家族の中に病人がいると2、3日のうちはいいのですが、長期化してくると何となく家族のテンションも下がってしまいますね~。

そう、体調の芳しくない人がいる我が家も、テンションが下がりつつあります。とにかく具合の悪い人がいるのですから、仕方ないといえば仕方ないのですが・・・でも、そんな家族の気分を和らげられるようにするのが、料理人のつとめとばかり、毎日奮闘しています。

今回の我が家の病人は、本当に限られた食材しか使えないとはいえ、お腹を壊したり、高熱で食欲が大きく減退しているといった状況ではないので、特別な病人食を作らなくてもよく、また家族も同じ食事で済ませられるので助かります。

我が家の朝とお昼はパン食です。朝は、自家製の食パンと紅茶、それと野菜炒めかスープで頂きます。コーヒーは体の熱を取る作用があるので、まだ体が充分に活動状態に入っていない朝は、コーヒーではなく紅茶を飲むようにしています。そして、野菜炒めは、もやしをメインに使うことが多いです。また、朝に少しの油を使うことによって代謝も促されます。また、スープは消化も早いのでより体が早く活動体制を整えてくれます。

もやしは、植物にとって最悪の光のない環境の中で成長するため、あのひょろひょろとした容姿に似合わず、すごいパワーを秘めています。その力は漢方薬(正式には、漢方薬に使われるのは、黒大豆もやしだけです)にも使われるほどですから、我が家でも、このパワーをもらうべく1週間のうち半分は、もやしと他の野菜類とで炒め物をします。

そして、体も活発になっている昼食には、野菜をたくさん使った自家製パンのサンドイッチとコーヒーで頂く事がほとんどです。

今回は、この朝と昼のメニューにほとんど変わりはなく、残るは夕飯だけです。

限られた食材だけとなると、何となくメニューがマンネリ化してくるのでなんとかしたいとは思うのですが、しかし、帰宅も遅いので、そんなに手間のかかったことはできません。

そんなときの裏技は、器を代えたり、食卓をちょっと飾ってみたりして雰囲気を変えることです。
こうすると、同じメニューでもちょっと目先も気分も変わります。

丁度、たくさんの大葉とあえて畑で大きく育てられた瓜のような大きさのキュウリ、そして、今は珍しい和イチジクを頂きましたので、今日は、デザートまで付いた夕飯にすることにしました。


今日のメニューは、
*だし汁をかけていただく大葉飯
*カボチャ、ナス、こんにゃくと白身魚揚げの煮物・・・「白身魚揚げ」は商品名です。小振りのがんもどきのお豆腐を白身魚に代えたような物で、ふわふわの食感です。
*キュウリの梅酢和え・・・塩揉みしたキュウリを梅酢で和え、上にゆかりを彩りに振りかけます。
*和イチジクのコンポート・・・イチジクの皮を剥きお鍋に入れ、少しの水と砂糖、ホワイトラムを加え煮ます。


という本当にありふれたメニューですが、ご飯をちょっとアレンジしてイチジクのデザートを添えることで気分がかわり、お陰でご飯が足りなくなってしまうのではないかと心配するくらいでした。

このメニューの中から、お茶漬けのようにサラサラッといただけるだし汁をかけていただく大葉飯のご紹介をします。


紫蘇 だし汁をかけていただく大葉飯 紫蘇

材料

温かいご飯     
大葉    みじん切り
炒り白ごま

長ネギ  白い部分を長さ3cmくらいに切り、端から縦に細く切り、冷水に放ち白髪ネギをつくる

だし汁   白だし、昆布だし、日本酒少々、醤油でかけうどんの濃さ程度のだし汁を作ります。最後に、乾燥岩のりを加えます。

作り方
1)温かいご飯に大葉、ごまを加え、混ぜます。
2)大葉ご飯をお茶碗によそり、白髪ネギをのせ、上から熱々のだし汁をかけます。

乾燥岩のりが無い場合は、のりを手でもんで細かくした物を白髪ネギと共にご飯にのせ、その上からだし汁をかけます。