京都大学 文系 数学|2012年度大学入試数学
●京大文系は理系同様、難化。センターの三角関数の問題と似た問題が出題。
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
いよいよやってきました。2次試験の大学入試シーズンです。
2012年 大学入試数学の評価を書いていきます。
2012大学入試シリーズ第22弾。
はじまりました、国公立大学入試。
国公立シリーズ、第3弾。
京都大学(文系)です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、
典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
難易度の指標は、こんな感じです。
D・・・難関大学でも難しい部類の問題。
E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。
※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの
標準的な時間です。
したがって、
目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越える
ことも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、
ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
※2012年の数学の記事から、「Principle Piece」という言葉が登場します。
>> 意味分かってから見たほうが、ぜったい数学の実力上がります^^
京都大学(文系)
(試験時間120分)
全体総評・合格ライン
昨年が簡単すぎてやはり難化ですが、理系に比べると幅は穏やか。理系との共通問題で差がついと思われます。文系のみの部分は最後ぐらいで、あとはパターン問題に近いです。
また、文系も整数問題がありませんでした。対策をしてきた受験生は、1本とられましたね。
試験時間120分に対し、
目標解答時間合計は127分。
適量です。難化と書いていますが、あくまでも昨年比。昨年が簡単すぎます。今年ぐらいが一番理想ですね^^
KATSUYAは、57分で終了しています。 文系の問題は方針がすぐ立つので、理系の私は速いです^^
第1問(1)・・・面積(A、7分、Lv.2)
京都大学は3次以上の積分が範囲です。たったそれだけですが、実際やってみると、分母に5が入ってくるので、なれない分数計算です。
なので、かならず実際の数値が入ったもので計算練習をしてくださいね。
KATSUYAの感想
特にコメントなし。解答時間3分。
☆第1問(2)・・・確率(AB、10分、Lv.1)
nまでのカードから数字を取り出すパターン。京都大学が大好きなパターンです。
また、京都大学の確率をやっているとよく使うのが、以下の原則です。
Principle Piece A
確率では同じものも全て区別する
要するに、今回の場合であれば、2枚ずつ同じ数字のものがありますが、それらはすべて区別するということです。
X1=1、X2=2、X3=3 となる場合は、1通りではなく、2×2×2=8 通りあるということです。
KATSUYAの感想
この大学、同じものでも区別する原則を使う問題が多いかも。。。解答時間6分。
第2問・・・図形、四面体(B、25分、Lv.2)
理系との共通問題。この手の問題は受験生が苦手とする分野です。
答え見ると「なんだよ」って感じなんですけどね^^; 文系だとさらに苦手なところで、差がつく問題。
結局、長さをおいて数値計算するという、数式処理能力だけが問われる問題です。
OP(p)=OQ(q)=OR(r) とおいて、条件を式にするだけです。
今回のような式に関して、処理するときの原則を。
たとえば、f(α)=f(β) のような形をしていれば、引き算すれば(α-β)が因数に出ますね^^Principle Piece ⅠⅡ
形が似ているときは、引き算で因数分解
KATSUYAの感想
ん?ただの計算か。こういう数式に関する性質が、図形に応用されるのは興味深いが、問題自体は普通。解答時間8分。
☆第3問・・・条件付き式の値、微分(B、25分、Lv.2)
理系との共通問題ですが、こちらは文系でも京大受験者であれば対処したい。
条件付きにおける、式の値の範囲を求める問題です。けっして簡単ではありませんが。
(予備校評価は「やや易」ですが、それはないです^^;)
ただ、形としてはかなりあからさまなので、すぐに対称式を思いついて欲しいところですね。
Principle Piece ⅠⅡ
対称式は和と積をおく。実数条件が定義域
実数条件を忘れないようにしてください。実数条件+条件式から、定義域が決まります。
KATSUYAの感想
こちらは良問。とく価値ありだな^^ とか思いながら、さくっと終了。 解答時間10分。
☆第4問・・・図形、論証(BC、計30分、Lv.2)
なんか新傾向ですね。2つの命題について、真偽を述べるもの。
(p)は理系との共通問題で、こちらは文系で出るとなると難しいかもしれません。
(q)ですが、三角形の合同条件になっていないので、当たり前なのですが、ではどういうとき? と考えたことがないと、すぐには手が動かなかったでしょう。
Bを中心にBCを半径とするような円をかけば、ACと一点交わります(∠Cを直角にかいちゃダメ!!)。その点をC'とでもすれば、もう見えますね^^
普段から、ただただ定理(合同条件)を丸暗記するだけでなく、じゃあ「こういうときはなんで合同とは言い切れないの?」と、反例を考える癖をつけておきましょう。
KATSUYAの感想
(q)は私は反例もよく知っていたので、ある意味ばからしかった。(p)はそこそこ良問かも。解答時間計14分。
☆第5問・・・三角方程式、領域(C、30分、パターンなし)
センターでも出た、すんごく単純な三角方程式の問題です。ただ、ここまで条件を単純化されると、解くほうは結構難しい。
センター試験数Ⅱ・Bの三角関数の問題を、類題で深~く復習しましたか?
(センター自体は復習したくもないでしょうけど)
復習していた人であれば、まだ途中まで手が付いたと思います。
センターのとき出来なくて、復習していなければ、多分お手上げです。
相互関係がすべてです。
aθ=2nπ±bθ (n:整数) と書けたかどうか。
ただし、そこから先、1つしかないということをすべてきっちり式にするのは、理系でもまあまあきついです。
また、領域の境界線もかなりややこしいので、できる限り詳しく書く癖を普段からつけておきましょう。
KATSUYAの感想
わ、センターみたいな形してる。と思いながらも、やり始めると意外にメンドクサイことに気づく。文系には難しいのでは? 解答時間16分。
■合格ラインですが、
理系同様第1問は(2)も含め、とっておきたいところ。
第2問は文系にはきついかもしれません。解ければラッキーってことで^^;
第3問は理系共通ですが、京大受験者ならおさえたい。
第4問は微妙。(q)は簡単なハズだから、とって欲しい。(p)は微妙ですね。
第5問は完答は厳しいでしょう。せめて n ,a ,b に関する不等式ぐらいまでは書いて3割ぐらい稼ぐ。
しかし、飛ばせば時間はそれなりにあるはずなので、あわせて3完は最低欲しいですね。
第2問、第4問、第5問であわせて1問分ってことです。 出来れば3完半。
ボーダーは65%ぐらいでしょうか。
対策
理系同様、今年の難易度を基準に考えておきましょう。昨年は簡単すぎます。頻出分野は、量をこなすだけでなく、内容的にも深く学習するようにしておきましょう。
問題を解くだけで終わらないような勉強法が必要です。
そのためには、根本を理解し、原則を適用する力を身につける必要があります。
以上です^^
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