オリンピックを通じて | 村主章枝オフィシャルブログ「すぐりふみえの ぐりぐり日記」Powered by Ameba

オリンピックを通じて

私は現役の選手だから、出場している選手についてや
スケートの本当の素晴らしさについて、
存分にコメントできないストレスがある。

男子の試合を見て、それぞれの選手にドラマがあって、
終わる度に泣きそうになっていたが、高橋選手のフリーの後半、
解き放たれたスケーティングには、感動した。
どの選手にひいきしているとかではなく、純粋に
いいと思った。
想像でしかないが、怪我で思うように練習ができなかったのか、
不安の表情がずっとあり、心配だった。
思うように準備ができなくて、それでも臨まなければ
いけない試合ほど、不安な試合はない。
逃げることもできない。
それが、フリーの後半、解き放たれたのか、
吹っ切れたのか、自由に滑っている姿を
見て、改めて、スケートっていいなと思った。

今回、高橋選手のインタビューなどは、
自分を隠すことなく、ありのままで
なおかつ、真摯な姿が印象的だった。
調子がいいときは、余裕があるから
他の人に対しての気配りなど、きちんとできる。
それは、誰でもできることだと思う。

しかし、自分の調子が悪いときに、それでも腐らず、
苛立ちを出さず、他の人やの心配りができる人はなかなか
いない。

スキーの高梨選手、モーグルの上村選手のインタビューも
素晴らしかった。
私なんて、過去言葉すらきちんと出ていなかった気がする。

技術だけではなく、
人として、どうあるべきか、心の勉強ができるのが
スポーツをする、本当の意味なのかもしれない。
今回のオリンピックを通じて、沢山の人がスポーツにふれ、
始めてくれたら、本当にいいなと思う