マスゴミ・自称専門家が増幅する子供批判願望~これぞ格差社会「学」者~ | あざみの効用

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或いは共生新党残党が棲まう地

『自らの心情を「きれる」という言葉で表現するそのメンタリティとはいったいどのようなものなのか。なぜ彼らはそのような表現を使いたがるのか、その心性を問題にすることと、現実の現象の説明としてその表現が適切なものであるか否かを問うこととはまったく次元の異なる問題である。』

                土井隆義「<非行少年>の消滅」

狂逝再生会議~「親が苦」の鬱苦しい国へ~ の続き。

地方国立大の経済効果は400億~700億円 文科省調査
>地方国立大学が地元に及ぼす経済効果は400億~700億円に上ることが文部科学省の調査で分かった。プロ野球・楽天イーグルス(97億円)よりも4~7倍の波及効果があり、同省は「地方国立大は、教育だけでなく、経済的にも地域に貢献している」と指摘している。調査は今年3月、地方国立大の役割を経済的な観点から実証するため、財団法人・日本経済研究所に委託して初めて実施した。

>当該県への経済効果は、
▽山口大667億円(雇用創出数9007人)
▽群馬大597億円(同9114)
▽三重大428億円(同6895人)
▽弘前大406億円(同6774人)。
鹿児島県での九州新幹線の部分開業(166億円)や九州地方のJ1チーム(24億円)よりも経済効果があるとしている。

結局、費用対効果というか投資効果?というロジックで教育も戦うしかないということです。その点で具体的な対象を出して比較でもってその大学への投資の優位を訴えるというのはいいことではないでしょうか?…地方の刑務所誘致正当化の理屈も同じですが。

>国立大をめぐっては、収入の約45%を占める運営費交付金の配分ルール見直しが検討され、研究実績に基づき配分した場合、全国87大学のうち74大学で交付金が減少するという財務省試算がある。文科省や国立大は地方国立大の統廃合につながると危機感を募らせており、経済効果をアピールしたとみられる。

旧帝大への傾斜配分方式ですからね…そしてこれと同じことが国公立の小中学校でも行われる可能性が高いと。

25 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2007/05/24(木) 18:49:16 ID:Mf2UmKZm
たとえば金沢大学だと医療職も含めて職員数2000名
家族を含めて6000名が石川県に在住することになる
金沢大学学生数1万人も石川県に在住する

合計16000名 
石川県の人口120万人の1.3%が金沢大学関係者ということになる

31 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2007/05/24(木) 18:57:40 ID:Mf2UmKZm
札幌市 仙台市 京都市 福岡市 の人口ピラミッドは18歳~22歳が異常に多い(就職するとその都市を離れる)大学群で成り立っている都市だよ

32 名前:名刺は切らしておりまして 投稿日:2007/05/24(木) 19:03:28 ID:Q28QR7/C
何にもない山奥の東広島市が、広島大学が来たときから大発展したのが驚いた。

福島・生首少年 犯行手口が漫画にソックリ
>福島県会津若松市で母親の首を切断した高3少年(17)の自宅から、犯行と酷似した描写が含まれる漫画が押収されていたことが分かった。この漫画は、多重人格者の元刑事が猟奇殺人事件を解決していく物語。手足を切断したり、生首をバッグに入れて持ち運ぶシーンなど、犯行との類似点が見られた。97年から月刊誌で連載開始。小説化、テレビドラマ化、舞台化もされた人気漫画だが、過激な描写が多く、有害図書に指定している県もある。(日刊ゲンダイ 5.28)

どう見ても多重人格探偵サイコですというわけで、そのスニーカー小説版のあとがきで「殺人を犯した少年の部屋から自分の出版物が押収されたら、少年に届いていたということ、そのことを誇りに思う(うろ覚え)」などと書いていた大塚英志氏の反応というか戦闘能力に期待…ついでに新刊も。

酒鬼薔薇以後(1)ネットで増幅する殺人願望
>「酒鬼薔薇聖斗」を名乗った少年(24)=事件当時(14)=による神戸市の児童連続殺傷事件。社会学者の宮台真司さん(48)は当時、「この事件に呼びかけられたと感じるやつが絶対いる。その一部は近いうちに模倣行動を始めるはずだ」と事件の連鎖を予言した。

