首都大 理系 数学 | 2013年大学入試数学 | 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集

首都大 理系 数学 | 2013年大学入試数学

●2013年度大学入試数学評価を書いていきます。今回は首都大(理系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

国公立が試験を開始しました。同時開始なので、すべての大学を即日UP出来ませんが、今の時期は、国公立ラッシュのエントリーになると思います^^;


2013年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2013大学入試シリーズ第43弾。
国立シリーズ、第21弾。
首都大 理系 数学です。


問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


難易度の指標は、こんな感じです。


 

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。

E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。



したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。




首都大学東京 理系数学 
(試験時間75分、3問)


全体総評・合格ライン

昨年と難易度は変わりません。そして何より出題範囲が、ベクトル、行列、積分と、3年連続まったく同じ。この分野を重点的に勉強してきた人にとっては、割と点数の取れるセットだったといえます。

ただし、第3問の最後の積分計算だけはちょっといただけないですね^^;



試験時間75分に対し、
目標解答時間合計は80分。

量としては適量です。ⅢCの第2問、第3問の計算量はそれなりに、特に第3問の積分計算は時間をかけてしまいがち。


■合格ラインですが、


第1問
落とせません。範囲も3年連続ですので。


第2問

むしろ(1)だけ解けないかもしれませんが、その後は地道に計算さえすれば解けます。


第3問 
(1)は計算でいけるはずです。(2)は以外と難しい区分求積。(3)は・・・・後述しますが、ここで差がつくとは考えにくいです。(1)だけでもしょうがないか。


全体として、65%ぐらいあればOKでしょう。^^


☆第1問・・・空間ベクトル、最小値(B、20分、Lv.1)

空間ベクトルの基本的な問題。ねじれの位置にある2直線上の2点間距離の最小値です。

もちろん2点を結ぶ線分が2ベクトルに垂直であるという式を立てるわけですね。

なお、RSの距離を出すだけなら、外積(高校数学範囲外)で一瞬で求められます。
(Principle Piece 数学B ベクトル pp.84~86)

(2)は、その距離が必要ですが、それに気づくのは簡単ですよね^^




※KATSUYAの解いた感想

今年のベクトルは昨年より簡単。(1)は、「垂直=距離が最小になること」として、2変数2次関数で求めたので、(2)は一瞬。解答時間9分。



第2問・・・行列、対角化、n乗(B、30分、Lv.2)

こちらも割と一般的な行列の対角化です。(1)のほうが少し目新しかったかもしれませんが、P^(-1)AP P(-1)BP=P(-1)ABP と、中にあるPがどんどん消えることを利用すればすぐ出来ますね^^

(2)、(3)はただ地道に計算していけばOK。首都大受験者であれば行列に関してはたくさん演習しているでしょうから、対角化などは見通しがいいはず。




関数が2つになろうが、原則は変わりません。

Principle Piece C-5(一部)行列Aのn乗⇒ 固有ベクトルで対角化

(Principle Piece 数学ⅢC(原則のみ))



※KATSUYAの解いた感想

こちらも割と典型的な行列の問題。(1)がむしろ出来ない可能性ありか。(2)、(3)は(1)も関係ないので、ただの行列の積の計算問題に尽きる。解答時間13分。



☆第3問・・・積分、面積(C、30分、Lv.3)

双曲線の一部を題材とした、積分と面積に関する問題。(1)の距離は出ると思いますが、(2)、(3)については微妙。

(2)ですがまずきちんと計算できるかどうかも微妙なところですが、求めた積分値が、PQ、x軸およびCで囲まれる面積を表すことに気づかないと、(3)を誘導なしで解くことになります。


なお(3)は誘導なしで解くことは高校数学ではありえず、何らかの誘導が付きます。従って、逆に(2)が使えるのではないか?などと疑ってみるのもありなわけです。

まったく本質をついた考え方ではありませんが、合格はしょせん通過点ですから、通過するためなら多少せこい考え方も重要だと、個人的には思います。


ただ、(2)の計算を間違えて(2)を使うと、(3)も間違えます^^; なので、誘導なしで解く方法も、一応覚えておくべきなのでしょう。


※KATSUYAの解いた感想

(3)誘導なし?高校数学では置換の仕方が公式になっていないはず。ということは(2)が何らかの形で使えるか。あ、なるほどね。なので、ほぼ計算なしで最後は終了。解答時間12分。



対策

首都大は行列、および積分が頻出(というか、毎年)です。まずはⅢCの中でもこれらを超重点的に行いましょう。行列が消える2015年以降は未知ですが、今年はまだ行列でいいでしょう。

青チャートレベルをまずは完璧にこなし、入試問題集はⅠⅡABの理系用のものを買うほうがいいでしょう。じっくり考えるレベルのものではありませんが、理系の典型問題を多く演習しておきましょう。


>> 2012年度の首都大 理系 数学



以上です^^  次回から後期の数学となります。




>> 他の大学も見てみる


■関連するPrinciple Piece■

★ 数学B ベクトル (第1問)
(Principle Piece には、外積も収録してあります^^)

 
★ 数学ⅢC(原則のみ) (第2問) 


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