お腹がへったら漕ぐ日記



Lamborghini Titanium Italy, 1984

 
 




ランボルギーニの自転車と聞けば創業者のフェルッチョ・ランボルギーニの息子がやっている


トニーノランボルギーニ (←クリック)というネタ?的自転車しか思い浮かばない人も多いかも知れないが、


フェラーリやポルシェが比較的まともな自転車を造る前に、このようなスペシャルな一品を売った時期があった 


1984年代のこと



 
 


人の自転車を見るとそれぞれに自転車ヘの拘りがあるように見えて


その拘りは、本のコマーシャリズムに煽られたもの、知り合いの自転車の影響、・・・・等いろいろあるのだろう。


私の場合その大きな拘りの一つはやはりチタンフレームということになります。


何故に?と思い返せば、やはり中坊の頃に見たこのチタンバイクの存在が忘れられないからとしか言えない。







当然、De Rosa、Cinelli、Rossin、OLMO・・・等憧れの工房はあって指をくわえてみていたのだけれど、


ある日突然サイスポだか何かに掲載されたこのバイクには目も心も奪われたのを思い出すのです。


中坊の頃に既に、カラフルに塗られたフレームではなく無骨に鈍く光るフレームにひかれたというのは


やはり金属への憧れといいましょうか? 何かそう言うモノに憧れを持つ素養があった様に思えます 






まあ、スーパーカー世代ですので単にランボルギーニという名前にやられたのかとも考えましたが、


当時発売されたオメガ ラ・チタンというチタン製の時計にも胸躍らせた記憶もあるので、


やはりチタンという少なくとも当時はエキゾチックに聞こえたその金属の魔力を感じていたとしか思えません 







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                                                   Picture found at Speed Bicycles  





チネリやデローザのカンパスーレコ仕様で40~50万円位だった時代に 


この自転車は当時確か100万円というベラボウな値段が付いていた事だけは覚えています。


只、考えると貨幣価値を除けば今の価格と似たり寄ったり。


というか、パッソーニ辺りでスーレコで組む値段より全然安いやん・・・・






いやいや、違います。 全然違います。


LitespeedやMerlinの創業が1986年ですから、それらの商業的に成功した工房が存在するより以前、


更には、今のようにチタンのコップとかメガネとかゴルフクラブなんてのもなければ


まだまだチタンといえば宇宙船や戦闘機などに用いられるエキゾチックな金属という印象の頃


当然チタンの自転車等といっても選択肢もなく、チタンフレームに対する敷居の高さは半端ではなかった


パッソーニ辺りでスーレコ ・・・・等という平行移動的比較するような対称ではなかったのです  






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Speedwell Titalite





実は以前より自分にとってのチタン自転車の感情的なルーツにあたるこの自転車が気になっていて


調べていたのですが、Speed Bicycles  なるVisual Musiun Collectionに発見しました。


そしてその説明を見るとこれを造ったのが、イギリスのバーミンガムにある(あった)Speedwell社とあったのです 






当時、ランボルギーニ社のフラッグシップであったカウンタックが鋼管構造であったので、


自社でシャーシを溶接して作っている流れから優秀な溶接工も沢山いて、


当然のようにチタンフレームもランボルギーニ社製だと思っていたのだけれど・・・・





 

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Luis Ocaña





Lamborghiniのチタン製自転車が Speedwell社製だと分かれば当然調べたくなって、

 

調べてみますと Raphaのサイト (←クリック)の中におもしろい記事があったのですよ

 




1970年のブエルタエスパーニャ、1973年のツールドフランスの覇者であるLuis Ocaña  (←クリック


のことが書いてある 


チタンフレームでレースに出た初めてのプロ、そして73’ TdF覇者 



 
 



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当然当時のクロモリとの比較だろうけれど ・・・・ 40%Lighterはともかく 3倍強い      


ってことはないだろう。







72年頃から世界で始めてチタン製自転車を商業ベースで製造。


オカニャのツール優勝もあったけれど、


今日のような ツール優勝バイク = 商業的に成功 という程のセールスは得られず、


その理由として、イギリスの政治的、工業的な混乱の他、


この手のバイクを買う人が求めるニーズに沿わないデザイン(ロングホイルベースなど)があったようだ。


その後デザイン変更等により評価は上がるも、そのあまりにも手間が掛かる製造に供給が追いつかなかった。 


(当時は現在のようにアルゴン溶接ではなく真空チャンバーの中で溶接を行っていた)

 
そしてこの美しいバイクに相応しい評価を得る様になった77年頃にはチタンフレーム製造から撤退したそう
 
当然に高価格なこともあって現存するspeedwell社製のバイクはかなり少ない







疑問は尽きないのだが・・・・


Speedwell社とLamborghini社の関係、そしてLamborghini社が何故自転車を売ることになったのか?


Speedwell社がチタンフレームを撤退したのが77年頃、


そしてランボルギーニ社がチタン製自転車を発売したのが80年代 ・・・ 空白の数年は?


どなたかご存じの方がおられたら教えていただきたい。 







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                                                     Picture found at autoblog.nl
 

 
お ま け





廃気熱でカーボンが溶けるってのはさておき

 

Litespeed という名前 ・・・・ Lght と書かず Lite とする辺り、そしてSpeed

 

Speedwell のチタンフレーム Titalite から部分的にくっつけて命名したのではないか?と思うこの頃です


 



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