一風堂の河原成美さんは

私の大好きな方でこれからもいろんなところでお世話になる方だと思います

本当に素敵な素晴らしい方です

河原さんからお聞きした本当に凄い話を紹介します

神奈川の真鶴というところに中川一政さんという作家の


記念館美術館があります


中川さんは河原さんの大好きな作家だそうです

絵も描き、焼物も焼き、書も書く多才な方だそうです


河原さんがその記念館に行った時ひとつひとつを感激しながら


見て回っていました


本当に素晴らしい作品ばかりだったとおっしゃっていました


そしてある部屋に入った途端


ひとつの書の前で絶句し涙が溢れだしその場で動けなくなったそうです


時間を忘れて時間を止めてそこに立ち尽くしたそうです

そこには

一言『正念場』と書かれてあったそうです

横に九十七歳翁と記してありました

涙を流してこの話をされる河原さんに感動しながら


必ず自分の目で本物を見なければと思いました


必ず真鶴の中川一政美術館に行くとその時決めました


美術界の重鎮が97歳にして未だ正念場だと!


我々若造が何と寝言が言えようかと河原さんは話していましたが


まったくその通りだと強く強く感じました


97歳にして正念場!自分の目指す道をあらためて


教えて頂いたような気がします



河原さんは以降『正念場』という言葉にこだわり始めました


ある時お名前は失念しましたが偉いお坊さんのご高話を拝命したそうです


その講演で質問のチャンスがありこう聞きました


『私は正念場という言葉が大好きなのですが正念場とは

本当はどういう意味なのでしょうか?』


質問も凄いですがこの時に答えがまた強烈!


私は一生忘れ得ない話として記憶しました


『正念場という字はどう書きますか?


一を止めると書きますね


一を止めるつまり『今』この瞬間と言う意味です


次に今の心と書く


まさに『今』この瞬間の心を差しています


場とは『今』いるこの場所この地点の事


つまり正念場とは、今!今!今!


今この瞬間の事を言うのです』


書きながらも涙が溢れ出します!


今!今!今!


何かを極めて尚97歳の今が正念場!


私のような46歳の坊主が今、頑張らずして


生きていると言えるのか!


叩きつけられたような感覚が全身を駆け巡りました


ピンチやチャンスという次元でなく


藤本孝博46歳今が正念場!


今日も明日も明後日も、今を大切に生きる


そんな当たり前な事を教えて貰った


そう思っています


貴方の正念場はいつですか?


きっと私と同じ、今』だと思います