映画『ドアーズ/まぼろしの世界』 | 映画と旅と洞窟のブログ

映画『ドアーズ/まぼろしの世界』

映画『ドアーズ/まぼろしの世界』を観賞しました。
時夢さんのドアーズの連載記事を読んで、久しぶりにドアーズの世界にどっぷり浸ったので、早速DVDをレンタルしてきました。

映画と旅と洞窟のブログ-ドアーズ01
ドアーズ/まぼろしの世界 オフィシャルサイト
http://www.thedoors.jp/

1960年代後半にさっそうと現われ、時代の寵児となった伝説的なロックバンド、ザ・ドアーズのドキュメンタリー映画。
ドアーズ初の劇場用長編ドキュメンタリーとなる本作は、革命的なパワーを有する彼らの音楽と軌跡を未公開映像を交えながら刺激的に描き出す。
時代を超え、今なおカルチャー・シーンに影響を与え続けるザ・ドアーズの魅力に迫る渾身作。(cinematoday)

映画『ドアーズ/まぼろしの世界』予告編


時夢さんの記事はこちら
ザ・ドアーズ「Light My Fire」「Waiting For The Sun

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いやあ素晴らしい作品です!(ToT)ノ
今までドアーズのライブ映像などはありましたが、グループの結成からジムモリソンの死と解散まで、ドアーズの音楽の軌跡を順を追って映像で綴ったドキュメンタリーはありませんでした。

いまや伝説のバンド、ドアーズの幻想的で革命的なメロディと、モリソンの呪術的なヴォーカルの全てが、貴重なオリジナル映像と音源によって再現されていて、まさにドアーズのドキュメンタリー映画の決定版といえる内容でした!

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この作品で、ドアーズの音楽の成立過程とその優れた音楽性が良く判りました。

ジム・モリソンとレイ・マンザレクの才能が出会い、ロビー・クリーガーとジョン・デンスモアの音楽性が加わったことで、ジャズとロックが融合した、即興的で幻想的なドアーズの革命的なメロディが誕生したのですね!

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また、60年代から70年代のカウンターカルチャーの推移と共に、ドアーズが時代の寵児となったこと、そして、ベトナム戦争後の新しい保守派の台頭とともに、ジム・モリソンの過激なパフォーマンスが、反逆者的な扇動行為として非難と排除の標的となったこと等、まさにアメリカの時代と共に誕生し、社会を席巻し、あっけなく崩壊した、ドアーズの軌跡が、十分描かれていました。

なにより、ジム・モリソンの唄う姿と、ドアーズの音楽が、絶妙に配置されているので、まったく飽きずに見ることができました。
これは、映画館で見るべきだったなー、でも液晶TVの大画面でも十分堪能できました。

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また、幾つかの曲な謎めいた歌詞の理由も判って、新たな発見も多くドアーズファンにとっては、まさに至福の85分でした!

「L.A.ウーマン」という曲の後半に出てくる「ミスター・モジョ・ライジング」という意味不明な歌詞に隠された意味にはびっくりしました。

映画と旅と洞窟のブログ-LAウーマン

これは私見ですが、この歌詞の語源は、ケネスアンガーの有名な映画『スコルピオ・ライジング』からきているのかも?

ジム・モリソンはUCLA映画科卒なので、当然ケネスアンガーの作品を見ているはずです。
その魅惑的で神話的なイメージと反体制的なメッセージを込めて、自分を投影したのかもしれませんね。

ちなみに、『スコルピオ・ライジング』は映画監督デビット・リンチに多大な影響を与えた作品です。
そんな自分勝手な妄想も膨らんで、とても楽しめました。

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ケネスアンガー『スコルピオ・ライジング』

映画
下の動画は、僕の好きな曲でドアーズ後半期の代表曲「ライダーズ・オン・ザ・ストーム」です。
時夢さんが探した動画ですが、いつでも聞けるように転載いたしましたよ。
うーん、何度聞いても素晴らしいー!!

ドアーズ「ライダーズ・オン・ザ・ストーム」


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さてさて、映画『ドアーズ/まぼろしの世界』は、ドアーズファンなら絶対見るべき作品ですよ。
ドアーズに興味がある人にも、お勧めです。ドアーズ入門としても興味深く作ってあるので、見応えがあります。
僕はいまサウンドトラックを買おうか悩み中です。

それから、オリバー・ストーンの映画『ドアーズ』は見る価値ないそうです。
くれぐれもご注意くださいね!

映画と旅と洞窟のブログ-モリソン02
ジム・モリソンと恋人パメラ・カースン