慢性肝炎 | 漢方薬 薬草 富士越薬品(静岡県三島市)

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慢性肝炎はウイルスによる病気ですが、B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルス感染によるものが多くを占めています。
どちらも血液中に含まれる肝炎ウイルスが輸血を介して感染することが多かったのですが、現在は献血時の検査でチェックできるので減少しています。

しかし、現在なお慢性ウイルス感染者は、日本で210~280万人いると推測されています。
病院でも、小柴胡湯という漢方薬が用いられましたが、間質性肺炎や劇症肝炎など重い症状の副作用が報告され、問題となりました。

このような出来事は、肝炎という現代医学の病名で画一的に小柴胡湯を用いるような安易な方法をとるべきではないという教訓です。

漢方薬は、慢性感染に対して有効なデータも出ていますが、その人の体質やその時の症状に応じて、適切に選ぶことが大切です。

五臓六腑のうちの一つに「肝」という臓器系が含まれています。
この「肝」は現代医学の肝臓に近いものですが、それよりももう少し広い範囲の生理機能も含んでいます。

例えば、目は肝から血液を供給させることにより、はじめて物の形をとらえ、色彩を見分けることができ、手は同様にして物をしっかり掴むことができるとしています。
これは肝臓が血液の貯蔵庫であり、血液に新しい栄養を供給する内臓であることを示しており、現代医学と一致し、目や筋肉が肝のバロメーターになることをあらわしています。

また、肝の働きは疏泄であるとしていますが、この疏泄とは体内の流通のことを意味します。
漢方の考えによると、血液は心臓だけで循環させることはできず、肝の流通を助け受け、はじめて円滑に流れるものとされています。
慢性肝炎では肝のケツ系の貯蔵および血液のリフレッシュの機能低下(肝血虚)と、肝の疏泄不良(肝気鬱血)の両方の障害が同時にあらわれていることが多く、病気が長引くと腎の衰弱(腎虚)を伴うようになります。

東洋医学の腎は、身体の防衛力や免疫を正常に保つ働きのある内臓系に相当しており、慢性病の治療は腎の強化が必要であると考えられています。
腎の機能低下は、病気が慢性化していることのほか、精力減退、足腰のだるさ、健忘、耳鳴りなどの症状があらわれます。

そこで、慢性肝炎の治療を行うときには、多くの場合逍遥散のような肝の疏泄を改善する処方、四物湯系の増血剤、環元清血飲などの血行改善剤、そして杞菊地黄丸や六味丸などの肝腎の強化剤を総合して用います。