日経Linux4月号について | FON*Mac Wiki* Blog

日経Linux4月号について

3月7日に発売された日経Linux4月号にて『2000円ルータを改造しよう』という連載が始まりました。

日経Linux4月号
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/MAG/20090306/326102/

※これから書くことは決して2000円ルータを改造しよう』という連載記事を進めるものではありません。 つきましては本文内容などについての説明もしていません。 

この『2000円ルータを改造しよう』タイトルからしてまさかと思って実際に書店で覗いてみたらはやり2000円ルータすなわちLaFoneraのことを言っていた。

元々FONルータのLinuxベースのファームウェアで動いている。
ということで日本にFONが上陸した当初からOpenWrtやDD-Wrtを乗せ換えて改造をされている方がいることは良く分かっている。
(ググってみたらたくさんでてくる)

ただ、FONのサービスというのは”ユーザ同士がFONルータを設置することでいつでもどこでもインターネットを利用できるよう”にするためにプライベートとパブリックと他のバッファローなどが出している無線LANルータとは少々ことなる仕組みを持っている。
それによってFONというWiFiコミュニティーはなりったている。

それをOpenWrtやDD-Wrtに入れ替えてしまうことでその機能は失ってしまう。
そういうことでいっさいこれまで触れることをしなかったし、これからも改造については触れるつもりはありません。

ブログなどで改造方法などを書いているものには必ず「自己責任で」ということが書かれている。
それはさておき、FONというものがどういうものなのかということを無視して単に格安で購入できるルータであるということだけで、改造目的で購入するというのはどうだろう?ということが優先されている。

現在、DSやPSPやiPhoneなどを改造するためのソフトや方法を紹介しているものがネットにたくさんあり、また書店へ行けばそういったことを専門にまとめてある雑誌などもたくさんある。

ただここで言わせてもらいたいのは日経というビックネームが本来のFONの主旨を無視して改造することを雑誌で連載することがいいことなのかどうかである。
FONの本来の機能を消し去ってしまうことになる訳だから当然FONにとっても、ユーザにとってもなにも利益にはならないし、リテラシーとして日経という巨大ブランドを背負っていることを考え連載をやめるべきと思う。
こういう雑誌によってFONにとって、ユーザにとって不利益がおこることでFONとしても今後なんらかの対策が行われFONのコミュニティーの輪の広がりに影響がでてしまった場合、日経Linuxはどこまで責任を負うつもりなのだろうか。

「とりあえずFONのルータが売れるのだからいいではないか」
「認証もなく利用できるようなったのでだれでも利用できるようにしたからいいだろう」
という意見もあるかも知れないけど、ユーザの利益には全くならないし、FONのビジネスモデルにも合わないはずだ。

一応FONについての説明も書かれているので、宣伝をしているのだからいいだろうってぐらいに軽く見ているのかもしれないが、全く意味をなしていない記事のメインはあくまでも格安のルータを改造するということなのだから、必ず2台購入して1台はそのままFONのアクセスポイントとしてユーザ登録をして利用するなんてことは考えられない。

改造についてブログなどを検索してみると、
「ユーザ登録をしていないのだから改造してもFONの規約に違反しない。」
ということを書いているものもあった、日経Linuxも同じように考えていると仮定すると、現在FONは家電量販店などでの販売を開始して販路を拡げ、FONのアクセスポイント、FONコミュニティーの更なる拡大をめざしているが、状況によってはFONのサイトからのオンライン購入のみになり、先にユーザ登録をした者だけが購入できるようにシステムを変更することも考えるのではないだろうか。
そうなるとFONにとってユーザにとって更なる不利益を被ることになる。