ポンチョ・コパカパーナという男
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フレッシュマン研修花盛りですが、迎え入れる組織は、いろいろな手段で組織人としての教育を施そうとします。
検索するとたくさん出てきますね。ウソのコンパの略で、サークルや学生寮に入った新入大学生が初めて浴びる“洗礼”のようなものです。
要は“厳しい規律生活”のフリをして、ドッキリさせるというものなのです。この題名の「ポンチョ・コパカパーナ」とは、新入学生の中に放り込まれるニセ1年生の変名のことです。由来は、ニューヨークのナイトクラブの名前のようです。
私の場合は以下のようなコトがありました。
・最初の3か月は、寮の個室に入らず、新入生14人が談話室で集団生活を送る。
・その間、朝6時起床の夜9時就寝。
・何をやるかというと「寮歌練習」。その結果発表の「寮歌発表」
・それに向けて難解な語句の寮歌をソラで暗記し、大勢の先輩寮生の前で歌う。
・竹刀で調子を取る体育会系雰囲気。たまに引っ張り出されてリンチされるヒトもいる。
・声が足りなければやり直し。間違えれば罵声を浴びて退場。それを先輩はニヤニヤとみている。
・その発表が終わり、「合格」すると入寮式。清酒「日本海」を飲む。
・その次のコンパで、全てウソだったと発表する。
イヤあ懐かしい。私はもちろん洗礼を受けました。上級生になってからウソ1年で入ったこともあります。医学部生で、寮歌の覚えがよく、あまりしゃべらず、中国人「曹誠爾」(ソーセージ:笑)という触れ込みでした。
「ポンチョ・コパカパーナ」学生は、色が黒くて彫りが深いので、外国人のように見える日本人上級生が、新入生に化けたものです。引っ張り出されて、竹刀でリンチを受けたりするのは、休憩のためです。私は春休みの延長で自動車学校に行くために、気分が悪くなって気絶し、そのまま教習所に行っていました。(笑)
せっかくの清酒「日本海」も、先輩方が各地で苦労して集めてきた銘酒のはずですが、実際は安酒に海水!を加えただけのシロモノです。塩辛くて海水っぽいので、なるほど日本海だ、と納得したものです(笑2)
この「ウソコン」ただ新入学生が組織に入るだけでは、何となくな感じになってしまうので、またセンパイの一種の娯楽のために、やるということになっていますが、通過儀礼の意味もあるのです。
寮であれ会社であれ、組織に入るには、やっぱり理屈でない、ピリッとした試験のようなモノが必要なのですね。それがないと、生活も何となく始まり、淀んだ緊張感のないものになってしまうモノなのです。
現在は体罰どころか緊張感ですらやり玉にあがり、厳しくすることはご法度な雰囲気がありますが、昔のヒトはそういうことがよく分かっていたのかも知れません。