祝日の早朝、京橋で仕事があり、その足で銀座に出て、そこで道に迷いました。
車も人影もまばらなところで、ナゼか白人と、よく擦れ違う。

いくらナンでも、銀座で白人に道を尋ねるわけにはいかないだろう…と思いながら、
白人を見ていると、その白人と目が合う。

すると、その白人の目から心の叫びが聞こえる「コイツに尋ねても無駄だ」。
私も、その白人に目で応える「そうだ、オレに道を訊いてもムダだ」と。

少し離れたところに白人のカップルが地図を広げている。
そして、私の方を向きながらカップルが囁き合うのが聞こえる。
「あの人に訊いてみたら」
「よせ。ムダだ。アイツは東京の奴じゃない」


そもそも、英語が通じないのだから、白人の方も、きっと言いたい放題なのでしょう。

そんな屈辱感に浸っていても、私が「道に迷った」という事実は解決には向かわない。

そこで、たまたま目にした「ルカフェドトール」という店に入る。
何のことは無い、ブレンドコーヒーの値段が倍なだけだ。
銀座4丁目、三越のはす向かいにあるというだけで、この強気。
味の方は、他のドトールと、何が違うのか。


とコーヒーの味比べをしても、私が「道に迷った」という事実は、何ら変わりありません。
が、店の窓の正面には、何と交番が。

しかし、警察の世話にはなりたくない、という信念が私にあります。

そして、その信念のために「道に迷った」という事実は、一向に変化を見せません。