『はみだしっ子』 | そのままでいいよね☆ゆるなら風舎

そのままでいいよね☆ゆるなら風舎

くにのまほろば《奈良》大和郡山市で
『カウンセリングルーム風舎』を営んでいる女性カウンセラーの日記です。
カウンセリング・アートセラピー・心理学レッスンなどをしています。

『はみだしっ子』 三原順


今回の本の紹介は、漫画です。

小学5年生のときに出会って以来
わたしのバイブル的存在として
君臨し続けています。

見開き1ページを文字だけで埋める
などという
およそ、漫画とは思えないことをやってのけた三原順さんは
早世されて、この世の方ではないのが残念です。


子ども4人が主人公ですが

子どもがこんなふうに言葉巧みに考えるわけないでしょ
などと、突っ込める描き方ですが

その心模様のリアルさは
まだまだ語彙の少ない小5女子のハートを
ズキューン!と、射抜いたのです。

実のところ、基本的には
中学生くらいまで
言葉で気持ちを表現するのは、難しいです。

けれども
大人と同じく
複雑な感情を持っているわけです。

言葉で表現できないからといって
持っていないわけではないのです。


まだ子どもだったわたしにとって

三原順の描く子どもたちが話す言葉は
自分が持っている様々な感情を
巧みに表現してくれていたんでしょう。


何年にも渡って連載されていたので
高校生になっても読んでいました。

そして
その高校生のころに
あこがれていた登場人物がいました。

オフィーリアという女の子

通称、ふぅちゃん。

ふぅちゃんになりたい!


けれども、ふぅちゃんは純粋すぎて
わたしにはムリだな・・って思っていました。



けれど
友人と話していて、気づきました。

わたしは、初めてふぅちゃんに会ったときに
深く共感していたのです。

従弟を執拗に追い詰めるエイダに
意見をせず、ただ側にいる、ふぅちゃん。

エイダが、自らの傷を告白したとき
「それでいいのよ」と言った、ふぅちゃん。

行方不明の友達を心配して
毎日、新聞の事故や死亡欄をチェックし続け
無事に現れたら
「よかったわ」と、ただ喜んだ、ふぅちゃん。



風舎の「I am OK. You are OK.」の原点は
こんなところにあるのかもしれません。