「トイ・ストーリー3」観ました | 夢のかたまり

「トイ・ストーリー3」観ました

ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン株式会社よりご招待いただき、
「“今を生きるヒントがいっぱい”『トイ・ストーリー3』ブロガー試写会」に行ってきました。

トイ3_ロゴ
(c)Disney/Pixar. All Rights Reserved.

場所は都内某所にある、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン試写室。
場所が明かせないのは、子供たちが勘違いして「ミッキーに会える!」と思って来ちゃうと困るから(笑)。

トイ・ストーリー3

実はわたし、「トイ・ストーリー」自体をちゃんと観たことがないのです。1も2も。
テレビでやってたのを流し観したくらいで、TDLのアトラクションもイマイチ意味がわからない。
だから話がわかるかなぁ、とちょっと心配だったんですが、杞憂に終わりました。
「トイ・ストーリー3」は、今までの2作とはまったく別物、と思っても問題ないです。知らない人でも楽しめます。

以下、ネタバレとウンチクあり。


アンディがおもちゃで遊んでいたのも今は昔。
アンディは大学に入学する年齢になり、カウボーイ人形のウッディたちおもちゃは託児施設に寄付されることになった。
しかし、そこに待っていたのは乱暴な子どもたち。
ウッディは脱出に成功するものの、アンディの元へ行くか、仲間たちを助けに戻るかの究極の選択を迫られる。

『トイ・ストーリー3』
(c)Disney/Pixar. All Rights Reserved.


なぜか勝手に吹き替え版だと思い込んでいたのですが、字幕版でした。
わたし、字幕の時はなるべく耳で聞いて、字幕は確認のために読むようにしているのですが、
この映画の英語はとてもわかりやすかったです。トム・ハンクスも滑舌がいいし。
余談ですが、日本語吹き替え、最初は唐沢さんじゃなかったんですよね・・・。

3D上映もありますが、今回は映像よりストーリーをより理解して欲しいという主催者の趣旨で、2D上映でした。
とにかく映像がきれい。実写みたいです。っていうか、実写だろ。ってくらい。
人物はアニメな見た目ですが、景色とか車の動きとか、ほんとにそこに存在していそうな感じでした。

あと、この試写室は音響が素晴らしい。臨場感たっぷりです。
今までいろんな配給会社の試写室に行きましたが、ここがベストかも。
ディズニーの別の試写室にも行ったことがあるけど、ここまでの臨場感はなかったなぁ。
「ここでパイレーツ観たい!」って思った。
これのおかげで、わたし、映画の音にはうるさいのです(笑)。

あらすじとしては、17歳になったアンディが大学進学のため家を離れることになり、
それまで一緒に遊んでいた(といってもこの時点ではもう見向きもしていなかった)おもちゃたちを
どうにかしなければいけなくなって、捨てるには忍びないからウッディだけは一緒に大学へ、
その他はビニール袋に入れて屋根裏へしまっとこう。
と思ったら、ママが間違えてビニール袋の方をゴミに出してしまったところから、すったもんだが始まります。

間一髪、収集車から逃れたビニール組の方は、屋根裏に入れられる前にママに間違えられちゃったから、
アンディに捨てられたと思ってる。
でも、アンディがビニール袋を屋根裏に入れようとしていたところを見ていたウッディは、
ビニール組に「家に帰ろう」と諭す。
だけどビニール組は、「ウッディだけは大学へ行くんだろ」と嫉妬して、彼の言うことを聞き入れない。
そして、どうせ捨てられるくらいならと、サニーサイド保育園へ寄付されるという道を選んでしまう。

保育園には子供がいっぱい。長らくアンディから遊んでもらえていなかったおもちゃたちは
「やたーーー!!!!これで思う存分遊んでもらえるぜ!!!」と大喜び。
しかし、保育園のおもちゃたちのドン、テディベアのロッツォに挨拶を済ませ、彼らが配属された
年少組はとんでもないところで・・・・。

感想はですね、簡潔に言いますと、これです。



泣けた。




「トイ・ストーリー」って泣ける映画だったのか!
でもその涙にはいくつかの種類があって、感動の涙だったり悲しみの涙だったり。
中でも一番泣けたのは、バズの壊れっぷりのおかしさにお腹抱えて笑って涙が出た時です。
ほんとにほんとにおかしくて、大声上げて大笑いしたくらい。
さすがに試写室ってことで人数が少なく、まわりにもそこまで笑っている人がいなくて堪えたんだけど、
もし家でDVDで観てたとしたら、ひっくり返って笑い転げたと思う。それくらい、わたしにはツボだった。
なんなのバズ、面白すぎ。こんな風に泣くとは思ってなかった。
最近マイケル病だから、涙腺緩んでるだけかもしれないけどさ・・・。

途中でなんだか「アルマゲドン」みたいな展開になるところもあって、ストーリーがかなり起伏に富んでる。
おもちゃたちにこんなにも感動させられるなんて、思いもしなかったよ。
それぞれのキャラクター設定がしっかりしているから、感情移入もしやすい。
ロッツォは見た目を裏切る完全な悪で、ケンはただのバカ(爆笑)。

