなことも書いてるので、かなりな「恐怖な誤界」に旅立ってたんでしょうね!「これは結構コワイ社会です。何だって起こりうる。殺し合いだって正当化されちゃう。」ですもの。しょうがないよね。「恐怖」してるんだから。

宮台 酒鬼薔薇の声明文は危険です。東西冷戦が終わった後、局地的な民族紛争で殺し合いが起こっている。理由は簡単で、ローカルな共同体ごとに「共同体神」が立ってるわけですから。ここで共同体神が個人神になったとしましょう。個人間で同じことが起こります。世の中が全員酒鬼薔薇聖斗になって「バモイドキ神」みたいな個人神を各自持って生きるとしたら、これは結構コワイ社会です。何だって起こりうる。殺し合いだって正当化されちゃう。 学校的日常を生き抜け 227-228ページ

「全員酒鬼薔薇聖斗になって」→ここまでびびってた人でそれをはっきり言葉にしてる人はいろんな資料読んでるけど見つからないです。そういう意味では「感情表出が大変よくできました!」ってかんじなのかしら。これが求められる理想の「少年像」なのかしら?どんな世界がきて、どんな怖い少年がワラワラ出てくる思ってたんだろうね。

宮台さん自身は今まったく影響力はないので、どっちでもいいんです。特殊な事件の極度の一般化そして特殊な事件の「処方箋」や根拠のないロジックが数値論議を無視して、行政に取り込まれるという問題点をわたしたちは抱えているという問題意識ですけど。
commented by 安原
posted at 2006-08-22 16:47:55
遊鬱さん、たびたび長々と横入りすいませんでした。出すぎたマネを申し訳ありません。

なんか人の悪口ほんとうは言いたいわけじゃないんだけどー。
怖い女の子に見えるじゃない。(嘘だ!っておもってるでしょう)。
というわけで感じ悪いバルトの言葉でも、お口直しに。

ロラン・バルト 「批評と真実」より
「もっともらしい批評家」
その正体がつかめるのは、とくにもっともらしい批評が新批評の「たわごと」を前にして驚き、憤慨しているときである。その目にはなにもかもが「不条理」で「突飛」で「常識はずれ」で「病理学的」で「凶暴」で「呆れ果てた」ことに見えるのだ。もっともらしい批評家は「明白な事実」が大変にお好きである。

えっお口直ってないって?あれッ? 議事録がんばてねー。楽しみにしております。私は ̄|_|○ 腹筋運動中。
commented by 安原
posted at 2006-08-22 19:01:11
あのなあ。

>そんな数人レベルの殺人者を出さないために、学校教育が総力をあげて↓こんな自己を見つめる反復練習する教育をしなきゃいけないわけでしょうか(笑)
>特殊な事件の極度の一般化そして特殊な事件の「処方箋」や根拠のないロジックが数値論議を無視して、行政に取り込まれるという問題点をわたしたちは抱えているという問題意識ですけど。

しらねーよバカ。おまえのさっきの質問の主旨は感情トレーニングの必要性云々が過去の宮台発言の延長で出てくるのは論理的不整合だという点だろ? 俺はそれに対してそれなりに一貫したありうる解釈を提示したまでだ。答えてやってんのにそれに対してはだんまりで代わりに何を言い出すかと思えば「学校教育がそんなことしなきゃいけないんですか」だぁ? そんなのテメーで考えろバカ。

>宮台さん自身は今まったく影響力はないので、どっちでもいいんです。

だったら黙っとけ。どうせ深い考えもなしに些末な口の端つつきがしたいだけなんだろ。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-22 19:09:16
PVGO佐藤さん、コメントありがとうございます。

実際、記事でとりあげた宮台氏の著作読んでみられました?佐藤さんが好意的にかつ妥当になりうる解釈を呈示されていますが、そうではなかったでしょう?

