この時期になるとありがたいことに犬のしつけに関しての相談件数も増えてきます。
そこで最近増え始めたのが、
「ウチの子が最近吠えるようになったんですが、どうすればいいですか?」といった内容。
いやいや。
無料相談窓口ではないよ
何度もレッスンをご利用してくれた方だったり、卒業後も預かりを利用してくださってる方だったり、そんな知ってる仲だったらいくらでも相談は受けます。
でも、会ったこともない見知らぬ人に無料相談を受けるほどお人好しではありません。
それが仕事に確実につながるような相談内容だったらお答えすることもありますが、メールの文面を見て性格などある程度理解できますし、性別や年齢もある程度当てることもできます。
今回は何が言いたいかというと、タイトルにもあるように技術の対価についての話です。
私は生まれ持って犬のしつけに対して知識を持っていたわけでもないです。
その技術を得るために私はお金を払い、その対価として犬のしつけの技術を得てきたわけです。
その技術をどのように生かすかはその当人次第ですが、現在の私は仕事として技術を生かそうと思っている訳であって、すべてボランティアのためだけに生かそうと思ってはいません。
最初に話しましたが、知ってる方であれば時間が許す限り立ち話でも相談に乗ることだっていくらでもありますし、それをめんどくさいと思ったことは一度もありません。
むしろ、その飼い主さんとワンコのお世話をしたことを誇りに思える瞬間でもあります。
無償で技術を提供するというのは、それなりの信頼と関係性を持っているからであって、あくまでも私側が判断することです。
ある車屋さんの話ですが、
お客さんがいる目の前ですぐ終わってしまう作業でも、お客さんを一度家に帰らせるそうです。
なぜか?
5分で終わってしまう作業を目の前で見てしまうと、これは簡単な作業だからお金は払う必要はないんだと。
だから、「どうも〜」といってお金も払わず帰ってしまうお客さんも過去に何人も見てきたそうです。
つまり、ドライバー1本で数分で直せる作業でも、あらゆる工具を使って何週間もかかる作業でも、その人の技術(手間賃)に合う対価を客さんは支払う必要があるのです。
払う払わないかはあくまで作業してくれた側が決めることですよね?
そのことを個人で仕事をしてる人たちって軽く見られすぎてる気がして…
私の仕事に例えて言えば、本気噛みする犬にしても、散歩の引っ張りにしても、トイレが下手なことにしても、基礎練習をしたい人にしても、みなさんから同じ料金をいただきます。
悩み相談の種類は違っても、飼い主さんと犬に対する時間の割き方にそれほど大差はないと思ってるからです。
期間が長くなるか、短くて終わるかはその飼い主と犬たちによって変わりますが。
先日も、おそらく衝動的に犬をお店で買った方から相談のメールが届きましたが、明らかにテンパってる様子が伝わってきて長〜い文書が書かれていました。
これを見た瞬間に、「あっ…絶対に続かない人だ」と
翌日、予想した通り、もう少し様子を見て見ますといった内容のメールが届いていました。
傾向としてもう少し様子を見ますという人たちは、2度と連絡来ません
つまり、それぐらい軽い気持ちで連絡してくるのです。
こちらはメールを見て考え、それに対する答えを送っている訳なので、細かいと言われるかもしれませんが技術を提供している訳です。
でも、相手からすればそんな意識は皆無でしょう。
私から相談に乗りますよ!とか、私から話を持ちかけたケースはもちろん除きますよ
TeamLeaDogから譲渡されていったワンコと、その飼い主さんの相談にはいくらでものりますし。
姉が看護師で昔言ってたのが、お友達から「こうした症状の時はどうしたらいいの〜?」というような相談を多く受けてきたそうです。
その時、姉の心境は
「お前の主治医じゃねーよ」と
そりゃそうですね。
家族だったらその知識をフル活用するのは当たり前ですが、ほとんど会ったこともない知り合いなどに、気軽に相談されるというのは少なからずストレスを抱えるものです。
簡単に断れないですし
サービスするかはどうかは相手が決めることであって、相談者が勝手に判断することではありません。
おいくらになりますか?とか、少し対価を支払う意思を見せてくれるだけでも違うものです。
お土産渡すとかね
私は結構渡す派です
無償で技術を提供するというのは聞こえはいいかもしれませんが、果たしてそれが正義として認められてしまうのは如何なものかと思います。
皆さんはどう思いますか???