さて、だれであったか。
 知行地から掘り出したという石を持ってきた者がいる。
 一寸七、八分ほどの大きさの石で、よく土を洗い落としてみると、
 象に乗った普賢菩薩の像に、見えないこともなかった。    
  【耳嚢(みみぶくろ)】根岸鎮衛著・三章企画編訳 


 ※一寸七、八分 一寸は、2.5cm。5cm足らずというところ。 


 原文は、

  原文は、
『象に乗りし普賢の像に、自然に見えし』

――― 象に乗った普賢菩薩の像に普通に(自然に)見えた。
 ですが、こんな訳にしてみました。