社名: 塩熊商店
住所: 枚方市三矢町3-21
事業内容: 雑貨と塩の販売。
お話を伺った方: オーナー小野仁子さん
リスナーにひとこと:
暮らしが楽しくなるもの、いろいろ揃ってます。是非お越し下さい。
「塩熊」といえば、みなさんご存知の方も多いと思います。かつて宿場町として栄えた京街道沿いにある、江戸時代から続く塩問屋さんで、今は建築資材業者として枚方でも有名な会社です。
『塩熊商店』は、その塩熊の11代目である、小野さんが、婿養子に入られた旦那様ひろあきさんとオープンさせた雑貨店です。
昔の京街道を彷彿させるような、歴史情緒ある漆喰の壁に瓦屋根の建物に屋号の『塩熊』の看板が堂々と掲げられており目を引きます。
お店の中には小野さんがこだわって探してきたインテリア雑貨が、ところせましとならびます。
コンセプトは、『古くて懐かしいもの』
おばあちゃんの家にあったような、それでいてモダンでオシャレな、
若い人がおばあちゃんの家に住むことになったらこんなインテリアを楽しむだろうなぁ、というイメージで集められた雑貨たちは、たしかに何処か懐かしくて、家にあるとホッコリしそうなものばかりです。
中でも私が一目惚れしたのが、お店の天井からつるされたランプです。
昔の山小屋にあったような、鉄で出来たお皿みたいな傘に、洋梨みたいな形の白熱灯がくっついていて、
とても優しい明かりなんです。
この白熱灯は、あのエジソンが作った世界初の電球と同じ形で、東京の下町で職人さんが吹きガラスでひとつずつ手作りしているものだそうです。
しかし、LEDランプの普及により白熱灯の需要が減ってしまい、ついに先日下町の工場も閉鎖してしまったそうです。
もう2度と手に入らない貴重な白熱灯のランプです。
他にも人気なのが、小野さんこだわりの昔ながらのホウキ、タワシなどのお掃除グッズ。
枚方のホウキ問屋さんから仕入れたホウキは本当に隅の隅まではけるとハウスキーピングのお掃除専門家がずっとリピートで買ってくれるほどの使い心地だそうです。
しかもいちど買えば10年は持つそうです!
さらに、お店の奥には、昭和初期のお茶碗が非常にきれいな状態で売られています。
じつはこちら、小野さんが、実家の蔵の中を整理していたときに、昭和初期のお皿のデットストック品がどっさり出てきたそうで、それもお店の雰囲気にぴったりなので、お客さんに楽しんでもらおうと置いているそうです。
昔ながらの、小さめの、蓋が付いているお茶碗は、ご年配の方がみて、懐かしい!と会話が弾むそうです。
昔のものなので、柄も全て職人さんの手書きで味わいがあります。
そんな雑貨に混ざって、お店の中ひときわ目をひくのは、やはり『塩コーナー』です。
これぞ、塩熊商店の本来の看板商品です。
江戸時代に小豆島から鍵家の裏の船着き場に届いた塩を小分けにして売っていた「塩屋」であった塩熊商店。
代々の長男が 熊太郎 熊次郎 熊三郎という「熊」がつく名前だったことから、塩屋の「塩」と代々の名「熊」を合わせて「塩熊」を屋号としてきたそうです。
そんな塩熊の11代目である小野さんは、旦那さんを婿養子として迎え、一緒に塩熊商店を継ぐことになりました。
歴史が大好きという旦那さま、ひろあきさんは、
塩熊の歴史を紐解き、先祖代々続いてきた歴史に大変感銘を受け、もう一度、江戸時代の『塩屋』としての塩熊を復活させたいと塩ソムリエの資格をとり、
お店の中に塩コーナーをもうけ、全国各地から珍しい塩を取り揃えて置き始めたそうです。
中でもオススメは小豆島の手作りの塩です。
『御塩』とかいて、『ごえん』と読みます。
江戸時代に小豆島からの塩を入れていたということもあり、再度小豆島の塩を探したそうですが、江戸時代からの塩屋はすべてなくなっており、塩の歴史は途絶えていたそうです。
しかし、近年小豆島に関西から移り住んで、昔ながらの製法を復活させ、手作りの塩を作り始めた夫婦がいるということで、コンタクトをとったところ、
その奥様は昔、楠葉で働いていたこともあり、塩熊のことを知っていたそうで、塩の取引を喜んで受け入れてくれたそうです。
こうして塩熊商店は江戸時代の頃のようにまた小豆島の塩を売ることになったそうです。
その塩の名前はごえん。
塩を通じてのご縁が再び繋がったんですね。
オープンは 2010年の秋。
もともと建築資材置き場だったビルの老朽化にともなう建て替えの際に、
歴史情緒あるこの京街道に似合うように、江戸時代の町屋風の建物を建てて、何かやってみたら?となり、地域の人の暮らしが楽しくなるような雑貨店をやってみることにしたそうです。
これからは塩コーナーをもっと充実させるべく、塩熊オリジナルの塩を開発中とのこと!
試作品の『カレー塩』お土産にいただきました!
パッケージをもう少し変えるべく構想中だそうですが、中身の塩はこれで決定しているとのこと!
塩にカレー粉が入っていて、何にかけても美味しい!!
スープの味付けにも最高!!
レパートリーが一気に増えました!
発売が楽しみです!
他にも週に一度は軒先で地元の無農薬野菜の販売をしたり、
定期的にインテリア雑貨を手作りするワークショップを行ったり、
塩熊商店は、いまでは街のみなさんのふれ合いの場となっています。
色々な人と触れ合い、お話をすることで自分の世界がどんどん広がっていき、毎日とても勉強になりますと、笑顔でお話くださいました。
そんな小野さんの元気の素は?
『子供』
8歳のお嬢さんと、5歳の息子さんはやんちゃざかりでとっても甘えん坊だそうです。
2人がどんどん大きくなっていく姿を見るのがとても楽しいと笑顔でおっしゃってくださいました。
息子さんで12代目となる塩熊商店。
これからも枚方の地で歴史を刻んでいかれるんでしょうね。
小野さん、取材ご協力ありがとうございました。
この取材の模様は、7/17金曜 13:30-14:00
(再放送は、日曜 9:30-10:00)
に放送します。お楽しみに~!!
枚方、寝屋川、交野近辺の方は77・9MHz
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