トイ・ストーリー3

途中でトトロがカメオ出演します(笑)。
ピクサーのスタッフは宮崎駿監督が大好きで、来日する度に監督のもとを訪れるんだそうです。
観る前からトトロが出ていることは知ってたけど、もっと出番は少ないのかと思ってた。けっこうガッツリ映ってます。

ネタバレは避けますが、観終わった後はなんだかジーンとします。
「わたしの昔のおもちゃ、どうしたっけ・・・・」って、ちょっと反省したり。
この映画を観ちゃうと、簡単にモノは捨てられなくなりますね。
わたしも割と「モノには感情がある」と思ってしまうほうなので、なかなか捨てられないタチです。
引越ししたときも大半のぬいぐるみを連れて来て、親に怒られたっけね。
でも、大人になったからって簡単に捨てちゃうのって、なんか違うと思う。
それぞれに思い出が詰まってるわけだし、それをすぐにポイなんて、思い出も捨てちゃうみたいで悲しいし。

それでも、いつかは確実にやってくるお別れ。ウッディは言います。

「さよならなんて、言えないよ・・・」

ちなみにおもちゃたちをビニール袋に入れて、間違えて捨ててしまうというのは監督の実体験なんだそうです。
奥さんが子供の頃から大事にしていたぬいぐるみを、引越しの際に間違えて捨ててしまったんだとか。
でもその経験が、こうして映画に生かされているのである意味よかった、みたいなポジティブ発言をしています。
奥さんは未だに許してくれていないそうですが(笑)。

トイ・ストーリー3

上映後は、ウォルト・ディズニー・ジャパン/トイ・ストーリー3宣伝プロデューサーの百合草太郎(ゆりくさたろう)氏による
「"大人映画"としてのトイ・ストーリー3 トークセッション」が行われました。
「トイ・ストーリー3」についての裏話などをお話していただきました。

トイ・ストーリー3

トイ・ストーリー3

トイ・ストーリー3

今までのトイ・ストーリー2作品と、今回の作品の大きな違いは、「ウッディたちに帰る場所がない」というところ。

トイ・ストーリー3

何があっても「アンディ」という安住の地があった過去に対し、今回はそのアンディの生活において彼らの影は薄くなり、
ある日突然必要とされなくなって、ウッディたちが新たなる居場所を見つけなければならない。
これって、企業におけるリストラに通じるものがあると思いませんか?

トイ・ストーリー3

そんなウッディたちと自分との境遇を重ね合わせ、「生きるヒント」を見つけてもらえればいいな、というのが、
単なる子供向けピクサー映画ではない、「今を生きるヒントがいっぱい」な映画になっているポイントなのです。

が。なんでも百合草さん、この映画の宣伝方法にちょっと頭を悩ませていらっしゃるそうで・・・。
ディズニーは夢を売っている会社。だから「生きるヒント」とは宣伝できないんだそうです。
そんな現実的なこと言われたら、イメージ狂っちゃうよね・・・。

トイ・ストーリー3

私自身、今現在人生の危機が迫っているわけではないし、単なる娯楽作品として気軽に観てしまいましたが、
身につまされる思いをする人はいっぱいいるかもしれない。
「あぁ、自分ってもうお払い箱なんだな。いらなくなったら捨てられるんだな」って。
でも、絶対そんなことってないと思う。ただそこに居場所がないだけで、絶対自分を必要としてくれる場所があるはず。
まだそれに巡り合っていないだけなんだって。
ウッディたちはいろんな冒険をして自分たちを求めてくれる場所を探すけど、人間はそんなリスクは犯せない。
だから多少不満はあっても、今の場所にとどまり続けることを選んでいる場合だってある。

あれ、もしかしてこの映画、「自分探し」でもあったのかな。
必要とされなくなった時、諦めるのではなくて、別の道がきっとあるはずだと信じて生きていくことを。

百合草さんは「映画は観たら自分のモノになる」とおっしゃっていました。本当にその通りだと思います。
特に6月12日からのわたしはまさにそのもの。同じ映画何回観りゃ気が済むんだって話。
その映画の場合、私自身の禊だと思って観続けているわけですが、観終った後は毎回必ず何か新しいものを得ます。
悲しい気持ちにもなるし、感謝したい気持ちにもなる。そしてさらに大好きになる。

自分がそれを「いい映画かどうか」判断する基準って、感情移入できるかどうかだと思う。
登場人物の誰か一人にでも共感して、応援したり、叱咤したりすることによって、心の中に残るはず。
今まで数え切れないほど映画を観てきたけど、しっかり登場人物が記憶に残っている映画は印象が強い。
逆にタイトルを聞けばわかるけど、どんな内容だったっけ?っていう映画は、登場人物すら思い出せなかったりする。

ディズニーとピクサーの融合によって生まれる「ディズニー×ピクサー印」のこの映画。
そのストーリーの緻密さに驚くとともに、映像にも引きこまれます。
次は絶対3Dで観ようと思ってる。

トイ・ストーリー3
トイ・ストーリー3 7月10日より全国ロードショー




ってことで、☆5つ。
とにかく、観て。



あなたも大切なもの、なにかわすれていませんか?



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