繰り返す「トランプ現象」 | 新労社 おりおりの記

繰り返す「トランプ現象」

当ブログをご訪問頂き、ありがとうございます。


○ 著書、『すぐにもらえる!雇用関係助成金 申請・手続マニュアル』の内容はこちら

○ 助成金の無料診断はこちら 、法改正最新情報はこちら
○ メルマガ「新労社が贈る、人事のツボ!」はこちら

○ 共著、『中高齢者雇用ハンドブック2015 』の内容はこちら

○ 共著、『駆け出し社会保険労務士さんのための実務の学校』の架空内容はこちら

==========================================

2016年 3ヶ月連続で更新中�N���b�J�[
共和党大統領立候補者、ドナルド・トランプ氏がウケる理由


以前ならこのような候補は、また、日本なら、せいぜい「ネット上で有名」くらいで終わっていたのですが、大統領になりそうな勢いです。まだ本選挙までどうなるか分からないですが、以下のような原因があるようです。


1、不法移民への不満        2、謝らない姿勢

3、政治的妥当性への嫌悪     4、プロ政治家への嫌悪


本人はアメリカ有数の金持ちで、自前の資金で選挙をするのも、好評の理由で、支持層は金持ちのみならず、幅広く集めているようです。こういった現象はかつての幾人かの政治家に見られることです。


ヒトラー


言うまでもないドイツの独裁者。政治的に無縁なヒトから見れば、「面白いヤツ」だっただけなのですが、欧米への不満と謝らない姿勢、さらに、従来の民主主義への不満や共産主義への嫌悪が政権を取らせる伏線になりました。


ド・ゴール


戦勝国だったフランス。しかし、植民地を戦後失う過程で、優柔不断な政治家に嫌気がさした国民が、70歳近い、しかもより強権的で「わがまま」な、第2次大戦の英雄、ド・ゴールに政権を任せることに同意したのです。しかも問題を最善の形で解決しました。


ヒューイ・ロング


けっこう過激で「あぶないヤツ」だったのですが、暗殺されなければF・ルーズベルト大統領の有力な対抗馬になっていました。うまくいかないニューディール政策に、不況時の「金持ち」政権に対して、富の再分配を主張し、多くの支持を得ました。


いずれの政治家も「戦争屋」のような性格もあったにもかかわらず、ごくごく平和裏に既存の体勢をおびやかし、多くの支持を集めた政治家です。日本ではどんなヒトでしょう。素質はあってもなかなか表には出てこないかと思います。


独裁者=過激でもないのです。ソ連のスターリンや、スペインのフランコなどは、あまり個性的でなく、不器用で静かな独裁者でした。


おおむね民主主義の世界は、まだるっこくて、決定が遅く、「民主」のくせに国民全員に恩恵が行き届かない傾向があります。そんなところにワッと不満を埋めてくれるスピーディに幸せを約束してくれる指導者が現れると、そっちにドドドッと多くの支持がなだれ込む傾向があります。


しかしそういった指導者は、ヒトラーのように国をメチャメチャにする場合もあれば、ド・ゴールのように続いて、国の礎になる場合もあります。そういう「バクチ」を打つ勇気が国民にあるかどうか、ここでアメリカのみならず、国民の「民度」が測られるかもしれません。


どっちにしても、「トランプ大統領」になったらこれはアメリカの“革命”でしょうね。世界の警察官、日本の安全や、経済までも保証してくれた親切なアメリカが、孤立主義に走る可能性だけでも、世界が変わります。