羽織から綿入れ半纏を作りました | 藤工房(和裁士うりぼーと店長かめさん)の徒然日記

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お客様よりお預かりした羽織は、綿入れ半天として作り変えたいということでお持込いただきました。



実はこの羽織は、娘さんに渡してあげたい一番お気に入りの一枚だそうです。

ご依頼主の方は90歳を越えていらっしゃいますが、実は娘さんとは長く別れてしまっていたのですが、最近になってやっと逢えることになり、せっかくだからこの羽織を手渡したいということで、寒い時に重宝に着てもらいたいということで半天に作り変えるということなんです。

今では綿入れを作れる方も少なくなってしまったようで、困っておられたそうですが、藤工房を見つけて頂いてお持込いただきました。

確かに素敵な絞りの羽織です。

娘さんの誕生日プレゼントに間に合うように、大特急でお仕立てします。


解き洗い張りとして、裏地はもとのまま使えますからこれも洗い張り。

綿は軽くてあったかい真綿を贅沢に使用します。

真綿はとても細い繊維なので、着物の生地からぴゅっぴゅっと出てきてしまうので、表面をコーティングしてある吹留真綿を使用します。

そして完成。






上品な絞りの綿入れ半纏の完成です。


実はもう一枚、、

後だしで、紬の反物がうちの中から出てきたそうで、

せっかくだから娘さんの旦那さんへも作ってあげたいということで、ペアでおつくりしました。



無地の鼠色の紬ですが、裏地は



着物を使っております。

女性ものの着物も、こうやってみるとなかなかおしゃれでかっこいいですね。


無事にミッション終えることが出来てほっとしました~~。



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