おはようございます。群馬県高崎市のFP牛込伸幸です。
●特別支出の予算作り
これまで、お金を性質によって3つに分けるというお話をしてきました。3つとは、毎月の生活費、特別支出、貯金でしたね。今回は、そのなかの特別支出の目的と予算の作り方についてお伝えします。
特別支出は、毎月は使わない1万円以上の支出でしたね。特別支出のイメージは、家具家電の買い替え、季節ごとの衣服のまとめ買い、家族旅行などです。
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特別支出がないとこんなことが起こります。
冬用タイヤを夏用タイヤに替えに行ったら、夏用タイヤがすり減っていて、交換した方がいいといわれた。そういえば、前回、交換が必要といわれていた・・・
タイヤは結構高いですから、毎月の生活費のなかから出すのは難しいでしょう。そうすると、せっかく貯めた貯金を取り崩すことになってしまいます。貯金は貯金で必要な時期までに貯まるように計画を作っているのに・・・
これが、なかなか貯金ができない、または、貯金を維持できない理由だったりします。
急に、エアコンが壊れたり、結婚式が重なったり、いろいろあるものです。
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特別支出はどうやって準備したらいいでしょうか?
一つは、毎月つみたてをする方法です。年間の予算を決めて、それを12ヶ月で割って、特別支出口座につみたてていきます。
もう一つは、ボーナスなどで一気に準備する方法です。ボーナスが出たら、半分は特別支出にあてるなど、自分なりの決まりを作って特別支出口座に移します。
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特別支出は書き出すとうまく管理できます。
私は特別支出シートの予定版と結果版の2種類を使っています。
特別支出シート(予定)には、今後、かかりそうな支出を思いついたらすぐに書き込みます。
冬用タイヤに替えるとき、次回、夏用タイヤを替える必要があると気付いたら、シートに、4月夏用タイヤ○万円と書いておきます。金額はおおざっぱで構いません。
その他、
夏の旅行○万円
10月に車検○万円
11月に年払いの自動車保険○万円
そろそろエアコンが怪しいと感じたら、来年の夏にエアコン○万円と、取りあえず書いておきます。
もちろん、すべての特別支出を書き出すことはできませんが、こうすることで、予算を考えやすくなります。結構いろいろかかるなあと気付きます。
それでも、特別支出の予算をオーバーしてしまうかもしれません。でも、何回かやっているうちに、ペースがつかめてきます。
ちょっと今年は特別支出がかかりそうだと感じたら、毎月の生活費を調整することもできるでしょう。心構えができる効果もありますね。
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次はシートの書き方です。
特別支出シート(予定)に思いついた支出を書き込みます。コメントにいろいろ書くと楽しいですよ。
↓こんな感じになります。
実際に、特別支出があったら、特別支出シート(結果)に書き込みます。
↓こんな感じになります。
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もう一つ、特別支出口座にお金を入れておく目的は、家計のクッション役のためです。日々、生活していると、いろいろなことが起こります。急に出費が必要なこともあるでしょう。
「100年に一度の危機は10年に一度やってくる」
リーマンショックのとき、うまいことをいった人がいました。
特別支出レベルの支出であれば、何かしら毎月やってくるといっても、決して大げさではありません。
そんなときに、特別支出口座に、ある程度のお金があれば、取りあえず対応して、その後の対応を考える余裕が生まれます。
以上で、作業は「月いち家計簿」の基本的なしくみのご説明を終わります。興味を持っていただいた方は、さっそく準備をして、今度の月末から始めてみてください。
牛込伸幸FP事務所