大田区邦楽連盟チャリティ演奏会。ご縁あって演奏させていただきました。内幸町等でのお仲間との演奏です。
長唄・三味線・お囃子。みんなで勉強したいねという事で叶った今日の舞台です。
『竹生島』か『紀州道成寺』との長唄さんからのリクエスト。
どちらの曲もけっこう大変なので、ゲーッ!だったのですが、『竹生島』を選曲して良かったと思います。
『竹生島』は能から来た手組能からオンパレード。トッタンものというのですが。トッタンの手組を覚えるには最適な曲なので、難しいのに意外と最初の方で習う曲である。
初心で習うものは、けっこう「実際に演奏すると奥が深くて難しいのよ」というのが多い。
この曲も、トッタンの手組を覚えるには最適な曲。しかし、そのキャリアできちっと演奏できるかは疑問の曲である。
三味線や唄との兼ね合いなど勉強になりましたし、
長距離ランナーとして、いかに最後まで体力温存ができるか、体力の配分も勉強になる。
能楽から来たものと思うと、ついつい力が入ってしまうのですが、お話しには色々な場面があって、その場面に適した演奏があります。
私は未熟なので、どうしても一本調子になってしまいます。その辺が表現できるようになりたいのですが・・・。
今回はそこまで解決できませんでした。
今日はとても暑かったので、真夏並みに湿度があると踏んでいたのですが・・・。
幕開きの小鼓は調子が良かったのですが、どんどん乾燥して後半の調子がとても悪かったです。
本当は脇小鼓と打ち分けするのですが、今回は賛助の先生にお手伝いいただいていて、
自分の勉強だからという事で打ち分け無しで頑張ったのですが。
楽器を置くと調子が崩れるリスクは避けられましたが、打ちっぱなしなので、演奏中に不調になっていく楽器に何の手当もできない事に気が付きました。打ち分けするにはそれなりの訳があるんですよね。
・・・本当は打ち分けするつもりでいたのですが、、、
師匠に「全部打つのは体力的に大変なので、、、」とつい告げてしまったら、
「能の小鼓は一人なんだよ。体力が持たないのだったら、そのように配分すればよい事だし、体力が持たない事を理由に打ち分けするなんて・・・(怒)」といつも温和な師匠に怒られた。
打ち始めたら打ちっぱなし。楽器の調子を治す事ができない。
やっぱり、途中楽器を置いて調整したかったな。「体力」を理由に怠けた事を言ったから怒られちゃったのよね。
自己採点で50点くらいかな。いやいや、それでも甘いかも。
なかなか納得いく演奏はできませんが、やっぱり舞台は楽しい。演奏する事は楽しい。
「たのくるしい」という新しい言葉を知人が開発しましたが、芸はまさしく「たのくるしい」世界です。
また、次回どこかで演奏できるように自己研精に励まなければんりません。
ご一緒して下さった皆様。本当にありがとうございました。