宮台氏の言い分はどれも、①高度成長社会→成熟社会に変化した。②その結果、統一目標がなくなり正しきものがなくなったにも関わらず、それまでの価値観を保持し続けるのは無理がある。とまあ、これだけのことです。

そのうえで、今回私が彼自身の過去の言説をつきつけたのは、青少年の変化に関して次々と異常犯罪者がでてくると煽っていましたよねと。だけど実際にちょっと冷静に犯罪統計なり、あるいはその後の推移を眺めればそれは杞憂どころか妄想の類以外のなにものでもなかったでしょとただそれだけのことです。

ですから、彼のタームをその書かれている書籍あるいはインタビューなどの文脈と切り離してもですよ(文脈はべたべたの不安扇動なことは一目瞭然です、佐藤さんの仰られるような留保など微塵もありません)、今考えるとこんな解釈をすることも可能かもしれないといったノストラダムス的なことはやめて、素直に彼の社会分析は事実と齟齬をきたしていましたよねということです。

>社会の側をなんとかするまではとりあえず感情教育で対処すべぇという話をしているんだと愚考します。

ですからそんな愚考なんていわず、佐藤さん自身の考え方として今回のコメントで解説いただいたような内容を主張されればいいと思います。でも、そもそもそんな無差別に犯罪を犯すような壊れた子どもは統計的誤差の範囲といっても過言ではないほどにしかでてきていませんから。神戸の事件をもって過度に一般化して舞い上がっていただけですよ、彼は。基本的に現状維持でなんら問題なかったのですから(それこそ青少年犯罪対策としても、教育レベルでもね)。
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-22 22:32:07
安原さん、こんばんわ。うちは長文コメント大歓迎なんでまったくお気になさらないでください。

詳細な引用ありがとうございます。当時の書籍関係は読んだのですが、林真理子さんと宮台氏が対談なされていたのはしりませんでした。まさしく林さんがむしろ危機を社会不安を煽るような宮台氏の言説に疑義を呈しているのが印象的でした。宮台氏の言説は横断的なものはともかく、継時的視点が根本的に欠けていますよ。

まあ、彼が全面的に後押しして実現した教育改革が寺脇氏の失脚も含めて、失敗の烙印が押されていま猛烈に蒔き戻しの動きがあるのが実に示唆的ですよ。扇動するのは得意技だったけれど現実が見えていなかったということです。
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-22 22:43:32
>その後の推移を眺めればそれは杞憂どころか妄想の類以外のなにものでもなかったでしょとただそれだけのことです。
>彼の社会分析は事実と齟齬をきたしていましたよねということです。

それは結果論ですな。脱社会化問題でも援交問題でも、ある時期の社会的背景から論理的に帰結されうる要因に還元し、処方箋を考えることには意味があるのです。すべての科学はそうして進歩してるんだから。当時の脱社会化問題や援交問題に対する宮台氏の分析は十分理にかなっています。ただそれが現実にははずれた、あるいは過大予測だったという問題でしょう(本当にはずれたのかどうかは統計を確認していないので私の判断は今のところ留保しますが)。それは実証研究には当然のつきものです。であれば、貴殿がすべきは「はずれた」ことへの単なるブーイングや嘲笑ではなく、宮台氏の当時の社会分析の誤謬を看破し、あわよくばそれに代わる社会分析を提示することでなければならないはずでしょう。単なるノストラダムス批判に終始しているのはむしろ貴殿ではないかと存じます。

宮台氏は一連の問題の原因を、近代過渡期から成熟期への移行に伴うさまざまな旧来型のモデルの瓦解に求めました。この視点は(真実はどうあれ)理屈としては十分理解できるものだし、その問題が今後増えていくであろうという予測も(真実はどうあれ)理屈としてはあり得ることです。それがはずれたのだとしたら、何が問題だったのか。その点に対する考察なしに、事後の統計分析を盾にはずれたことだけを騒ぎ立てるのは生産的な活動とは言えないでしょう。

また、

>佐藤さんが好意的にかつ妥当になりうる解釈を呈示されていますが、そうではなかったでしょう?

と仰りますが、先の私の解釈のどこかに問題があると思われたのでしょうか? でしたらその点をご指摘いただけますでしょうか? 感情教育が「怒りを暴発させないでコントロール」させる教育として持ち出されているのは下の方の引用から明らかですので、先の私のこの自明な理解に間違いがあるとしたら非常に興味があります。ぜひご指摘ください。

また、貴殿が更なる誤界へと旅立たれぬよう、このエントリについてもう一つ指摘しておきましょう。

>そんな証明初めて知りました!その証明とやらは一体どこにあるのでしょうか?

