日本映画「二十四の瞳」 | 映画と旅と洞窟のブログ

日本映画「二十四の瞳」

この4月から、新編成となった、NHKBSプレミアムで、映画「二十四の瞳」 を放送していました。
しかも、デジタルリマスター版ですビックリマーク

昨年末にお亡くなりになった、日本を代表する名女優・高峰秀子さん主演の名作ですね、何回観たか判りませんが、また観てしまいまいた。ニコニコ

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大東亜戦争に突き進む、戦前・戦中・戦後の日本を舞台に、瀬戸内海の小豆島の分校に赴任した、おなご先生と12人の子供たちのふれあいと、激動の時代に翻弄された人生を描いた、まさに日本映画を代表する傑作です。チョキ

瀬戸内海の豊かな自然と大らかな農村の中で、洋服を着て自転車に乗るハイカラなモダンガールのおなご先生と12人の子供たちが生き生きとふれあう姿が、抒情性豊かに美しい映像で描かれます。ラブラブ

しかも、デジタルリマスターです。あのぼろぼろだった映像が綺麗に修復され、鮮明に輝きをもって生まれ変わりましたビックリマーク

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高峰秀子さん演じる明るく快活なおなご先生の魅力と、子供たちの穢れのないつぶらな瞳がとても印象的な作品です。ラブラブ
当時、映画に素人の子役を12人も使うなんて、凄いことですよ。
子供たちの演技が合わずに、最高で1カット79回も撮影したそうです!?

怪我で療養中の大石先生に合うため、隣村まで出かけるけど途中で歩き疲れて、泣きだしてしまう子供たち。

そこへ通りかかった大石先生に駆け寄る子供たちの麗しい師弟愛に思わず涙がほろり。汗
大石先生と子供たちが思い出に撮った一枚の写真が、美しい思い出と悲しい別れの始まりとなります。

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まだ日本が貧しかった時代、貧困と生活苦に苦しむ家庭では、貧しさのため引き取られていく娘もいる。
また、女性が自由に人生を選べない時代、進学も許されず家族の犠牲になって働くしか、道がない子もいる。あせる

教え子たちの辛い境遇を、なにも出来ずにただ見守ることしかできない、大石先生の無力さと哀しい気持ちが、とても良くわかります。しょぼん

やがて、瀬戸内海の小島にも、戦争の影が忍び寄ってきます。
軍人になりたい!と意気込む男子生徒に、「兵隊なんかつまんない」と云っただけでアカ扱いされて、自由にモノがいえない時代。

ついに戦争が始まり、戦地に出兵していく生徒たち。夫にも赤紙が来ます。ドンッ

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やがて、夫を戦争で失い、事故で娘を亡くし、教え子たちも戦争や貧困の犠牲になり、時代の波に翻弄されて辛い人生を歩んでいきます。あせる

誰もが夢と希望と未来を持っていた子供時代…、そして、大きな時代の荒波に翻弄されていく先生と教え子たちの姿に、胸が熱くなります。しょぼん

反戦を高らかに訴えるような映画じゃありませんが、大石先生の戦争を恨み、「命を大事にしてほしい…」という願いは、作品の重要な反戦メッセージとなっています。クラッカー
そして同窓会で集まるシーンでは、失ったものの大きさと尊さに、もう涙が止まりません。カゼ

やっぱり、日本映画って良いですねー。最近の映画には無い、情緒がありますよ。
全ての日本人に見て欲しい作品です。音譜

--------------------ドキドキ-----------------------

山田洋次監督が選んだ日本の名作100本
http://www.nhk.or.jp/yamada100/plan/program_schedule.html
$映画と旅と洞窟のブログ-名作01

さてさて、NHKBSプレミアムの日本映画特集は、傑作揃いですね!

特に個人的に絶対外せないのが、増村保造監督の「暖流」1957です!
あの日本映画の名作である吉村公三郎監督の「暖流」を、増村監督が撮るとこうなるのか!と目から鱗の面白さ爆発ですよ。

そして夏には、五味川順平原作、小林正樹監督の大作「人間の条件<全6部>」が放送されます。
これぞ、日本の誇る反戦映画の大傑作です、見てない人は必見であります。

<全6部>上映時間 9時間31分、心して待てビックリマーク

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