「脳と拘束と私」その2 | 福盛貴弘の脳炎日記

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日常生活で起きたことを素朴に書き記しています。
まずは、予告編2編をご覧ください。

かきやぶらないようにするために拘束されることもある。(→その1
その場合は、ミトン型の手袋をはめられる。(→参照⑤)

他にどうしようもなかったんだろう。
ただ、これがいつまで続くかについては、医師からの回答は曖昧になる。

「一時的」とは言っても、症状が改善するまでだから明確に期間を言えない。
年単位、半年単位、月単位などで漠然と答えるしかないんだろう。

この状況が大部屋であれば、拘束は他の患者にも知らしめる。
これは本人の恥だけですまない。

個室でなかったら、他の患者も虐待を疑うだろう。
そして、いつ我が身に起こることかと考えなくもない。

だから、個室で拘束をするのかもしれない。
大部屋で拘束しているところは、周囲にかなりの悪影響を与えているだろう。

さて、手指はミトン型の手袋でしばられている。
ミトン型の手袋は蒸す。

おむつ時代はこれすら外してもらえない。
トイレに行けるようになって、ようやくその時だけ外してもらえる。

身体に発疹が出ているから、かきやぶりたくなる。
それとは別に、むしむししている手もかきたい。

拘束が解ければ、かきたいところをかきやぶらない程度に手でかける。
かゆいところに手が届くというのは「いいね」を押したくなる。

足でかいても、じたばた暴れているだけ。それが、足掻く(あがく)。
同じ「かく」でも、手足の違いは大きい。






→ 「脳と拘束と私」その1

→ 「掻くと学者と私」 

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