大園美里は自分達をエポック星人と言い放った。
しかもあっさりと。
「私達とは、誰を指しての私達なんですか?」
歌麿が尋ねてきた。
「私と」
美里は自分を指さすと
「彼女と、この機内にいる私の部下達です」
ゆいを指した。
「じゃあゆいさんもエポック星人なんだ」
「すみません」
ゆいはちいさく会釈した。
「では本題を聞こうじゃありませんか」
歌麿は話の続きを美里に求めた。
美里がエポック星人である事にはさほど興味
がないようだ。
「前置きは省きます、結論だけ申し上げます」
「結構ですよ」
頷く歌麿に
「もうすぐ地球上の生物は滅亡します」
「はい?」
さすがにこの言葉には歌麿も驚いたようだ。
想定外の言葉だったようだ。
「滅亡・・・ですか」
「あと数日、いえ数時間かも知れませんが、
地球上の核兵器が自然爆発します」
「核兵器が」
杏と斎藤も首をひねっている。
「さすがにこの結論だけではわかりません。出
来たらもうすこし分かり易く説明していただ
けると助かるのですが」
歌麿の言葉に美里は深くうなずいた。