【速報】神戸大学 理系 | 2015年大学入試数学 | 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集

【速報】神戸大学 理系 | 2015年大学入試数学

●2015年大学入試数学評価を書いていきます。今回は神戸大学(理系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

国公立が試験を開始しました。同時開始なので、すべての大学を即日UP出来ませんが、今の時期は、国公立ラッシュのエントリーになると思います^^;

2015年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2015年大学入試シリーズ第43弾。
国立シリーズ、第20弾。

神戸大学(理系)
です。


問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


難易度の指標は、こんな感じです。


 

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。

E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。



したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。




神戸大学 理系数学 
(試験時間120分、5問)


全体総評・合格ライン

難化しました。難易度計算量が真ん中の2,3,4番で増え、5番は文理共通の場合分けは調査力も必要。安心して回答できるのが第1問ぐらいで、苦しかったかもしれません。




試験時間120分に対し、

目標解答時間合計は150分。(昨年は130分)


時間オーバーです。方針が立つものはどんどん計算してかないと、間に合わないでしょう。



■合格ラインですが、

第1問はただの面積計算なので、絶対におさえる。

第2問はキー問題。
2種類の関数の最大・最小を求めさせるため、時間はかかるが、他を考えると欲しいが、、(1)どまりか。


第3問は4次関数。数式処理だけでは計算量が膨大になるため、図形的な考察や工夫が必要で、おそらく(2)、(3)は正答率が低い。

第4問は数列と極限で
キー問題。誘導の意図は分かると思われるがa=0のときはきついか

第5問は場合の数で、文理共通だが、時間的にも厳しい上に、この問題も穏やかな問題ではなく、(1)ぐらいしか手がつかなかったのでは。


1番+2番か4番+3,5番の(1) という構図になるでしょう。ここはキー問題で1完半は欲しいか。


合格ラインは55%(150点満点中85点ぐらい)ぐらいかと思います。医学部なら100点以上は欲しい。







第1問・・・積分法、面積(AB、15分、Lv.2)


簡単な2曲線を題材とした面積です。交点出して概形書いて面積を出せ、という流れで、その誘導もすべてあります。不要なところに誘導がありますね^^;


面積を出す時は上下判定が大事なので、概形を書けと言われて微分する必要はありません。むしろ、C1も分数関数なので、双曲線の標準型になおしましょう。




※KATSUYAの解いた感想

こりゃ簡単だわ。交点もきれいに出せるし、配慮が見える^^解答時間7分。








第2問・・・2次曲線(楕円)、微分法(最大・最小)(B、30分、Lv.2)


楕円に関する諸量の最大・最小の問題です。楕円ということはほとんどつかわず、媒介変数表示も問題文にありますので、図形の情報に従ってとにかくひたすら直線の交点や距離などを計算をするだけとなります。

良問を出す神戸大にしては、少し計算量寄りの問題です。(2)、(3)もただの計算で、微分して増減を調べる、という作業となります。(2)と(3)では別の関数になり、特に(3)は微分するとかなり煩雑な関数になりますので、手間取ったかもしれません。


cosθ=t とでも置いていくとよかったのでしょうが、単調減少関数を置き換えると増減表で符号を間違えるので、私はおススメしません。







※KATSUYAの解いた感想

ひたすら交点とか出すだけだよな、これ。図形的な要素、一切なし^^;神戸大にしてはなんか良問でなくて残念。計算がメンドウなだけ。解答時間18分。










☆第3問・・・4次関数、変曲点における接線(C、40分、Lv.3)


4次関数の変曲点を題材とした問題です。変曲点は第2次導関数で出ることは理系であれば楽勝です。(1)はいわゆる放物線が切り取られる線分の長さみたいなものです。


(2)は意図にきづいたでしょうか、PQの中点をRとしたとき、RMを底辺とみて、高さを「PQのx座標の差」と見ればよかったので、Mの「y座標」が欲しかったということになります。


