8日の日曜日に大きな木保育園の絵の勉強会に参加させていただきました。



東京の真ん中でどろんこになる!


講師の高森先生の講演で印象に残ったのが


『小学校では絵を描く授業でテーマや描くモノを指定する。そうやって6年生になった頃にはクラスの2~3人の特別絵が得意な子どもを除いてほとんどの子が「絵がキライ」とか「絵が苦手」になっている』


というお話。思い返してみると自分自身小学校の6年間ですっかり絵が苦手になっていたと感じます。


同時にテーマも何もなく紙と絵具だけを用意して描いた経験がほとんどないために、自由に自分の発想で描くことができなくなっていたと思います。


子どもたちの自由な発想は制限や禁止のない環境で育まれるということは絵に限った話ではありません。


子どもたちは絶えず探索や実験をしながら真っ白な脳細胞に経験で得るデータを書き込む作業を無意識にしているということです。


離乳食を始めると、最初は何でもよく食べたのに次第に出された物を投げたり混ぜたりばっかりで全然食べてくれなくなった、なんていうこともよくありますよね。


保育所保育指針には『一人一人の子どもの気持ちを受容し、共感しながら、子どもとの継続的な信頼関係を築いていく。保育士等との信頼関係を基盤に、一人一人の子どもが主体的に活動し、自発性や探索意欲などを高めるとともに、自分への自信を持つことができるよう成長の過程を見守り、適切に働きかける。』とあります。


このことは実は就学前の児童だけではなく、小学生はもちろん大人にも当てはまると思います。自分の気持ちを受容・共感してもらうことは自信につながるし、大きなモチベーションになりますよね。



東京の真ん中でどろんこになる!


絵にはそうした子どもたちの育ちや内面が現れてきます。初めは高森先生が子どもの描いた絵を眺めて、その子が抱える課題や思いを感じとって親に伝える姿を見て驚きました。


でもその様子は例えばタロットカードだったり、名前と誕生日など少しの情報で人の人生を言い当てる占い師に感じるようなものでは全くありません。


子どもにとって絵を描くということは日常であり遊びであり、生活の一部です。その子の人生と切り離されていないのです。


だから絵に子どものありのままの思いは現れるのだと、今回の勉強会で理解できました。


ただ、絵から直感的に感じ取ることのできる印象以上に子どもたちの内面を想像するのは難しく、まだまだ勉強が必要だなぁと思いました。