今年のワースト特集は毎日新聞の電波君臨で決まりと思っていたのですが強力なライバル出現ですね♪

>それは、ほどなく現実のものとなる。2年後の平成11年8月、愛知県西尾市で女子高生が殺害された。逮捕された少年=事件当時(17)=は酒鬼薔薇を尊敬して事件の記事をスクラップし、自らを「猛末期頽死(もうまつきたいし)」と呼んでいた。翌12年には愛知県豊川市の夫婦殺傷事件に西鉄高速バス乗っ取り事件、瀬戸内市の金属バット母親撲殺事件が相次ぐ。いずれも酒鬼薔薇と同学年の少年による犯行だった。

ずいぶんと瑣末な連鎖ですね。こんな10年越しで数連鎖っていったいどんな低速のぷよぷよですか?

>宮台さんは指摘する。「酒鬼薔薇の人体をモノのように理解するあり方を誇示した犯行と、社会への挑戦に満ちた声明文。少年たちは『この社会のルールに従って生きていかなくてもいい』というメッセージと受け取ってしまったのかもしれない

・・・・・。

基礎的読解を欠いているらしい、ふ~ん。 でも指摘しましたが、再度引用致しますね。

MIYADAI.comさま「またまた基礎的読解を欠いたトラックバックが…」
>「虫を殺すように人を殺す」というのは「動機の不透明性ゆえに感情が壊れた存在に見える(問題は動機の不透明性だ)」という喩え 。そんなことは文脈的に自明じゃないですか。

>私たちの社会は、感情が壊れていると“見える”か否かで大きく境界線を引く傾向があります。こうした「感情のポリティクス」に抗うことが、僕のソーシャルデザンンの一貫した目的 です。

>こうした感情のポリティクスが支配する空間では、感情が壊れていると“見える”、社会の向こうに突き抜けたと“見える”,と表現するだけで不安が惹起されることもあり得ます。 そうした不安に全く加担しなかったとは断言していませんよ。しかし、必要な議論の応酬という観点から言えば、「その程度の加担」など大したことはないと申し上げているのです。

当該産経記事でコメントを発した宮台氏とこのような返答エントリーをいただいた宮台氏は同一人物なのでしょうか?私ごときの拙い読解能力ではどう読んでも「感情のポリティクス」に抗うどころか加担しているようにしか読めません>< マスコミ批判をしながら、その一方マスコミで典型的コメントを附するとまるで素敵過ぎます!

>この10年、少年たちの日常生活に訪れた最大の変化といえば、インターネットとケータイだろう。総務省の統計によると、事件が起きた99年、携帯電話の普及率は25%。ネットに至ってはわずか9%だったが、17年には67%に達した。10代後半から40代に限れば90%を超えている。

>事件の詳細な記述だけでなく、酒鬼薔薇を賛美し、英雄視しているサイトも少なくない。

はいはい、ノストラダムス、ノストラダムス。酒鬼薔薇をドコモに変えれば大差ないんじゃないの?少なくないというのは全サイトのどれくらいの割合?そしてこんなに少ない少年犯罪のうちで実際に惹起された犯罪数とやらは何件?

>《少年はかねてインターネットに掲載された残酷な死体の映像、あるいは神戸連続児童殺傷事件、大阪教育大学付属池田小学校事件、米国コロンバイン高校事件などに触発され、大量殺人願望を抱くようになった》17年10月、大阪家裁は、大阪府東大阪市の公園で4歳男児の頭をハンマーで殴打する事件を起こし、殺人未遂などの非行事実で家裁送致された無職少年(19)=事件当時(17)=に対する決定でそう指摘した。無職少年は酒鬼薔薇事件当時は9歳だったが、中学3年のころにネットを通じて“出会った”という。決定は、さらにこう続けていた。《自尊心の傷つきを補うべくアンチヒーローを目指し、有名になりたいと考えた》

>新潟青陵大の碓井真史教授(47)=社会心理学=は「権威に反発し、悪に対して一種の憧れを抱く若者は昔からいた。ただ、以前と違うのは、公には口に出せなくても、匿名のネットで大勢の仲間に出会い、書き込み、思いが増幅してしまうことだ」という。(産経新聞 5.27)

増幅してこの程度の犯罪数ですか?むしろネットの効果の弱さを証明するか、もしくはガス抜きとして減衰させている可能性だってあるんじゃないの?

