ブログでのご挨拶が遅くなってしまいましたが
劇団『昇心ハートブレイク』第五回公演
『夢幻街の観測者』が終演致しました。
半年間という長い期間を経て制作して参りましたが、無事に形にでき胸を撫で下ろしています。

本当に団員、携わって頂いた方達、そしてご観劇頂いたお客様、本当にありがとう御座いました。


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そして、今回の公演の裏話…ではないか
僕の独り言の様なものですが、公演を終えての想いを。



今回の公演は、僕の本当に作りたかった物を自分達の団体の実力で試したかった。
むしろ、そうでないと僕は納得出来なかったんだと思う。

勿論、此処まで色々な作品を作って、それは全て作りたかったものだった。
でも、今作は今までの作品とが違いテーマがない作品だった。
錆色のパルスの「生きる為に闘う」、銀火ヨミ物堂の「情報の取捨選択」、始まりは海の中での「踏み出す一歩」…
そういうものと違う、僕が30年生きてきた世界のありのまま…「人生」と言うのだろうか、説明会では「Imaginary」直訳すると「虚」と話した物。
これを表したかった。
いや、本当はその一歩先「虚の中で残る何か」だったのかもしれない…。


自分の中でも確かじゃないものにチャレンジするのは本当に怖かった。
でも、今やらなければ一生出来ないとも思ったから作った。
完成したのは、団員、参加者、そしてハトブレを応援してくれる人達の力が大きかった。

終わってみて思ったのは、とにかく僕の非力さ。
きっとこの公演を終えた今、作り始めた頃から実力的には何も変わっていない。
それどころか、自分の小ささが分かって縮こまった事の方が大きい気がする。

僕は非力だ、それが分かっただけでも個人的には充分だと思っているが…。



そんな僕が、それでも最後までやり切れたのは
参加者の存在が大きかった。
プレッシャーを上手くかけ続けてくれた人や、楽しんで参加してくれた人、そして高校生三人組が居てくれた事。
高校生の最後の想い出、静岡を離れる子もいる中で、何としても成功させたかった。
幸せな想い出にして、これからの人生を歩んでいって欲しいと思っていた。

その思いは団員もよくよく汲んでくれていた。
僕はポンコツだけれど、団員が最強なのがハトブレの良いところだ。

当日スタッフを手伝ってくれた人も丁寧な接客を意識してくれた様で、今日僕のお客様から褒めて頂いた。本当にありがとう御座います。



夢幻街の観測者は、僕の此処までの人生だった。
意味の分からない理不尽も、大切な人の死も、呆気なく人を殺す武器を振り回す人も、お金というモノの正体も、何気ないすれ違いも、側にいる人の存在も、笑いながら生きる大切さも、心の支えも、死に向かって生きていくことも…。
全て僕の人生で出逢ったもの。


出し切った。
間違っている事もあったかもしれないけれど、それはまた学んでいきます。
その時間は沢山あるから。

次の作品は、夢幻街とは全く違うハートフルな作品をやります。
昔、事務所にいた頃に東京で書いて上演した作品です。
勿論これも僕の人生の一つ夢幻街とは全く違うお話です、是非お楽しみに。

それでは、本当にありがとう御座いました。
近いうちに本当の夢幻街裏話書きます。

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