すっかり日が短くなり、日増しに寒さが増し、寒さが苦手な私にとっては苦痛の季節の到来ですが、寒い時期を旬とするタラ類などがおいしさを増し、食いしん坊でもある私にはとっては嬉しいという、何とも複雑な気持ちで迎える季節でもあります。
タラの中でも助宋ダラは調理して食べるだけでなく、練り製品を始め塩漬けたらこや明太子、干物等々加工食品としても身近で最もよく使われるお魚です。
最近では、気候変動などにより資源の枯渇などの問題が出てきてだんだん庶民派から遠ざかっていっているお魚でもありますが、それでも新潟県の方々は助宋ダラ好きの方が多いようで、お魚売り場では何時いっても見かけないことがないほどです。
タラ類は、味良く、癖もなく、その上白身なので和、洋、中どんなお料理にも使うことが出来る万能なお魚なので、我が家でも度々食卓に上がります。
少し前の料理教室でもこの助宋ダラを使いました。
たまたまその時買い求めた2匹の生タラには共にタラコ(卵)が入っていました。教室で使ったのはお魚の身の部分だけだったので、夕飯にはそのタラコを使ってパスタを作ってみました。
今まで塩漬けのタラコを使ってパスタを作ったことはありますが、生のタラコを使うのは実はこれが初めてでした。
パスタを作る前は、塩漬けタラコのパスタとそれほどの違いはないのではと想像していたのですが・・・
出来上がったものは、塩漬けタラコとはひと味もふた味も違う、かといってエビやホタテ貝といったシーフードともまた違う、何にも例えようのない極上のパスタになりました。
ちょっと表現力が足りず、残念ながら上手くこのおいしさをお伝えすることが出来ませんが、生タラコだけが店頭に並ぶこともありますので、一度このパスタの味を確かめてみてはいかがでしょうか?
生タラコのパスタ
材料 2〜3人分
乾燥パスタ 200〜300g
水 3L・・・・・・・・パスタ100gに対して1L
塩 30g・・・・・・・水の分量の1%
生タラコ 二腹
オリーブオイル 大さじ2
ニンニク 小1片 薄くスライス
赤唐辛子 1本 種を取り除き、細い輪切り
ベイリーフ 1枚
白ワイン 70cc
塩 小さじ2/3
胡椒 少々
バター 20g
みじん切りパセリ 少々
作り方
- 生タラコは、一腹を一本ずつに切り分け、袋の端を手で押さえ、スプーン等を使ってタラコの卵をしごき出します。同様に残りもしごいて出し、残った袋の部分は捨てます。
- 大きめの鍋に上記の割合で水と塩を入れ沸騰させ、パスタがバラバラになるように入れ、くっつかないように1〜2分箸でかき混ぜ、袋に表示された時間、もしくは好みの固さになるまで茹でます。
- パスタの茹で上がりに合わせるように生タラコのソースを用意します。
- 温めたフライパンにオリーブオイルを入れ、中火でスライスしたニンニク、輪切の赤唐辛子とベイリーフを加え、香りが出たら白ワインを注ぎ、火を強めて少し煮詰めます。
- 袋から取り出した生タラコを加え、焦げ付かせないようにかき混ぜながら全体に火を良く通し、塩、胡椒で味を調えます。
- バターを加え、バターが溶けかかったところへ湯切りしたパスタを入れ、全体を手早くあえ混ぜ、皿に盛りつけ、上に残りのパセリをのせます。