器用貧乏な男 | Fumikura工房・アンコールの夜BLOG
器用貧乏な男
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▼お名前/ご所属を教えてください」

お名前・・・実近 順次
ご所属・・・(有)レトル
(『男を読む。』出演)


​▼あなたが持っているその本はなんですか? 

タイトル・・・「消去」
作家・・・リティ•パニュ+クリストフ•バタイユ


​▼その本のことを教えてください!

​カンボジアのポル•ポト政権下で生き延びた筆者が、自身の体験を映画化し、さらに細部にわたって書き残した記憶。無骨な語り口に、生々しい記憶がよみがえる。 
 

初めてカンボジアを訪れた際に、何の気なしに寄ったキリングフィールド。ジェノサイドという余りにも自分から遠い出来事、にも関わらず、今その瞬間、当時と変わらぬ姿でさらされているその場に立っている事のズレ、みたいなものに奇妙な思いを抱いたのが始まり。
映画『消えた画』の監督リティ•パニュの、記憶を掘り返し、歴史の細部を明るみにさらけ出そうという執念は、人間を「消去」した過去にどう折り合いをつけるかの戦いでもある。
遠い国の、遠い昔の話でもなく、今も世界のどこかで大勢の人の命が、無価値に失われている事実の中で、私たちは分からないなら、知るべきである。
数千、数万という数字ではなく、一つ一つの人生が失われている事を。
正直、読みにくい文体でもあるが、言葉の壁を乗り越えて、響く物を感じてほしい。
 

​▼本にまつわる一番古い(最初の)思い出は?

幼稚園の時、水泳教室に通っていた頃。水が嫌いで、いつもプールサイドで見学している私に母が、「頑張ったら、本買ってあげる」と言われて、即座に飛び込み溺れた事。
 
 
​▼アンコールしたい、いままでの人生の出来事は?

後悔も喜びも、すべて「あの時」に置いてきました。しいてアンコールするならば、人生の最後に、改めて考えてみます。
 
 
​▼意気込み&メッセージをお願いします! 

​とにかくKAKUTAの朗読公演は、奥が深い•答えが無い。 
​妥協する事も出来ず、ただただ邁進するのみです。 
​お客様の「楽しかった!」の一言を楽しみに、頑張ります。