2解は汚いので、y座標は対称式利用、もしくは割り算で次数下げでしょう。


Principle Piece I-12x、yの対称式は和と積を出す

(Principle Piece 数学I  数と式 p.26 )



Principle Piece II-96f'(x)=0 が汚いなら割り算で次数下げ

(Principle Piece 数学II 微分(1冊目) p.24 )



(3)はさらに難問。P、Qは上述のようにx座標が汚い上に、y座標の計算も大変。そのうえで接線の方程式を出してCと連立するとなると、かなり途方もない計算量となります。


「変曲点における接線が3重解を持つ」ということを利用しないと、これに手を付けるのは難しいでしょう。


これを利用すれば、3次関数のときのように、こちらの原則を用いて残りの座標はすぐに出すことが出来ます。



Principle Piece II-913次関数の接点以外の交点 解と係数の関係でサボる

(Principle Piece 数学II 微分(1冊目) p.18)



ただし、4次関数と連立すると4次式となるので、解と係数の関係と明言するのではなく、x^3の係数を比較して、、、などと書いた方がよかったでしょう。(そもそもこれに持ち込めたか・・・)




※KATSUYAの解いた感想

(2)は計算めんどくさそうやな。全部の座得ると、、、いや、中点の座標さえわかればいいのか。y座標はいずれにしてもめんどくさいな。(3)は、、3重解利用やろうけど、証明必要やな。あまり設定し、f(P)=f'(P)=f''(P)=0 からゼロになると示し、あとは係数を比較して終了。解答時間16分。










☆第4問・・・数列(和)、望遠鏡型の和、極限(BC、30分、Lv.3)


数列の和とその極限に関する問題で、実質ほどんど数列の和の問題を聞いています。誘導は意図が見え見えなのですが、(2)のa=0のときのp、q、rを見てきれいに和を求められる形にできたでしょうか。


(1)は、部分分数分解を示唆しています。恒等式で終わりです。(2)は、2akだけのときと、6bだけのときで分けて計算しなさい、ということです。

2akだけのときは簡単に望遠鏡型が再現できますね^^


Principle Piece B-6数列の和の求め方の方針
→ 公式利用、(等差)×(等比)以外は望遠鏡型

(Principle Piece 数学B 数列 pp.23-24)


6bだけを残したときはどうだったでしょう。とりえあず、p=2b、q=ー3b、r=b ですが、q=ー2b-b と変形することで、kとk+1の部分で差を、k+1とk+3の部分で差を作ればうまくいきます。


(3)は、これに気づけばあとはおまけです。分子分母を、分母の最高次数でわりましょう^^


Principle Piece III-3nの整式の極限は分母の最高次数で割る

(Principle Piece 数学III 極限 p.9)




※KATSUYAの解いた感想

部分分数分解か。絶対に差の形に出来ると分かっているので、(2)も含めて特に詰まることはなくさくっと終了。誘導なども良問で、適度に気づくかどうかを試して試験としてよい^^解答時間7分。









☆第5問・・・場合の数、三角形の成立条件(C、35分、Lv.2)

文系と共通問題です。文系の方をご覧ください。理系にも割と骨がありますね^^;

神戸大学 文系










対策

神戸大は、非常に良問が多く、過去問の演習は数学の実力を図りつつ、実力をUPするのにに役に立ちます。高3生の人も、高1、2生で数学に自信がある人も、過去問を演習していくことをオススメします。

神戸大学は50年分の過去問が書籍になっているので、こちらを検討してみてもいいと思います。

レベル的には、青チャートの内容を一通り把握しておくことが必須のレベルと言えるでしょう。Ⅲの内容を早目に終了させておくことを強くオススメします。




以上です^^  次回は、横浜国立大学(文系)です。



>> 他の大学も見てみる




■関連するPrinciple Piece■

★ 数学III 微分法の応用 (第2、3問)

★  数学II 微分 (第3問)

★  数学B 数列(第3問)
★  数学III 極限(第4問)

★  数学A 場合の数 (第5問)



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