ブラジル対日本の感想 | 日本で活動中のサッカー監督のブログ

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バルセロナで修行してきましたが、2017年より日本で活動しております。

コンフェデ杯の結果は
とても残念でしたね。
スペインの民放かつ21:00
というゴールデンタイムで
放送されるということで
僕としても日本に頑張って
欲しかったのですが。
悔しかったのはスペイン人の
解説者に
「日本は技術がそこそこあるが
試合状況に応じてどのような
解決方法をとるべきか
わかっていない」

と上から目線でいわれたことです。
その意見が正しい故に逆に
腹が立ちました。
僕もサッカー関係者の端くれとして
頑張ろうと改めて思いました。

さて試合内容について
日本は4-2-3-1でいくと
思われましたが
岡崎と本田がハーフウェイラインで
待ち構え、ライン全体を引いて守る
システムを採用していました。
ブラジルにプレースペースを
与えたくないという判断から
そのような守備戦術を選択したのだと
思われますが、アジア予選どころか
親善試合でも見たことのないシステム
でした。
下記図参照

photo:01



不慣れなシステムをいきなりぶっつけ本番で行いましたが、当然付け
焼き刃が通じるような相手では
ありません。
1点目の失点は確かにネイマールの
技術が素晴らしかったですが
その前にフレッジへの縦パスを出した
マルセーロに対して本田が十分なプレスをしていないこと、ネイマールの動きに誰もマークさえしてなかった
ことが問題でした。

この試合全体に言えることですが
自分たちが普段プレーしている
リーグレベルやアジア予選の
プレーレベルと違うとわかっていても
やはりその差は感覚でしかわかり
きれない部分があり、今回はその差が
顕著に出ました。
この試合では内田がネイマールをよく抑えていましたが、それも
普段のリーグ戦や練習の中で
培ってきたものがあるからです。
僕が納得いかなかったのは
試合開始早々に失点しているにも
かかわらず、相手GKや
センターバックにプレスをかけず
自陣に引きこもる守備を
続けていたことでした。

後半2点目を入れられてようやく
前田を投入しFWからしっかり
プレスをかける本来のシステムに
戻りましたが遅すぎたように
思います。
グラウンドのコンディションも悪く
お互いにパスミスが発生する状況で
ブラジルにプレスをかけていか
なかったのは戦術ミスだと
思いました。
日本がロンドンオリンピックでスペインを破ったように前から積極的に
プレスをした方がブラジルは
困ったのにと思います。

ザックは今回の大会で本戦に向けて
代表のモデルチェンジを余儀なく
されます。攻撃の組み立て以前に
守備戦術をしっかりこなし
かつ強く守れる選手が必要になってきます。
長谷部はきちんと戦術的な連動のある
守備ができていましたが、
問題は遠藤のサイドですね。
僕だったら細貝をアンカーにして
4-1-4-1というか4-3-3のような形にすれば、まだ強豪とも戦える気がします。下記図参照⬇

-----川島---ーー
ーーー吉田ーー今野---
内田ーー------長友
ーー---細貝-----
ーー長谷部---遠藤--
岡崎ー---ー---香川
-----本田ー---ー

試合状況によって
攻撃的にいくなら長谷部と清武を
入れ替える感じでしょうか。

今回は3連敗を覚悟しつつ
惨敗の中にも通用した部分を
見つけたり、本戦に向けた対策を
身を持って知る大会になると思います。

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