まあ、所詮産経だし坂元教授の歪曲記事という前科もあるし、本来言いたかったことが編集作業によって歪められている可能性もありますがね…。


以下、教育「社会学」・比較「社会学」の専門家であられる苅谷教授「この国の教育にいま、起きていること」に戻ります。

第6回 免許更新制と教員受難のパラドクス
>教員免許の有効期限を10年間に定め、10年ごとの免許の更新を謳い、更新のための30時間の講習を義務づける。この新制度導入のねらいは、中央教育審議会で議論されていた時点では、「いわゆる不適格教員の排除を直接の目的とするものではなく、教員が、社会構造の急激な変化等に対応して、更新後の10年間を保証された状態で、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ていくという前向きな制度である。」とされていた(「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」

>ところが、教育再生会議では、冒頭の議論からその主旨は大きく異なるものとなった。平成18年11月30日に開催された「第2回学校再生分科会」の会議の席上、文科省出身の再生会議副室長が、免許更新制度について、次のような説明を行っている。

>「教員免許更新制というものが現在検討されておりますので、中教審の方で提案されております、30時間の座学、そして10年間ごとの免許の更新という制度、これについて不適格と判断された教員は更新の際に厳格に評価して、免許更新としないという、不適格教員の排除に役立つような形での免許更新としてはどうかということでございます。」

換骨奪胎どころじゃない話ですね…。教員の再教育ではなく、分別が趣旨になっちゃってる。

>免許更新制のねらいは、中教審答申からわずか4ヵ月後に、教育再生会議の場では、いつのまにか、「不適格教員」を排除することに変更された。

きっと専門家様の集中討議がなされた結果じゃないですか?(投げやり)

少なくとも再生会議と比べれば、教育現場を知悉する専門家をそろえ、より長い時間をかけて審議された結果が、先に引用した中教審の答申であった。それが、正確な実態の把握も(この点は後述する)、それをふまえた十分な審議もないままに、いつのまにか、「不適格教員」を排除するため、というふうに目的変更されてしまったのである。

少なくともというか再生会議における専門家にあたる人は誰ですか?

>不適格教員の定義を「授業が成立できていない先生」とした上で、「少なくとも2割以上いると各学校を見ていて思っています」という。その根拠がどこにあるか不明だが、

>議論の前提となっている図のおおもとのデータにまでさかのぼってみると、これらの説明や議論が、実態を正しく読み取っているのかどうかが疑わしくなる。

典型的な「統計はこうしてウソをつく」の世界ですね。

>もとのデータ(2005年度)を見ると、懲戒処分1200名余(正確には1226名)のうち、交通事故により処分を受けた者が585名(全体の48%)とおよそ半数を占める。また、「国旗掲揚、国歌斉唱の取扱いに係るもの」125名(10%)、「争議行為によるもの」12名(1%)も、この「1200名余」には含まれる。

>それだけではない。分限処分の対象者6500名余(正確には6553名)のうち、6308名(96%)は「病気休職」であり、しかも、そのうちの3559名(54%)は「精神性疾患」による。重要なのは精神性疾患により休職を余儀なくされている「分限処分」の対象者である。その数は、平成8(1996)年の1385名から徐々に増え始め、平成17(2005)年には4178名に至っている(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/12/06121205/011.htm )。

ナンバーロンダリング(数字洗浄)の追求キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ここで問うべき問題は、原因と結果の関係である。

相関なんとかが室長さまなので無理です><

>文科省の調査では、「指導力不足教員人事管理システム」にのっている教員は506名であり、そのうち131名が分限・依願退職等により教壇を去っている。このどちらの数字と比べても、精神性疾患により休職を余儀なくされている教員4178名という数ははるかに大きく、深刻である。

>文部科学省の調査によれば、国公立大学の教員養成課程の志願者数が、前年度の5万2507人から4万6814人へと減少し、志願倍率も前年度の4.9倍から4.4倍へと低下した。これは、2000年度以後最低の志願率である(「読売新聞」07年3月16日)。ちなみに、およそ20年前の1988年度の入試では、国公立大学の教員養成課程の志願者数は10万7797人、志願倍率は5.7倍だった。また、およそ10年前の1998年度の入試では、志願者数6万4202人で志願倍率は5.1倍だった。

