勘のリスニング | 船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

英語教育に携わり23年。その甲斐あって、ネイティブ並みに洋書を読む小学生、英検1級合格の中学生、英語で難関大突破と、嬉しいご報告を続々頂きます。
――かたや「日本人の英語力、依然としてアジア最下位」の現実。
英語教育を天職だと光栄に思い、まだまだ奔走します!

いや、しかし。

大人の英語講座は面白いし楽しい。

英語の発音の事って、

本当に私達、学んでいないんですね。

'hat, hot, hut', に 'coat, caught, court'

正しい発音を知らないから、「勘」で聞き取るしかありませんね。

さらに、今回の講座では、正確な発音に加えて、

いくつかの事象の説明と体験をしてもらいました。
$船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

リエゾンと呼ばれる現象と、消滅、置換が自然と行われます。

例えば、

'I waited in the back.' はリエゾンして、

'ai weididin thabak' となります。

この場合には、リエゾンだけではなく、

音の置換が行われています。

'waited' の 't' が 'd' に置き換えられています。

より正確に言えば、意図的に置き換えられるのではなく、

舌の動きが早いので、移動距離が若干省略されて、

音が変わったように聞こえるのです。

さらに、'used to' など過去分詞の 'd' と次の 't' などが

重なると、前の 'd' の音が消えてしまいます。

これは、発音時の舌の位置が近い、

'n', 'l', などの組み合わせでも起こります。

これを合わせると、'I wanted to go.' などは、

音の要素を並べると

'ai wantid t gou.' ですが、これが、

'ai wani t gou.' となります。

英語の音は、常に繋がったり、消えたり、置き換えられたりしているんです。

それらの仕組みを全て理解する必要はありませんが、

正しく発音する癖を付ければ、

自然とリエゾンするようになりますし、

早く読む練習をすれば、

置換が行われるようになります。

その後、消滅も自然と出来るようになるのです。

まずは 'in on' のリエゾン、

次に 'water' の置換、

次に 'little' の消滅、

こんな具合で難しくなっていくんです。

ここまで出来るようになるころには、

リスニングもパターンで聞き取れるようになりますよ。

いやいや。それもそうですけど、

実際に正しく発音する練習は楽しいんですよ。

これ、是非お薦めです。

勘のリスニングから一歩踏み出せますよ。