オプションに色々思うこと | 日経平均先物オプション報告書

日経平均先物オプション報告書

2010年10月に専業になってしまいました。大金稼げなくてもいいので子供が一人前になるまで生き残れれば十分です

例えばコールを8円で20枚指値売りを出したとします。一部出来で結局3枚だけ約定。次の日相場下落かこう着状態で5円になったとします。するとこの人「昨日もっと売っておけばよかった」といつも言っています。


実際にリアルでこういう人がいます。これを聞くたびに「バカなのか、こいつは?」といつも思っています。そう思うなら、指値不成で7円で全部約定させるべきでしょう。この人、いつも1円の指値にこだわって指値を変えることをしません。そういう場面を見るといつも思うのですが、相場観とかありますが、このタイミングで8円で20枚売るという意思はあったわけです。それなら8円で約定させようと7円で約定させようと大差ありません。次の日急騰して15円になった場合でも、指値を7円に変えたことが間違いではなく、そもそも20枚売るという判断が間違っていたということになります。しかし1tickとはいえ、20円と25円では大きな違いもあります。


思うに、あまりにも厳密すぎるとか値段にこだわりすぎる性格は相場に向いていないような気がします。そもそも相場は将来についての予想が入りますし、将来の値動きは結局いくら考えてもわかりません。どれだけ情報を取り込んだところでわからないものはわからないというのが私のスタンスです。囲碁や将棋のように長考したところである意味「無駄」と思っています。じゃあ何も考えなくてもいいのかというと、それも違うと思います。


よく相場を将棋や囲碁に例える場合があります。囲碁は知りませんが将棋は駒の動かし方くらいは知っています。重要な駒に対してどんな駒が効いているかというか小さい局面しか見れませんでしたが、うまい人になると、盤面全体を見回して盤面全体の優劣を判断するらしいですが、オプションの各ポジションも将棋の駒のようなものかもしれません。個別のポジションにこだわるより、ポジション全体として優位なのか不利なのか。


それ以上に相場をゲームに例えるとしたら、囲碁や将棋よりバックギャモンが適切かなあと最近思っています。知らない人も多いと思いますが、バックギャモンというのは2つのサイコロを使ったすごろくのようなゲームです。もちろん日本でいうすごろくより、ルールはもう少し複雑ですが。さいころを使うゲームである以上、一定の不確実性があります。そのため上級者といえども初心者に負けることもしばしばあります。それでも数多くのゲームをこなすとうまい人と下手な人にはあきらかな差がでます。うまい人は各局面において次に相手が出すサイコロの目の確率を計算し、その目が出たときの自分の有利不利を計算して自分が最善だと思う手を打ちます。あとは相手の出すサイコロの目しだい。ようするにそういう戦略の引き出しをいっぱい持っていて、場面場面ですぐに多くの引き出しから一番だと思う引き出しを選択できます。ですからこのゲーム、うまい人ほど長考しないんですね。既に引き出しを準備しているのですぐに手を打ちます。私のように下手な人ほど何の準備も出来ていないので長考します。サイコロを使いながら戦略も多様、うまい人や下手な人の差もちゃんとある、本当に相場によく似たゲームだなあと思います。最近はやっていませんが、興味ある人は検索してやってみてください。オプション好きな人ならなじみやすいゲームだと思いますよ(笑)。