肉挟みナスのグラタン


蝉の声はいつしか虫の音へと変わり、気温も下がり、それと同時に温かな食べ物が恋しい季節になってきました。


先日ナス農家の方に、「これから先は皮が固くなってしまうから、柔らかいのはこれが最後だと思うよ」と言われ、この季節最後の味を堪能するべく長岡ナスを買い求めてきました。

夏の間は極力使用を避けてきたオーブンでしたが、今回は厚切りナスに豚ひき肉を挟んだものをトマトソースで煮込み、更にチーズをのせグラタンにしたものを作ることにしました。

ナスはいつも言っておりますように身体を冷やす作用のある代表格です。しかし、今回のようにお肉と一緒にしたり煮込んだりすることによりその冷えの作用を緩和してくれ、熱々をいただくことにより身体を芯から温めてくれるので、今の季節のように身体がまだ温度変化などになじんでいないようなときには特にお勧めの調理法です。

トマトは色んな野菜と相性がいいですが、中でもナスとトマトは近縁関係にあるというだけあって、この二つの野菜の組み合わせは抜群の相性です。

今回は、以前にご紹介しました身のしっかりした型崩れしにくい丸い形の長岡ナスを厚めに切り、間に豚挽肉を挟みトマトソースで少し煮込んでみました。

長岡ナスはこの地方特産のものなのでハンバーガーのように挽肉を挟みましたが、長ナスを使う場合には、縦四つに切り込みを入れその中に丸めたひき肉を詰めるようにすると見た目にもよりおしゃれな感じに出来上がります。

また長ナスは、長岡ナスに比べもう少し収穫時期が長いので、これからの季節こんなお料理でちょっとイタリアンを楽しんでみてはいかがでしょうか?




ナス 肉挟みナスとトマトソースのチーズグラタン とまと

材料   3~4人分

トマトホール缶  2缶     身をざく切り
ニンニク     1/2片    
玉ネギ      中1ヶ    みじん切り
オリーブオイル  大さじ2
塩        小さじ1/2
水        1カップ
ベイリーフ    1枚
パセリの茎    1本

豚ひき肉     300g
塩        小さじ1/2
白胡椒      少々
みじん切りパセリ 大さじ2
水        50cc~
丸ナス      2~3ヶ・・・長ナスの場合は、小さめ6~8本
片栗粉      適量

塩、白胡椒    少々
ピザ用チーズ   200g~

作り方

1)ニンニクをみじん切りにします。この時、ただみじん切りにするより、包丁の平らな部分をニンニクにあてがい、その上から手でたたきつぶすように砕いてからみじん切りをすると香りがより立ちます。
2)浅めの平鍋、もしくはフライパンを火にかけ温め、オリーブオイルを入れ塩小さじ1/2 と1)のみじん切りしたニンニク、そして玉ネギのみじん切りを入れ焦げないように気をつけながら玉ネギの色が変わるまでよく炒めます。
3)缶詰のトマトをざく切りしたもの2缶分と水カップ1、ベイリーフとパセリの茎も加え一度煮立てアクを取ります。火を中火にし、焦がさないように時々かき混ぜながら半量位になるまで煮込みます。
4)トマトを煮ている間にナスの肉挟みを作ります。ナスはへたを切り、1cm位の厚さで2枚一組になるように輪切りします。もし大きいナスの場合は、まず半分に切ってからそれぞれを1cmの厚さに切ります。長ナスの場合はへたを切り先の方から四つに切り込みを入れます。
5)挽肉をボールに入れ、塩小さじ1/2を加え手で粘りが出るまで良く練ります。塩を先に入れることにより肉の結着が良くなります。粘りが出たら、白胡椒少々を加え、水50ccを3回に分けて加え、最後の水を加えるときにみじん切りしたパセリも一緒に加え、その都度良く混ぜ合わせますが、練り上がったときに挽肉が柔らかめのひとかたまりになるように、水が足りないようだったら様子を見ながら少し足します。練るときに水を足すのは、煮込んだときに挽肉が縮みにくくするためです。
6)1cm厚に切ったナスの片面に片栗粉を付け挽肉を挟みます。
7)3)のトマトソースの中に挽肉を挟んだナスを重ならないように並べ、ナスの上にもトマトソースがかかるようにして蓋を閉めて中火の弱火にして、焦げ付かないように気をつけながら時々ナスの位置を変えたり、トマトソースをかけ直したりしながら挽肉の中まで火が通るように、20分位煮込みます。トマトソースを塩、胡椒で味を調えます。
8)オーブンに入れられる大きく少し深めの皿に7)のナスを移し替え、上からトマトソースをたっぷりかけ、更にその上にピザ用チーズをかけ、オーブンに入れグリルにして表面に軽く焦げ目がつくまで焼きます。