ここでも医療崩壊に類する事象が着々と進行中ですorz

>このようなことは、教員の「質」にどのような影響を及ぼすのか。それを直接調べる手だてはないのだが、ここでは試みに、大学入学時点での「学力偏差値」に着目した分析をやってみた。

>文系受験のもっとも難易度の高いとされる大学(東京大学文科一類)をひとつの目安として、それとの差を見ることで、主要な教員養成課程大学の入学者(正確に言えば入学可能性60%以上の受験者)の学力偏差値の変化を見ることにした(注:国立の教員養成大学を10校選び、その入試難易度の平均値を計算し、東京大学文科一類との差をとった)。

>97年から2001年までは、頂点との差は、偏差値にして、20前後で推移していた。

>ところが、2002年以後、つまりは、教員採用倍率が低下の兆しを顕著にして以降、その差が拡大し、25前後にまで広がった。

・・・・・。

>この分析結果が意味するところは、教育再生会議の議論にとっては皮肉な結果といえる。教員の質を高めるために、厳格な評価と免許更新制を導入し、「不適格教員」を排除しようとする。ところが、その意図を裏切るかのように、こうした教員への厳しい社会のまなざしを忌避し、教員を志望する若者が減っていく。その結果、教員をめざす学生の「質」が低下する

・・・・・。

根拠の薄い再生会議での議論と、それでもその主張を歓迎し、あと押ししている、教師バッシングという名の教育版ポピュリズムの嵐 。この両者が、現実を見えなくさせている。免許更新制を、不適格教員の排除には直接使わないとした中教審の「知恵」も、既得権益の擁護としか見なされない。


途中から私ごときが批判を付け加える余地のまったくない痛烈な文章が展開していてただただ読まされてしまいます。

Comments
後藤さん、こんばんわー♪

>これからは統計に基づいた合理的な「批判」で行くべきだと思います。

あとはある程度道化を自覚して演じることも必要でしょうね。「少年犯罪は増えてない、批判している世代の青少年時の3~4分の1」とか「凶悪化も昔からいや昔のほうが残虐な事件はありました」とか「日本より治安がいい先進国はシンガポールぐらい」とか同じ批判をバカの一つ覚えのようにしないといけないということでしょう。

>それなんて「ニート」言説?と思ってしまいました。

地に足の着いた批判をしていると、どこもかしこも広がる地平は似たようなものということに否応なく気付かされます。いずれもマスコミが煽りに煽ると。

>それを煽ったのは「誰」なのか

答えは既に明快すぎます><
commented by 遊鬱◆jnhN514s
posted at 2007/05/30 01:55
 講演の資料として、苅谷剛彦氏の連載を最初から読み返しているのですが、もはや時代は宮台氏よりも苅谷氏ですね(笑)。メディア受けするような言葉遊びなんてもういらない、これからは統計に基づいた合理的な「批判」で行くべきだと思います。

 で、連載の中の、

>それだけではない。分限処分の対象者6500名余(正確には6553名)のうち、6308名(96%)は「病気休職」であり、しかも、そのうちの 3559名(54%)は「精神性疾患」による。重要なのは精神性疾患により休職を余儀なくされている「分限処分」の対象者である。その数は、平成8 (1996)年の1385名から徐々に増え始め、平成17(2005)年には4178名に至っている(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/12/06121205/011.htm )。

 それなんて「ニート」言説?と思ってしまいました。原因は様々なのに、「問題のある」教師や「ニート」が増えている、という風に勝手に決めつけて、「不適格教師」排除(=「ニート」排除、または支援という名の拘束)という構造と非常に似通っているような気がします。

>酒鬼薔薇以後

 相変わらず少年犯罪は低水準を推移しているし、再現期間が10数年程度の猟奇的な犯罪が頻発しているわけでもなし。あるとしたら「不安のポリティクス」の蔓延だけでしょう。それを煽ったのは「誰」なのか、ということを、同定していく必要があるようです。
commented by 後藤和智
posted at 2007/05/29 12:25