「ムーンウォーカー」観ました | 夢のかたまり

「ムーンウォーカー」観ました

まだまだ吹き止まぬ「THIS IS IT」旋風。
そして、まだまだ消えることのない私のマイケルロス症候群。

少しでも慰めになればと、「ムーンウォーカー」を観てきました。
1988年製作、マイケル・ジャクソン主演の映画です。
デジタルリマスターっていうんだから、観ないワケにはいかない。

以下、ネタバレまくりです。



大スター、マイケル・ジャクソン(本人)には、誰にも知られていない秘密があった。
歌やダンスで世界中を魅了するマイケルは仮の姿、本当のマイケルは愛の守護神コスモから遣わされた使者、
ムーンウォーカーだったのだ。
ある日、子どもたちとピクニックに出掛けたマイケルは、偶然にも子どもを狙う悪の組織の存在を知り・・・。

MOONWALKER

これを聞いただけで、ある意味「キワモノ映画」っぽい感じが否めませんが
当時マイケルはまだ20代。脂の乗り切ったバリバリの頃です。
もうストーリーなんてどうでもいいの。ただマイケルが観たいだけなの。

「Man in the mirror」のライヴ映像から始まるこの映画。
このライヴがすごいのなんのって。観てる観客がどんどん失神して倒れていってしまう。
昔SMAPのライヴで、キムタクに握手されてそのまま気を失ってぶっ倒れた女性、というのをTVで観たことがあるけど、
そんなもん比じゃない。だって、彼らは別にMJに触れたわけでもなんでもない、ただ観てるだけなんだもん。
倒れて周りの観客に大玉ころがしのように運び出される女性、号泣してメイクがボロボロな女性、
明らかに「倒れた人たちを搬出する係」な人たち。そしてありえないほどの観客で埋まったスタンド。

それらを目にして改めて、MJって人はとんでもない人だったんだってことを思い知らされた。
そして「Man in the mirror」の素晴らしいこと。この歌大好き。
「THIS IS IT」の中でも女性コーラスとデュエットっぽく歌っているんだけど、そちらも素晴らしいです。

それからJackson5時代からの映像が次々と流れていきます。
「Ben」を聴いた時は、その歌のうまさに涙が出そうになった。「I Want You Back」なんて、まだ10歳だし。
で、「Human Nature」くらいから、劇的に顔が変わってますプッ

途中から話の内容はだいぶおかしなことになってきて、思わず目を覆いたくなったりも(笑)。
エリザベス・テイラーがカメオ出演する曲(Leave Me Alone)では、痛烈な世間批判。
有名になるって、つらいんだなぁ・・・としみじみ思ってみたり。

「BAD」のショートフィルムは、よく再現されていました。子供たちで。
えっ、なんで子供!?って思うんだけど、本当にあの通りの動きを子供たちがやるわけです。
しかも、曲のタイトルも「BADDER」になってた(笑)。超かわいい。一番スキかも。
あのバブルスくんとかも登場して、「バナナパイ与えとけ」とか言っちゃってんの。

最後のほう、MJなんてどーでもよくなってます。まるでB級特撮映画ですあれ‥!?
突拍子なさ過ぎて、一人で大笑いしたくなったけど、周りが笑ってないので自重しておいた・・・。

しかし、この映画の中で一番の見所は、なんといっても「Smooth Criminal」だと思うのです。
MJは自分のPVのことを「ショートフィルム」と呼んでいたんだけど、まさにもう短編映画です。
「スリラー」も映画並みの予算とスタッフで作られたショートフィルムだし(あれはすごいとしか言いようがない)、
この「Smooth Criminal」では、あのムーンウォークの次に有名な、ありえない角度に斜めに倒れて、
そのまま元の体勢に戻るというダンス(ゼロ・グラヴィティ)も観られます。
ドーベルマンに本気で追っかけられてたりとか。

ここで観られます右矢印http://myplay.com/video-player/michael-jackson/?bcpid=14508199001&bclid=27803503&bctid=13406382

もちろん、「Billie Jean」のムーンウォークも。それがなきゃ、タイトルに偽りあり、だ。

「THIS IS IT」がリハ映像を継ぎはぎした作品であるのに対し、こちらはきっちりとストーリーを練られた作品。
「Basic Story from Michael Jackson」みたいなクレジットも出たような気がするので、MJが考えたんだろうな。
子供と絡むシーンが多いのもそのせい?とか思っちゃったり、脳裏にマコーレ・カルキンを思い浮かべちゃったり(笑)。

そういえば、ジョン・レノンの息子のショーン・レノンがカメオ出演してるらしいんだけど、どれ!?
あの子役の子かなぁ?年齢的に言うとそうなんだろうけど・・・(そうです、その通り)。

結局スーパースターの「マイケル・ジャクソン」は、月へと帰って行った後、また地球に戻ってくる、というオチ。
普通の映画だと思って観に行ったら、肩透かしを食らいます。

「THIS IS IT」って、観ながら「あぁ、MJはもうこの世にいないんだ」というのを痛烈に感じたんだけど、
この映画はまだMJが若くって、ただ昔のフィルムを見返しているという気分にしかなれないのね。
あぁもう、MJったら若いからってこんな支離滅裂な映画作っちゃって、みたいな。

でも、現実としてもうMJはこの世の人ではない。
それを確認するために、今週また「THIS IS IT」を観に行く予定。それも2回。

「THIS IS IT」のレビューはこちら右矢印「THIS IS IT」観ました

ってことで、☆3つ。
なんか微妙なところですけど・・・。



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