いいえ。各国における「人格障害」概念の人口膾炙、各国における「人格障害」鑑定の激増といった事実「そのもの」がその証明になるのです。それが理解できないのはひとえに貴殿が「人格障害」なるカテゴリの由来をご存じないからでしょう。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-22 23:44:05
 こんばんは。>遊鬱さん、安原さん
 
 僕はその週刊朝日での宮台×林対談は読みましたが、少年犯罪解決のために、少年の母親達はどんどん不倫すべしと言ってたような印象があります。
 でも僕の記憶が間違ってるかもしれませんけど・・・。
 
 僕は結構保守派なので、宮台さんが不倫を勧めるのを苦々しく思ってましたが、主婦達の欲求不満が教育ママとなって少年達を追い詰める原因になる可能性はありうると思うので、宮台さんの意見も一理ありそうな気もしました。

 対談が行われた97年は宮台バブル最後の年だと思います。98年頃になるとあまりテレビにも出なくなったし、ちょっと影響力が落ちたかなと言う気がしました。
commented by クリフ
posted at 2006-08-23 00:08:00
>PVGO佐藤さん

>ただそれが現実にははずれた、あるいは過大予測だったという問題でしょう

えーそういうことです(犯罪白書の推移見てください)。ですから彼はそのことには口を噤んで自分の都合のいいことばかり予測どおりでしたというまさに典型的な預言者(ちょうど細木についてメモしたばかりですが)と同じ手口を使っていますよね。もちろん学問である以上過ちはつきものですよ、でも誤ったならばそれこそ自らその過ちがどこに由来したか自省すべきだと思いません?それこそ彼自身教育プログラムを弄り「試行錯誤」を称揚すべしと唱えていたわけなんですから(笑)

>宮台氏の当時の社会分析の誤謬を看破し、あわよくばそれに代わる社会分析を提示すること

看破するもなにも単に犯罪統計という事実を読んでいないよねということです。別にそういうものがあるのを知らず、システム論的?な構想を唱えているにすぎないいうならばまだしも、彼は都合のいいときは犯罪統計もちだしていますよ。犯罪増が単に軽犯罪増によるものにすぎないとか、少年犯罪が世界的に見ると極めて少ないとかね(これはメディア悪影響論批判の文脈)。代わる社会分析?私は基本的に保守、現状肯定なので変えるべきとする意見の判別をするのみですよ。

>事後の統計分析を盾にはずれたことだけを騒ぎ立てる

ですから別に事後というわけでもなくて当時から明らかだったことです。それに騒ぎ立てるつもりはないですよ、単にへー未だにそんな愚にもつかないことをおっしゃられているんだという驚きから指摘しただけです(どうやらご本人に読んでいただいたみたいですし、別にこれ以上は指摘してあげるつもりもないです。トラックバックへの反応かしりませんがいきなり前の記事と結論が変わっているのも記事中で指摘したとおりです)。

>私の解釈のどこかに問題があると思われたのでしょうか?

いや、ですから宮台氏は著作にそんなこと書いてます?というだけですが。引用されている部分でも日本の方が欧米よりも深刻って…そんなのむこうの警察関係者が目にしたら卒倒すると思いますよ。日本より若者が犯罪を犯さない国(ようは怒りのコントロールね)があるというならそれを示してもらいたいところ。

>「人格障害」鑑定の激増といった事実「そのもの」がその証明になるのです。

いえ、これはならないですよ。ご指摘されているように「人格障害」という概念自体が比較的新しいタームです。ゼロベースから始まればそれはその概念に当て嵌まるとする例が増えるのは当然のことです。それは「児童虐待」「DV」の推移(これは厚生白書かな?)をみてみてください。単に昔からあるものにラベリングして、人口膾炙した結果増えたように見えるというだけでしょ?
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-23 01:15:27
クリフさん、こんばんわ。

>少年の母親達はどんどん不倫すべしと言ってたような印象があります。

えー述べておられるので記憶違いではないと思いますよ。ただ少年犯罪がということよりも、専業主婦絶滅すべしという文脈で述べられたことです。専業主婦がどんどん不倫すれば、専業主婦と結婚するという選択肢がなくなっていくはずというようなね。それが結果的に教育ママを…と続いて結果的に少年犯罪まで波及すると。これも大好きな欧米と比較してみればいいのにね、専業主婦が犯罪のリスクを高めるか(むしろ逆のことが言われているぐらいでしょうが)。

>ちょっと影響力が落ちたかなと言う気がしました。

最初は自分の代わりに座る人間をみるべく意図的にテレビへの露出を抑えているとか小室ばりなこと言っていたのにね(笑)
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-23 01:26:23
こんにちわー。暑いですねー。
バカバカ安原です(笑)。

>この視点は(真実はどうあれ)理屈としては十分理解できるものだし、

(真実はどうあれ)「地球は丸くないんだってことは理屈としては十分理解できるものだし!」
(真実はどうあれ)「ヒトラーがいってたことは理屈としては十分理解できるものだし!」

そのとおりですね!歴史的にも。

でもね世の中ではそれを端的に「宗教」とか「宗教的」とか言いまする。
「科学」は「宗教」を乗り越えて進歩してきたのでは?

