『霊池の南僧坊』 江戸奇譚（084）

　【怪しいおやぢ】です。　　　　……≪1997≫

　範疇に困る話……『江戸奇譚』

　今回は、『霊池の南僧坊』

　奥州南部領奥瀬郡登和田池には、南僧坊という大蛇が住んでいた。

　なんであっても宿願があればこの池に行き、刀脇差小刀などを投げ入れる。

　成就するときは、投げ入れた刀はそのまま沈み、【中分】ならば水面を流れて行き、一向に叶わないときは水面から飛び返るという。

　昔から今に至るまで、変わらないと言う。

　【中分】五分五分のこと。

　『新著聞集』≪神谷養勇軒≫

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