いつもタバコを吸っている、スーパーの脇の灰皿のあるスペースに、赤い男がいる。半袖、短パン、靴下、スニーカー、ポシェットが全て赤。吸っているタバコのケースも赤い。携帯電話も赤かった。GIカットの中年だった。短パンとポシェットとGIカットという組み合わせだけでも充分怖いのに、目つきも鋭いのだが、なにしろ赤い。というか赤しかない。そんな赤い男を、僕は昨日も同じ場所で見た。

昨日はピンクだった。シャツ、パンツ、ソックスがピンクだったのを覚えている。しかしそうすると鞄や靴も桃色だっか、煙草や携帯もそうだったか、そこまでは記憶にはないが、どうもそうだったように思えてならない。時間を戻して確かめたくて仕方ない。