左利きのサッカー選手って、ドリブルの時に軸足で2ステップをすることがあります。

特にターン(方向転換)の時に多く見られる動作です。

 

こうした動作は右利きの人にはあまり見られません。

その理由はよく分からないのですが、左利きに特有な動作なのかも知れません。

 

そこで、今日は「とも」のターンと2ステップを、身体の使い方の説明を交えながらお話します。

 

 

 

1.左利きの2ステップ

 

左利きのサッカー選手で有名なのはメッシですよね。

2ステップは、ターン(方向転換)の時によく見られますが、軸足を2度「トン、トン」と地面を突く動作のことです。

特に、ドリブラ―に多く見られ、アウトを使って抜く時の動作が典型的ですね。

 

左利きのドリブラーは世界的にも多いですが、全員が2ステップという訳ではないと思います。例えば、前回の記事でもご紹介したように、ディマリアは2ステップではなく、ヒザ抜きを使ってターンをしていますよね。

「くにゃくにゃ」した動きですが、身体全体をクッションのように使っています。

そうした意味では、あえて2ステップを使わなくても、スムーズなターンが出来てしまう…、ということなんだと思います。

 

 

 

2.「とも」の2ステップ

 

最初の動画の後半で、「とも」がカットインの2ステップをしているので、ちょっと動作解析をしてみましょう。

この場合の、2ステップは前回の記事でお話したとおり、ヒザ抜きやみぞおち抜きもしています。

だから、ヒザや足首の負担はありません。

2ステップの直後に体勢を立て直すため、身体を「くの字」に曲げ→みぞおち抜き:反射の動作を使っています。

板バネのようなバネ作用ですね。

参考記事:自然でスピーディーなカットインのコツ!

 

ここで、前回の記事でご紹介した「とも」のカットインの動画(0:43以降のシーン)をご覧ください。

おやっ?

最後に左方向へターンをしているのに…、よく見ると2ステップではないですよね。

 

ホバークラフトのように、「すーっ」と地面を滑るようにしています。

しかも両足を揃えて…。

 

実は「とも」のターンは、2ステップを使ったり使わなかったりします。

むしろ、メッシみたいに2ステップの方が多いかも知れません。

その理由は、2ステップの方が鋭角的にターン出来るからです。

また、自分のドリブルとステップのリズム感が合うのかも知れません。

 

ただし、2ステップを使っても使わなくても、みぞおち抜き、みぞおち抜き:反射、ヒザ抜き、バネ作用などの動作はほぼ変わりません。

だから、ヒザや足首の負担もほとんどありません。

 

 

 

3.2ステップの別の使い方

 

次の動画は、1対1・ゲームの記事でご紹介した練習メニューです。

0:14のシーンで2ステップを使っています。

たぶん、本人は無意識で使っていると思いますが、ちょっとしたフェイントになっていますね。

私も、釣られて動いてしまいましたびっくり

 

ここでの2ステップは、カットインの2ステップと同じ動作なので、みぞおち抜き、みぞおち抜き:反射、ヒザ抜き、バネ作用を使っています。

最初のステップも合わせれば、3ステップになるかも知れません。

ここでの2ステップは、基本的には相手を左右に揺さぶる動作であって、右→左にターン(方向転換)していますよね。

これって、何かのフェイントに似ていると思いませんか?

 

 

 

4.2ステップはマシューズフェイントの動きに似ている

 

マシューズフェイントは相手の前で、イン・アウトの動きを使いますが、これって左右(横方向)の体重移動が必要です。

 

体重移動と言えば、カットドリブルですよね。

 

ここで私が何を言いたいのか?と言うと、2ステップは、みぞおち抜き、みぞおち抜き:反射、ヒザ抜き、バネ作用だけではなく、体重移動も必要だということです。

しかも、スムーズな体重移動のためには、高重心であることが絶対必要なんです。

参考記事

カットドリブルと身体の使い方

カットドリブルと体重移動

 

それと、チョット余談ですが、左利きの選手って、子どものころから右利きの選手が右足を出して来たところを狙って、ヒョイっとアウトで抜くことが多かったと思います。

そうした場合、右→左への体重移動も必要なので、左利きの選手は子どものころから体重移動の感覚が優れているのかも知れません。

また、左利きでマシューズフェイントをよく使う選手は、2ステップであることが多いようです。

 

 

 

 

5.メッシは高重心

 

次の動画は、毎度おなじみのタイツ先生の動画です。

ここでは、メッシは胸辺りに重心があると説明しています。

要するに高重心ということですよね。

 

もちろん、一本歯下駄トレーニングをしていれば自然と高重心になります。

参考記事

一本歯下駄トレーニング その1

一本歯下駄トレーニング その2

一本歯下駄トレーニング その3

 

ということは、

一本歯下駄トレーニングをしていれば、いずれは、みぞおち抜き、みぞおち抜き:反射、ヒザ抜き、バネ作用、体重移動がスムーズになるので、右利きであっても、2ステップが使える…。

という仮説が成り立ちます。

 

実際のところ、「とも」が左利きなので実験出来ませんが、読者の方で右利きの方は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

スムーズで鋭角的なターンが身に付くはずです。

 

2ステップは、前回の記事でご紹介したヒザ抜きカットインとは別のテクニックです。

ご自分のプレースタイルに合うテクニックを探究するのも良いことではないでしょうか?

 

よろしかったら参考にしてくださいニコニコ

 

 

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