また前のブログから少し時間が経ってしまいましたが、今日はようやく夢幻街の裏話的なモノを書きます。



色々な所で触れましたが、夢幻街とは実際に台湾に在った「九龍街」という街をモチーフにした場所です。
その街は、調べて貰えると分かりやすいと思いますが、違法建築物が乱立した低所得者の棲むスラム街です。

この街を知ったのはMONDO GROSSOというアーティストの「ラビリンス」という曲のPVを見た事がきっかけです。

「シンプルに混沌が表現されている街だ」と思いました。



そのうちに、この街の不思議な魅力に取り憑かれ、自分の思考の迷宮に入り込んでいきました。
まさに、「ラビリンス」と言った所でしょうか。
多分、まだ迷っています笑。



さぁ、実際に本編の裏話を書きますが
一度おさらいをしておくと、この「夢幻街の観測者」はある一つの選択で分岐した二つのパラレルワールドが舞台になっております。

そのある選択とは「光に誰かが消える」というものです。
「少女が消える」か「少年が消える」か…。
その光は所謂、人智を超えた力で僕は「神の悪戯」と呼んでいました。


少女が消えた世界と、少年が消えた世界
この二つの世界が舞台になり、メインは少女が消えた世界。
その世界で少年は20年かけ、少女を探して学者になり神の悪戯に挑み続けています。

その世界を繋ぐ光をゲートと呼んでいましたが、そのゲートを少年は探していました。
その過程で弟子になりたいと申し出る人物がいる程の学者に少年は成長していきます。

長い上に説明不足感は否めないのですが、此処からその設定や裏話に触れていきます。


まず、作中で少年はそのゲートを探していますが
クライマックスで光も無くいつの間にか世界が繋がっている描写がありました。

原因は、その弟子になりたいと嘆願して来た青年がもう一つの世界の自分だった事にあります。
同じ世界に同じ人間が二人存在出来ないというタイムパラドックスの設定を使ったもので、その瞬間に二つのパラレルワールドは急接近してしまったのです。
二人の少年が会う事で世界は一つになり始め、その後、二人の少年に会った住人達は少しずつおかしくなります。
ただし、此処でおかしくなるのは、光に呑まれた事件が起こる前の少年を知っている事。
今作ではボン婆と篤子がその該当者です。
小雪は産まれていないので、少年達の影響を受けません。
そして篤子はもう一人の少年と会っていない。
よって作中で二つの世界の記憶が混濁するという現象が起きたのはボン婆だけだったのです。


書いてて複雑にし過ぎたなと段々反省してきました。
でも、今日はもう一つだけ

実は先程の二人の少年の邂逅は序盤に有り、かなり早い段階で世界は繋がっていたのですが
その影響を受けたのは向こうの世界にいるはずのアッシュ赤川とマダム・アッシュの二人

何気なくストーリーに出て来ていましたが、実は大きな裏話があります。
まず、アッシュ解体という解体業者の名前は邂逅以前には出て来ません。
初めに夢幻街を壊しているのは名も無き解体業者です。

そして、前半にだけ出てきたローブ姿の浮浪者。
僕らは「ヤバ男」と呼んでいました。
このヤバ男、実はメインの世界のアッシュ赤川なのです。
向こうの世界のアッシュは光に飛ばされた少女に出会った事で大成しました。
こちらでは出会えなかったので、浮浪者になってしまったんです。

ボン婆のセリフに「人生何が起こるか分からない」というセリフがありますが、この話はそういう話でした。

長くて読み辛かったかもしれませんが、此処まで読んで頂きありがとう御座います。

もう少し、次の記事で触れますが
また興味がある方はチェックしてみて下さい。

質問などが有れば、お答えしていければと思うので何らかの形でコメント下さい。

今日は以上です、ありがとう御座いました!