閑話休題。

私 「赤いリンゴが2つありました。青いリンゴが3つありました。足すといくつ?」
子供 「えっとねー・・・・・・・・わかるよー。5つ」
私 「すごいすごい♪ 正解!よくできましたー。」

私 「じゃあ、次の問題ね。お兄さんが小さなみかんを3つ持ってます。弟が大きなみかんを2つもってます。ある夏の日、二人で山に遊びに行くのでおやつに、二人のみかんをバッグに合わせて入れました。バッグの中にはみかんが何個ある?」
子供 「・・・・・みかん嫌い。」
私 「そっかー。ごめんごめん。じゃあバナナにしよ(苦笑)」
子供 「・・・・・いちごがいい。」
私 「いちごはホレ夏場だから、ちょっと腐りやすくないかなぁ(笑)」

リンゴがみかんになって文章が長くなって物語になると計算ができない、家庭教師先の小学生がいたのお。

遊鬱さんもフルーツ嫌いだったんだよね、この問題は解けないかもね(笑)
commented by 安原
posted at 2006-08-23 13:33:29
>いや、ですから宮台氏は著作にそんなこと書いてます?というだけですが。

ぜんぜんちがうよ。そもそもあなたの一連のエントリと応酬から明らかなように、あなたの議論の主旨というのは、少年犯罪の動機に人格的な問題を認めておきながら、他方でそれが単に「見える」だけであるとする言説の矛盾性にあったでしょうに。そしてその点に対して私が自明な解釈を示し、あなたの誤読点を指摘した。でもあなたはそれに対して本質的に何の受け答えもできないまま(そんなこと書いてます?とだけ述べて)、今度は「自分が言いたかったのは統計が間違ってるという点だけだった」と議論を統計問題にすりかえている。先の解釈を読んで自分の誤読に気がついたからでしょう。下の安原という人物も、感情トレーニングの矛盾性がどうしたとか述べていたのに、先の解釈が示された直後に「学校教育がそんなことしなきゃいけないんですか?」と話をすりかえているでしょう。こと統計については私が未確認であると述べたこともあって、そこにつけ込んだのかもしれませんね(これは単なる邪推なのでお気になさらぬよう)。

そして、当初意気込んで嫌味を効かせたエントリを書き上げトラバまでしてしまった手前、一度ふりあげた拳の落としどころという問題もあるかと推察しますゆえ、あなたは是が非でもこの点については認められないのではないかと思います。ですのでもはや議論しても無駄かなあというのが本音であります。この書き込みを最後にここにはもう訪れませんので、レスをいただいても返答しかねます。あしからずご了承ください。

>単にへー未だにそんな愚にもつかないことをおっしゃられているんだという驚きから指摘しただけです

そうクールに居直りながらあなたは未練がましくご本人のウェブサイトにトラバまで送っているわけだ。かなり無理のある逃げ口上ですぞ。

ではご自愛ください。
commented by PVGO佐藤
posted at 2006-08-23 14:39:45
今までお付き合いいただきありがとうございました。いや、なかなか興味深いやりとりでした。

自明な解釈ね~でしたらどの書籍、インタビューでこうこう述べていますと指ししめていただけたらよかったのに。本質的な問いの部分について、なんら実証もないまま少年の犯罪予備軍化をさんざんぱら煽った(具体的に例示させていただきました)にかかわらず、この段に及んでいきなり「見える」という意味でしたなどと呆気に取られるようなことを言い出したことに対する指摘だったんですがね。

そしてその煽り言説について、少なくとも今検証すれば妄想の類というところまでは認められているのにどうして…まあ誰しも縋りたいものがあるでしょうから別にいいです。どうぞご自分の中の宮台先生を大切にしてあげてください(了)
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2006-08-23 20:45:47