2年前
泣ける感動作どころか号泣と言われた
村上たかし作『星守る犬』を、偶然読んでしまいました。
ダメダメ!って、勧められてもわかっているのに
あらすじを読んだだけで、もうたまりません。
◆あらすじ
朽ち果てた車の中で寄り添うように、
男性と一頭の犬の遺体が発見された。
鑑定の結果は男性が死後1年。だが犬は死後わずか3ヶ月。
この時間差が意味するものとは?
それは哀しくも愉快な一人と一頭の
残されたわずかな“生”を生き抜く旅の終着点。
中途半端でたまらないのがいやなので
こちら で第一話を読み(矢印でページがめくれます)
もうこれでも、いけません!
しかし、益々中途半端がたまらず・・・
ホレ↑amazonで購入
病気のため、職を失ったお父さん
家庭崩壊で、お父さんとハッピー(犬)が
ワゴン車に荷物をつめて、海沿いを北へ向うのですが
助けた浮浪児に、お金をもって行かれ
それでも、明るいふたり旅
とうとうガソリンがなくなり
終着点で、持病の悪化したお父さんは亡くなり
・・・
そして発見された亡きお父さんとハッピーの
旅の経路を、逆方向で走るケースワーカーの方自身の
今は老いてしまった自分の犬を想う気持ちが
なんとも切なく、そして
この老犬がなんとも健気でいじらしい
・・・
作者の村上さんのあとがきに
計算やかけひきなしで
こっちが申し訳なくなるくらい、まっすぐに慕ってくれる犬
僕自身も愛犬にどれだけ救われてきたか知れません。
とあります
で!偶然、駅前のブックオフで続編を発見し購入↓
この続編は、地味でひっそりとした前作への
2000通を越すメッセージへの、お返事を書くつもりで描いたとあります。
続編はワクワクしながら、一気に読んでしまい
再び前作を読み返し、とてもよくできた話の構成に
作者の優しさや、思いやりが伝わりました
前作で箱に捨てられ、先に拾われた元気な兄犬がハッピー
そして残され、死にそうになった所を拾ってもらった弟犬のチビ
弟犬のチビと、貧しいけれど心優しい老婆との生活や
前作でお金を盗んだ『浮浪者』の少年は
実は母親から育児放棄をされ、お腹が空き
寂しくて、悲しくて・・・もうすぐ処分される
売れ残りのパグ犬と、北海道に向かいます。
幼い頃暮らした、大好きなおじいちゃんの元へ
後に、盗んだお金を返しに、恩返しをしたいと
あの『お父さんとハッピー』を探す旅に出ます。
そして偶然出会った
そっくりのチビ(弟犬)とも出会います・・・。
・・・
前作の元気な兄犬(ハッピー)は
先に逝った、お父さんの側で寂しく亡くなり
続編の病弱な弟犬(チビ)は
飼い主のお婆さんや優しい街の人々に支えられ
「お兄ちゃん、今どこで何をしていますか?
僕は、とりあえず元気です」という・・・(もう~ダメ涙)
続編を読んで、ホッとしたと言おうか
悪者がいなくてよかったと、よくできた構成に納得しました。
こちらが申し訳ないくらい・・・
まっすぐに、慕ってくれる・・・
それだけで、世界中には
どれだけ名の知れない『忠犬』がいることか
こういうめぐり合わせがあったこと、私の元に来てくれてありがとうと
待っていてくれてありがとうと、毎日この小さい子に感謝しています!
そして、こういう幸せを与えてくれたことに、ありがとうと。
ふうちゃんの毎日
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