牡蠣業界の変革を目指す 〜Japan Oyster Innovation〜 | 三陸牡蠣復興支援プロジェクト

三陸牡蠣復興支援プロジェクト

 
単に震災前に戻る復旧ではなく、震災前よりも遙かに素晴らしい三陸牡蠣業界となることを目指すアイリンク社長のブログです。

牡蠣生産者、牡蠣ファン、牡蠣業者のすべての皆さんに呼びかけます。


【提言】

今から日本の牡蠣業界を変革しよう!

従来の牡蠣養殖方法を変革し、従来の牡蠣流通を変革し、生産者がもっと豊かに、消費者がもっと楽しめるようにしませんか。



【背景】

僕は三陸牡蠣の復興を目指し、本年3月26日から会社の仲間とともに、三陸牡蠣復興支援プロジェクトを開始し、多くの関係する団体や、多くの個人の方々からの応援をいただき、300名弱の三陸の牡蠣生産者を支援してまいりました。

しかし養殖再開のキッカケづくりには少しばかり貢献できたものの、皆さんご承知のとおり、本当の復興はまだまだです。

例え、国や県が復興支援を本格化しても、あまりにも失ったものが多いため、100%、震災前の状態にさえ戻ることはできません。

仮に震災前と同じレベルに戻れたとしても、生産者はなかなか豊かになれず、生産者の平均年齢は高いままで若手就業者も増える見込みはほとんどありません。

つまり100%震災前に戻るだけでも大変ハードルが高く、仮に100%震災前に戻れたとしても、牡蠣生産者が豊かになれず若手就業者が増えないとしたら、牡蠣の供給は将来的に輸入に置き換えられ、国内牡蠣生産が衰退への道を歩んでしまう可能性があります。



【現在の取り組み】

僕は現在、三陸牡蠣復興のためには、生産者が豊かになり、その結果、消費者がいつでも牡蠣を楽しめるようになるためには、次の2点が大切だと考えています。


① 殻付き牡蠣の付加価値を高める新たな牡蠣養殖方法の検討

② 付加価値の高い殻付き牡蠣の流通チャネルの確保

そのために、僕はここ1、2ヶ月で、韓国、オーストラリア(タスマニア、南オーストラリア)、そしてフランス(ボルドー、南フランス、ブルターニュ)の養殖現場を見てまわりました。


その結果、

・訪問した外国では、15~20年以上前に、現在日本で行われているホタテの貝殻を使った種取りをやめて、セパレート方式に切り替えている。

・アジア以外の地域では、剥き身牡蠣ではなく殻付き牡蠣が流通し、基本的に生産者が直接飲食店や小売店に販売している。

・牡蠣の生産と並行してムール貝の生産も行い年間収入を高めている。

・韓国の一部がフランスから養殖方法を学び、フランスの一部がオーストラリア(タスマニア)から養殖方法を学んでいることから、世界的な視野で他国の養殖方法を学び合う姿が多く見受けられる。

・牡蠣生産者は、大規模化、機械化しており、牡蠣養殖部門と、パッケージ部門に分かれ、小規模生産者はパッケージ部門を持たず、地域の大手生産者に委託している。

・牡蠣生産者は自社の輸出部門、あるいは牡蠣商社を通じて、外国に殻付き牡蠣を販売していることも多い。


という現状に気付き、日本では世界の牡蠣業界と比べ、10~20年以上遅れている感が否めませんでした。



【呼びかけ】

このような提言のキッカケは勿論、三陸牡蠣復興のためですが、しかし老齢化してきている日本の牡蠣生産者のことを考えると、日本の牡蠣産業全体の問題と感じています。

今こそ、生産者と消費者が互いに利益を享受し、牡蠣業界に関わるすべての方々が良くなるために、日本の牡蠣業界を変革、イノベーションを起こしたいと思います。

一言でいえば、「剥き身牡蠣から殻付き牡蠣の流通を主流とする」という運動です。

もちろん剥き身牡蠣がなくなれば良いとは思っていませんが、日本国内においては、あまりにも殻付き牡蠣の美味しさを知らない消費者が多いのはとても残念でなりません。

殻付き牡蠣の生産、流通が主流になることによって、牡蠣生産者が、誇りあるオイスター・ファーマーとして、日本のみならず、世界で活躍できる環境づくりに貢献できればと思っています。

それによって若年層の就業者が増加し、また牡蠣の飲食店が増え、牡蠣業界全体が活性化することを望んでいます。

ご賛同される牡蠣生産者、牡蠣ファン、牡蠣業界の方はぜひ僕までご連絡ください。

当面、ご賛同される方を中心に情報を提供してまいります。

※ご連絡用メールアドレス → info@ilink.jp
 ご氏名、ご職業、ご連絡先をご記入ください。


ともに日本の牡蠣業界の変革、Japan Oyster Innovationを起こしましょう!


              株式会社アイリンク
              代表取締役社長 齋藤浩昭