ふうちゃんは、いただいたワンちゃんです。


前の飼い主さんに愛され、ママ犬のミルクをしっかり飲んで

3か月間、ママ・パパ・兄・妹犬と過ごしていたせいか

ルールとかマナーとかを、自然と理解できる子でした。

元飼い主さんのおかげで、トイレも数回失敗しただけでした。


しかし・・・

ゲージが嫌いで、血がにじむほど体当たり・ガリガリ・・・

シートはボロボロに破き、お水はひっくり返す。

夜鳴きは当たり前。


睡眠時間は2時間位になり、ソファーで寝る事もありました。

ご存知のように仕事を持つ身です。もう体力も限界でした。


でも、たぶん・・・

ふうちゃんも、どうしていいのかわからなかったのだと思います。


前の環境を聞き、まずゲージを取りました。

ゲージをたたむと、キョトンとした顔でリビングの真ん中に座っていました。


次に、「お留守番のお仕事」を与えました。

一人ぼっちになっても、必ず帰って来てくれる。

帰ってくると撫でて、褒めてくれる。

昼休みに自宅に戻り褒めて、また出かける。

短いお留守番を何度も続けました。


ふうちゃんの中で

「絶対帰って来てくれる」が安心になると、次第に・・・

お留守番って暇!になり、強烈ないたずらが始りました。


その惨状を友人にも見られ

「破壊王!スティッチ!」と言われ 笑っていましたが

実は・・・私は途方に暮れていました。(続く・・・)


【ふうちゃんが来た頃】


リビングで、私はいつも一人でした。

リビング

仕事が終わると、買い物をして、
「ただいま」も「おかえり」もなく、食事を支度をし、
洗濯物を込み、軽く掃除機をかける。


キッチン

食事が済むと片付けをして、明日のお弁当の
支度をする。


ぱそ1

当時お兄は大学生で、バンドや雑誌の編集で
ほとんど家には帰ってこない。
バンドのライブを遠目で聴き、
Q数が7くらいの読みにくい雑誌を眺める。

当時おねねは中学生で、足のさし爪が原因で
トーシューズを履く度に激痛がはしり、
バレエのレッスンに苦しんでいた。
もうすぐ、くるみ割り人形の
トーシューズ立ちで踊る中国の踊りを踊るのに・・・
「手術はしたくない」と言い張り部屋にこもっていた。

で、パパ・・・様子がおかしいので、メンタルクルニックに
連れて行った。これが一番きつかった。
鬱病は薬で完治するのだと聞くが時間が計れない。


ぱそ2


ある日「ふうちゃん」を見た。


あかちゃん

同じセクションのMもっちゃんの携帯動画で
目の開いていない、産まれたばかりの
ふうちゃんを見た。

ヨタヨタ歩いて・・コテッとこけた・・・


ふう


大笑いしている私がいた。


いっちに

ふうちゃんは、シーズーとマルチーズのmixの女の子
パパ犬とママ犬と妹の天ちゃんと別れ、
沢山のおもちゃとボビーママの匂いのついた
大きなバスタオルを持って、我家に来た。


ふう1

リビングに放すと隅っこで震えていた。
ちっこをお漏らしし、シートに連れて行くと
そこに座りこんでしまった。


ください

抱っこをして、家中の案内をするとジーッと
私を見ている。

ベランダから見える消防署のサイレンに驚き
私の胸に顔を埋めてしまった。


外

私はこの子には
うんと話しかけて、うんと撫でて育てようと思った。


おとうさんと

パパが帰宅すると、
ヨチヨチ歩いて玄関まで歩き出した。

初めてのご対面・・・

パパは犬を飼うことを嫌がっていた。
ふうちゃんを見て一瞬息をのんだようだったが、
無言で部屋に入っていった。

私は小声で「おりこうさん」と撫でてあげた。


間

何日かしてリビングにおねねが戻ってきた。
お兄も散歩に連れて行ってくれた。


ごはん6

パパはふうちゃんが近づくと「あっちへ行け!」と言うが
ふうちゃんは、尻尾を振っている。

たぶん、私の見ていない所で、
ふうちゃんを撫でていたのだろう。


ふうちゃんの席

リビングで食事をする4人と1匹がいた。


年賀状


翌年の年賀状は、ふうちゃんが写っている。
パパが、こんなメッセージを載せた。

新しい家族が増えました。
名前はふうちゃんです!




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