お腹がへったら漕ぐ日記




映画監督の森田芳光氏が去年暮れに亡くなられた。



彼の代表作の一つ 『家族ゲーム』 は自分の人生でもかなりの影響を与えた映画なのだ。 人生に影響といっては大げさだけれど、笑いや間のセンスが相当に気に入っていたのだ。 それこそ当時5回位は見たし、この作品で森田氏は監督以外に脚本まで手がけられていたと知って、『この人は天才や』と子供ながら思ったのを覚えている。



そして監督が亡くなられたのを機会にもう一度見ようとDVDを借りてきて見ましたら、その当時感動した感覚は蘇るは、台詞回しも殆ど覚えているは、センスはまったく色あせてないわで感動しきり。 それに加え、その色褪せ無さぶりと、東京の湾岸地帯を舞台にしたその景色の変容ぶりとのギャップに驚き、その二十数年の時間に見る町の変化を確かめたくなった。

 
 


お腹がへったら漕ぐ日記



『沼田君ちあれですか、沼田君ち』 と、出勤するホステス風の人に聞く場面。 



ロケーションは嘗て湾岸にあったであろう古ぼけた倉庫街に建つ集合住宅。

この場所は勝ちどき駅から徒歩10分程のところだけれど、今や倉庫街など全て取り壊され当時の面影は微塵もない。 と言うか逆に当時からあるのはこの集合住宅と学校だけと言った風情に変わっていた・・・




お腹がへったら漕ぐ日記



毎回松田優作演じる家庭教師の登場の仕方がまた良かった。



『うらしま』 なる舟に乗ってやってくるのだけれど、そのシーンで正面に見える沼田君が住む集合住宅、そしてそのロケーションの雰囲気が分かる。・・・・が・・・・





お腹がへったら漕ぐ日記



驚愕。





実は、約10年程前よくこの辺りにきていたが、その頃はまだ古ぼけた倉庫街もあったし、コンビニすら殆どないような寂しい場所だった。  そう。 これだけ超高層マンションが林立したのは僅かこの10年間のことなんですよね。 銀座から徒歩圏内のこの地がうら寂しく取り残されていたことが不思議なんだけど、こんな大変化は大江戸線勝どき駅が出来てからなんだよなー・・・





監督の遺作になってしまった 『僕達急行 A列車で行こう』 が今月24日から公開されるそうです。 




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