前回は、夫の悪口を書いて終わってしまった。


今回も、同じような結果になると思う。たぶんあせる



長女は、私を誘っても乗ってこないので、方針を変えた。

父親を誘って来たのだ。


「おとーさん、旦那との新婚旅行が行けなくなったから、

 おとーさんと一緒に韓国に行こうよ~ラブラブ


三人娘のうちで、最も愛している長女からの愛のお誘い。

夫の心は、揺れた。千々に乱れた。


「韓国、死ぬまでに一度は行きたいなぁ。でも金がかかるしなぁ」


らくらくスマートホンを耳に押し当て、夫は甘い声で長女と話していた。


そこで、私は言った。

「二人で行ってきたらいいやん。もう一生そんな機会は来ないよ」


夫は、その気になった。

「そうやな。よし、韓国、行こうか音譜



その日から、夫の韓国狂想曲が始まった。


まず、パスポートの取得。

その昔、海外旅行をする予定もなかったくせに、夫はなぜかパスポートを

持っていた。

だが、一度も海外旅行をしないまま、パスポートの更新時期が来た。

「どうせ海外旅行なんてせーへん」と、パスポートを流してしまっていた。


パスポートの取り方も、わからない。

世界は、日々進化しているのだ。


結局、私がネットで調べ、夫が、私が調べた電話番号に電話して

必要書類を確認。区役所へ行って戸籍抄本やらをもらってきた。


それから、パスポートを申請するトコ(なんて呼ぶんだっけ?)へ行った。


私も一緒に……。

ちなみに区役所へも、私が同行した。なぜって?どうしてだろ?

来いって言われたから。

旦那さん、一人じゃ心細い模様。

お子ちゃまじゃあるまいし、なんだよーーーー、しょーもなガーン


ほいで、

うわごとのように、私に勧めた。

「お前も一緒にパスポートを取ろう」


え?

私も韓国へ連れて行ってくれるんですか?


違うらしい。

ただ、パスポートだけ取ろうだって。


あほくさ。


10回ほど、「一緒にパスポートを取ろう」と誘われた。

固くお断りした。


あほくさ。


パスポート申請に行く当日もまた、誘われた。

「な、パスポート、取らへんのか?」


しつこい!!


「ワシがしつこいの、知ってるやろが」


知ってる。けど、しつこすぎるショック!



駅ビルの中に、パスポート申請コーナーがあった。

ついでに、お盆に「にーちゃんとこ」へ持って行くお酒やお菓子も買った。


せっかくなので、本屋で韓国旅行のガイドブックを買うように勧めた。

はじめは「そんなんいらん」と言っていたが、

私が先導して本屋へと歩くと、静かに後に従ってきた。

数冊ガイドブックを手に取り、私が勧める本を買った。


あ~あ、わたしゃ旅行に行けないんだよ。

世話ばかりして疲れるよ~。


そんな風に旅行の手続や、夫の兄への貢ぎ物を買う手伝いをしたが、

夫は非常に不機嫌でいらついていた。


どうしてか?

彼は、人混みが嫌いなのだ。

字を書くのが苦手なのだ。

細かいことをすると、イライラするのだ。


最後、車の中で私に向かって罵詈雑言をぶっ放しやがったダウン


どうしてそんな事を言われたのか、よく覚えていない。


確か、しょもない言い間違いをしたように記憶している。


それで「アホボケカス」扱いされた。



こーーーんなに夫の下僕としてお手伝いしている妻を、

イライラする気持ちを解消する道具に使いやがったのだ!!ドクロ


それから私は貝になった。

気分が悪い時は、無口になる性分なのである。


あ~そうだ、

一つだけ、聞いてみたんだった。


「一人だけ韓国に行く事について、私に悪いな~とか思わないの?」


「思わへん」と、きっぱり言われた。


「お前、よく旅行してるやんか」


「それって、旅行じゃなくて里帰りって言うんだよ」

むかつく気持ちを抑えて、静かに言い返した。


「北海道やんか。それは旅行のうちや」



いいかい旦那、思い返してごらん。


結婚する前に「一生北海道に住む」と言ったのは誰だっけ?


結婚してから1年も経たずに「京都に帰りたい」と泣きついたのは誰?


当時25才の、悲しみに泣き濡れる私を連れて京都のど田舎に戻った。


戻った年と、次の年、北海道へ里帰りした。


が、

その後10年以上、北海道へ行く事はなかった。

なぜなら、帰るお金がないから~。

お盆もお正月も、旦那の実家で立ちっぱなしでオサンドン。

舅、姑、兄嫁二人、甥っ子、姪っ子、その他大勢。

25才からずっと、懸命に旦那の血縁者さま達に尽くしてきたのよ。


ここ10年ほどは、なんとか2年に1度、北海道へ帰れるようになった。

北海道へ行く前、1ヶ月ほどは夫のイヤミで針のむしろ。

そのツンツンの針に耐え、母の顔を見に行くのだ。


それを旅行?

だから「ワシだけ韓国に行くのは全然悪いと思わへん」?


パスポート申請から戻った夫は、韓国旅行の事で頭がいっぱい。


「おい、ウォンのレートってどのくらいや?」

「知らない」

「調べてくれやー」


「おい、韓国旅行へ行った友達の話では…あーでもないこーでもない」


あのぉ、私、お留守番なのですが。


お留守番組に対して、配慮がなさすぎなのでは?


そもそも、韓国旅行を勧めたのは私。

韓国旅行と法事が重なっていたけど、

「例年私だけ行ってる法事だから、気にしないでいいよ」と天使のような

言葉を差し上げた。


ほーい、ここでブログタイトルの「天使」が出てきた。(笑)


時間がかかったわー。




夫は、店のお客さんから韓国についての情報を仕入れてくる。

そして、帰宅すると、その話を私に披露する。


いらん。どうぞ、おかまいなく。


胸の奥から「悪魔」が突き上げてくる。


「そういう話は、長女としてよ」と言ってしまった。


正当な意見でしょ?


うれしがる夫と一緒に、楽しく韓国談義をするほど、わたしゃ人間が

できてないよ。


2泊3日の韓国旅行。


この際、夫に内緒で弾丸北海道ツアーでもしたろーかと思ったが、

あいにく「ナカビ」に法事がある。

むーーーん。



続く


そう、まだ続きます。


また、ちょっとした展開があるのです。


乞うご期待。(笑)