家族の協力を得るために

由美ちゃんとの受験勉強が始まりました。

まず最初にしたのは、家族会議です。

夏休みの残り日数は少なくなっているし、受験までだって、もうそんなに日がない。

でも、カリカリして家族みんなが嫌なムードになるのは避けたい。

だから、どうやったら楽しく勉強できるか、みんなが我慢しないで楽しく過ごせるか話し合ったんです。

「由美ちゃんね、附属中学を受験したいんだけど、ためしに試験問題やってみたら算数１６点だったんだ～。」

「１６点って何点満点で?」

「１００点満点で。」

「..........。」

舞も拓哉もコリャ大変だって顔。

「それでも由美ちゃん挑戦したいんだって。

みんな、由美ちゃんがよく勉強できるように、手伝ってくれるかな?」

「え～！沖縄いけなくなっちゃうの?」

「どこにも遊びに連れて行ってくれないの～?」

不安げな顔の子供たち。

そこで、まず、みんなのやりたいこと書き出してみました。

８月末には沖縄に家族旅行に行きたい。

お正月には仙台のおばあちゃんのところに行きたい。

ハリーポッターの映画は見たい。

由美ちゃんが勉強している間のテレビやゲームはどうする?

家族みんなで一つ一つ話し合いました。

その結果、旅行はどっちもみんなで行く。

テレビやゲームは、勉強の邪魔にならないように、音が出ないように、ヘッドフォンを使ってやる。

お母さんが由美ちゃんと勉強している間、舞と拓哉がなごみちゃんの世話をしてくれる。

寝るときは、パパがなごみちゃんと寝てくれることになりました。

やりたいことは我慢しない。

できることは協力する。それでいいんだよ!

子供たちの顔に笑顔が戻っていました。

みんなが由美ちゃんの受験を応援するって言ってくれました。

つづく

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